リテラリー・レヴュー

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リテラリー・レヴュー
編集者 ナンシー・スラデック
刊行頻度 年11回
発行部数 44,750[要出典]
創刊年 1979
イギリス
拠点 ロンドン
言語 英語
ウェブサイト literaryreview.co.uk
ISSN 0144-4360
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リテラリー・レヴュー(Literary Review)は、イギリスの文芸誌である。1979年に当時エジンバラ大学英文科の学科長であったアン・スミスがこの雑誌を創刊した。事務所をロンドンのソーホー地区にあるレキシントン通りに構え、発行部数は5万部弱を誇る[1][要出典]。14年間にわたり経験豊富なジャーナリストであるオーベロン・ウォーがこの雑誌を編集していたが、その後ナンシー・スラデックに交代している。

フィクション、歴史、政治、伝記、旅行記などさまざまな分野の出版物を対象に書評をおこなっている。寄稿者は、キングズリー・エイミスマーティン・エイミスベリル・ベインブリッジダイアナ・アットヒルジョン・バンヴィルジュリアン・バーンズ、マイレ・チャップマン、ヒラリー・マンテルジョン・モーティマーマルカム・ブラッドベリA・S・バイアットポール・ジョンソンデイヴィッド・スターキージョン・グレイロバート・ハリスニック・ホーンビィリチャード・イングラムジョゼフ・オニールリン・バーバーデレック・マホンオレグ・ゴルジエフスキー英語版ジョン・サザーランド英語版D・J・テイラー英語版である。リテラリー・レビューは新作の小説も掲載している。近年ではウィリアム・トレヴァークレア・キーガンニコラ・バーカーの作品が掲載された。

バッド・セックス・アワード[編集]

リテラリー・レヴューは、定期的に「小説における最悪な性描写賞[2]」(Bad Sex in Fiction Award)を発表することで知られている。この賞は、1993年から毎年、小説においてセックスが登場する場面を悪趣味に描いた作家に与えられる。実際に贈られるのは、本のページに身を包んだ裸の女性像という「1950年代における性描写をあらわした半抽象的なトロフィー」[3]である。この賞は文芸批評家のローダ・ケーニグと当時の編集者オーベロン・ウォーが創設したもので、「大雑把かつ無神経でたいてい投げやりな、性描写が無駄に長い現代小説にスポットライトをあて、同じ過ちをおかすことをやめさせる」ことを目的としている[3]

ノミネート作家については概論とともに作品からの抜粋が、オンラインマガジンのナッシング・イン・ザ・ルールブックにまとめられるため、無料で読むことができる。ガーディアン誌も1999年からこのバッド・セックス・アワードを取り上げるようになった[4]

2018年には、『騎士団長殺し』で主人公がありえない量の精液を放出する場面を取り上げられた、日本の作家である村上春樹が最終選考まで残ったことが報じられた[5]。村上は2011年にも『1Q84』でノミネートされたが、この年の受賞者はデイヴィッド・グターソンだった[6]

脚注[編集]

  1. ^ Literary Review media kit (PDF)” (PDF). 2008年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年9月29日閲覧。
  2. ^ 今年、最悪の性描写を行った小説は?”. AFP BB. 2018年12月1日閲覧。
  3. ^ a b “Third time 'lucky' for bad sex winner”. BBC News. (2005年12月3日). http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/2540197.stm 2007年11月27日閲覧。 
  4. ^ Bad Sex award | Page 3 of 3 | Books”. The Guardian. 2016年4月7日閲覧。
  5. ^ Haruki Murakami and James Frey lead all-male shortlist for bad sex award”. The Guardian. 2018年12月1日閲覧。
  6. ^ Britain's Most Dreaded Literary Prize..., Literary Review article

外部リンク[編集]