リアル・ラヴ (メアリー・J. ブライジの曲)

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リアル・ラヴ
メアリー・J. ブライジシングル
初出アルバム『ホワッツ・ザ・411?
リリース
規格 CDシングル
7インチ、12インチシングル(レコード
録音 Soul Convention Studios, Rosedale, Queens, NY
ジャンル ヒップホップ・ソウルR&Bポップ
時間
レーベル アップタウン・レコード英語版
作詞・作曲 マーク・コリー・ルーニー英語版
マーク・モラレス英語版
DJ ギズモ英語版ミルク・ディー英語版(オーディオ・トゥー英語版)
プロデュース マーク・コリー・ルーニー、
マーク・モラレス
ゴールドディスク
  • ゴールド(アメリカ)
チャート最高順位
  • 7位(アメリカ・Billboard Hot 100
  • 1位(アメリカ・Billboard Hot R&B/Hip-Hop Songs
  • メアリー・J. ブライジ シングル 年表
    ユー・リマインド・ミー」(You Remind Me)
    (1992年)
    リアル・ラヴ」(Real Love)
    (1992年)
    「レミニス」(Reminisce)
    (1992年)
    ミュージックビデオ
    リアル・ラヴ - YouTube
    ミュージックビデオ
    リアル・ラヴ リミックス - YouTube
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    リアル・ラヴ」(Real Love)はメアリー・J. ブライジのシングル。デビュー・アルバム『ホワッツ・ザ・411?』(What's the 411?)からの2枚目のシングルとして1992年8月に発売され、全米シングルチャート7位、R&Bチャート1位を獲得したヒット・シングルで、メアリーの代表曲であると共に、「ヒップホップ・ソウル」というジャンルを生んだ元祖的なクラシック曲でもある[注釈 1]。楽曲製作とプロデュースは、マーク・コリー・ルーニー英語版マーク・モラレス英語版が担当している[1][2]

    楽曲構成は、オーディオ・トゥー英語版の2人(DJギズモ、ミルク・ディー)とダディ・O英語版が制作した1987年のヒップ・ホップ・クラシック「トップ・ビリン」(Top Billin') をサンプリングしビートを強調した作りになっている[1][3][注釈 2]

    ローリング・ストーン』誌が選ぶ最も偉大な500曲において、327位にランクされている[4]

    リミックス・バージョン[編集]

    再プロデュースともいえる「リアル・ラヴ」のリミックスは、ショーン・パフィ・コムズのプロデュースにより、「トップ・ビリン」(Top Billin') の制作者だったダディ・O英語版もミキサーとしてプロデュース参加し、ラッパーにはノトーリアス・B.I.G.を迎えて作られた[5][3][6]。この時B.I.G.はまたデビュー前であり、この楽曲への客演はB.I.G.にとって初めてのラッパーとしての仕事となった。彼はBig E. Smalls(ビギー・スモールズ)としてこのリミックスに参加している。このリミックス・バージョンでは、新たにベティ・ライト1971年のシングル「クリーン・アップ・ウーマン」や、ラファイエット・アフロ・ロック・バンド英語版の1973年の曲「Hihache」(Hihache)、EPMDの1989年の曲「ソー・ワッチャ・セイン」(So Wat Cha Sayin')、スクーリー・ディー英語版の1985年の曲「P.S.K. ホワット・ダズ・イット・ミーン?」(P.S.K. What Does It Mean?)などがサンプリングされている[7][6]

    チャート成績[編集]

    この楽曲はメアリーにとってポップス楽曲としては初めて総合チャートトップ10入りしたヒット楽曲でもある。アメリカ合衆国の総合シングルチャートBillboard Hot 100では最高位7位を記録した[8]。また同R&Bチャートでも、前シングル「ユー・リマインド・ミー」(You Remind Me)に続いて2曲目の1位を記録している[8]全英シングルチャートでは1992年の初発売時は68位に終わったが、1993年の再リリースで26位まで上昇した[9]

