リア充

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リア充(リアじゅう)は、現実の生活が充実している人を指すネット造語[1]。「リアル(=現実)の生活が充実していること」という意味である。

具体的に言うと、たとえば張り合いのある職業に就いている人、独身者の場合は恋人に恵まれている人、既婚者の場合は暖かい家庭を築けている人。また、昼食を一緒に楽しめる仲間がいたり、週末を一緒に楽しめる友人が多い人を指している[1]

聞く人の年齢や社会的ステージによって、「リア充」という表現が指す内容はことなる。たとえば小学生・中学生・高校生ならば学業がうまくいっていることや、クラブ活動が楽しめていることや、学校に仲の良い仲間がいることなど。大学生ならば大学での勉学や研究が順調に進んでいることや、将来のための資格取得や就職活動がうまく進んでいること、学部内やサークルでの人間関係がうまくいっていること、仲の良い異性がいることなど。すでに就職した人ならば、やりがいのある仕事ができていて毎日張り合いを感じていること。また将来の結婚相手になりそうな異性とつきあっていることなど。すでに結婚した人ならば、結婚相手との関係がうまくいっていること。さらに子供が誕生した人ならば、子供がすくすくと育っていて、子育ても充実していることなど。それぞれの年齢帯ごとに、「リア充」と聞いて思い描いているイメージが異なっているのである。小学生が「リア充」と聞くと、学校の授業が楽しいことや学校の同性の友人との関係がうまくいっていることをイメージし、異性関係はあまり思い浮かべない。大学生は「リア充」と聞いて、まず大学の学業やサークル活動が順調なこと、将来のための資格取得や就職活動、およびつきあっている異性がいることなどをイメージするが、その程度にとどまる。だが、仕事をしている既婚者は「リア充」と聞いて、なによりもまず日々自分の時間のほとんどを投入している自分の仕事が充実していて満足感を得られていること、夫婦関係も良好なことや、子育てや子供との関係も良い、ということをイメージする、といった具合である。このように年齢帯によって「リア充」が指している内容が、かなり異なっているわけである。

若者の間では、恋人がいるという意味で使われることが多い。

発祥と普及[編集]

概念自体は2005年頃に2ちゃんねる大学生活板で成立[2]リアル充実組と呼ばれていたが、2006年初頭に今のリア充の形として使われ始めた。その後2007年夏頃からブログtwitterでも流行した[2]未来検索ブラジルの主催するユーザ(2ちゃんねらー)投票企画「ネット流行語大賞」では2007年に21位となった[3]。2011年には女子中高生ケータイ流行語大賞の金賞に選ばれるまでに成長し、ギャル語として確固たる地位を獲得するに至った。

当初は、インターネット上のコミュニティに入り浸る者が、現実生活が充実していないことを自虐的に表現するための対語的造語だった[2]。当時は友達が1人でもいればリア充とされた。その後、このニュアンスは、従来のネット文化に(触れずにいた事から)染まっていない、携帯電話を介したネットの利用者たちが流入するにつれ、彼らの恋愛仕事の充実ぶりに対する妬みへと変化していった[2]

分析・調査[編集]

日経BPの記事[2]では、アンサイクロペディアの「リア充」の項目に列挙されているリア充の条件から、いずれも携帯電話(2020年現在はスマートフォン。携帯型インターネット端末)さえ持っていればパソコンを必要としていないことを指摘し、そこから、ネットとは別にリアルの充実に価値を見いだす、ネットとリアルの住み分けが進んでいるのではないか、と分析している。

メール転送サービス「CLUB BBQ」を提供する株式会社アイシェアは、2009年3月に同サービス利用者を対象に、「リア充」を含むインターネットスラングに関する意識調査を実施・発表した[4]。「リア充」の意味を分かると答えたのは436人中115人の26.4%、また「趣味・仕事・人間関係など、実生活が充実しているのを『リア充』だとすると」[5]という前提で、自分を「リア充」だと思うかとの質問には、「かなり」「どちらかというと」を含めて436人中233人、53.4%が「リア充」であると答えた。「リア充」であると答えた層の方が、そうでない層よりインターネットを使用する時間が短めで、また睡眠時間が長い傾向にある、とアイシェアは分析している。

また、学生の場合は、容姿・部活(スポーツ)・学業の面で総合的に優れている者や、恋愛面において交際関係がある・異性と頻繁に出掛ける等も、そのような要素・経験が皆無な者とある者で区別してリア充と呼称される。

若者の間では、恋人がいるという意味で使われることが多い。また、一般的には、恋人が美男・美女であるほどリア充とされる。

出典[編集]

  1. ^ a b 知恵蔵2010年、佐橋慶信 執筆
  2. ^ a b c d e 佐藤信正 (2007年9月3日). “ネットと現実、どっちが楽しい? 「リア充」の先にある新しい友達関係 - 日経トレンディネット”. 日経BP社. 2008年3月26日閲覧。
  3. ^ ネット流行語大賞2007最終投票
  4. ^ 「ぐぐる」「DQN」いくつ知ってる?ネットスラングランキング” (日本語). 株式会社アイシェア (2009年3月26日). 2009年7月28日閲覧。
  5. ^ かぎ括弧内はアイシェア「ネットスラングランキング」より引用

関連項目[編集]

外部リンク[編集]