    収録曲[編集]

    1. Album Version
    2. Hip Hop Mix feat.ノトーリアス・B.I.G.
    3. Acappella Version
    4. Hip-Hop Club Mix
    5. Instrumental

    受賞・ノミネート[編集]

    カバー、他の楽曲へのサンプリング[編集]

    「リアル・ラヴ」は、マイク・ドーティー英語版2000年に発表したアルバム『スキティッシュ』(Skittish) のなかで、またトビー・ライトマン英語版2004年に発表したアルバム『リトル・シングス』(Little Things) のなかでカバーした[10]。ダンスホール・レゲエミュージシャンのFionaもカバーしている。

    2008年には、DJ MAKIDAIがアルバム『Treasure MIX』のなかでゲストボーカルにDOUBLEを迎えてカバーした。[11]

    2007年には、ラッパーのイヴがアルバム『Here I Am』の収録曲でサンプリングした。サンプリングされた楽曲には、メアリー自身も客演参加している。

    脚注[編集]

    注釈[編集]

    1. ^ この「リアル・ラヴ」を代表とするアルバム『ホワッツ・ザ・411?』の数々の収録曲により、メアリー・J. ブライジは「クイーン・オブ・ヒップホップ・ソウル」と呼ばれることになった。
    2. ^ 「トップ・ビリン」は、メアリー・J. ブライジの「リアル・ラヴ」以外にも様々な楽曲においてサンプリングされている。

    出典[編集]

    1. ^ a b ホワッツ 1992
    2. ^ Real Love Mary J. Blige(Genius データ)
    3. ^ a b ホワッツ・リミ 1993
    4. ^ The 500 Greatest Songs of All Time” (英語). Rolling Stone (2021年9月15日). 2021年12月21日閲覧。
    5. ^ Notorious B.I.G./ノトーリアス・B.I.G.のプロフィール”. notrax. 2008年10月5日閲覧。
    6. ^ a b Real Love (Remix) Mary J. Blige(Genius データ)
    7. ^ Betty Wright/ベティ・ライトのプロフィール”. notrax. 2008年10月5日閲覧。
    8. ^ a b Artist Chart History - Mary J. Blige” (英語). ビルボード. 2008年10月5日閲覧。
    9. ^ Mary J Blige|full Official Chart History”. Official Charts. 2023年1月18日閲覧。
    10. ^ トビー・ライトマン「リトル・シングス」”. ワーナーミュージック・ジャパン. 2008年10月5日閲覧。
    11. ^ “MAKIDAI(EXILE)がDOUBLEと六本木ヒルズで共演”. BARKS (ソフトバンククリエイティブ). (2008年8月28日). https://www.barks.jp/news/?id=1000042941 2008年10月5日閲覧。 

    参考資料[編集]

    • ホワッツ・ザ・411? (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. MCAビクター株式会社. 1992. UPTD-10681。 - 輸入盤
    • ホワッツ・ザ・411? リミックス (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. MCAビクター株式会社. 1993. MVCM-433。
    • マイ・ライフ (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. MCAビクター株式会社. 1994. MVCM-496。
    • シェア・マイ・ワールド (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. MCAビクター株式会社. 1997. MVCE-24009。
    • シェア・マイ・ワールド (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. ユニバーサル・ミュージック株式会社. 2015. UICY-77599。 - 限定盤
    • リフレクションズ~ア・レトロスペクティブ (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. ユニバーサル・ミュージック株式会社. 2006. UICF-1083。

    外部リンク[編集]

    ミュージックビデオ Top Billin' - YouTube

    ミュージックビデオ P.S.K. - What Does It Mean? - YouTube

    ミュージックビデオ So Wat Cha Sayin' - YouTube

    ミュージックビデオ Hihache - YouTube

    ミュージックビデオ Clean Up Woman - YouTube