Abalance

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Abalance株式会社
Abalance Corporation
種類 株式会社
市場情報
東証マザーズ 3856
2007年9月19日上場
本社所在地 日本の旗 日本
111-0052
東京都品川区東品川二丁目2番4号
天王洲ファーストタワー5F
設立 2000年平成12年)4月17日
(株式会社リアルコミュニケーションズ)
業種 電気機器
法人番号 9010501023597
事業内容 ソフトウェアの開発/輸入販売
システムインテグレーション
コンサルティングの提供
太陽光発電事業
太陽光発電資材の製造、販売、及び同設備の建設
建機の販売事業
不動産賃貸業
代表者 吉永正紀(代表取締役社長)
資本金 6億5568万円
2016年6月30日現在)
発行済株式総数 5,040,911株
(2016年6月30日現在)
売上高 連結:45億39百万円
単独:1億54百万円
(2016年6月期)
営業利益 連結:3億97百万円
単独:△1億23百万円
(2016年6月期)
純利益 連結:2億31百万円
単独:1億11百万円
(2016年6月期)
純資産 連結:12億19百万円
単独:7億76百万円
(2016年6月30日現在)
総資産 連結:27億90百万円
単独:10億61百万円
(2016年6月30日現在)
従業員数 連結:48人 単独:14人
(2016年6月30日現在)
決算期 6月30日
主要株主 龍潤生 35.35%
厳平 7.70%
(2016年6月30日現在)
主要子会社 WWB株式会社 100%
外部リンク http://www.abalance.jp/
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Abalance株式会社は、IT事業を行う日本の企業。子会社のWWB株式会社は建機販売事業・太陽光発電事業などを行っている。旧社名はリアルコム株式会社

概要[編集]

ソフトウェア開発とコンサルティングを提供する独自の事業展開で、顧客に対しECMナレッジマネジメントソリューションなどを提供していた。代表的な製品は「REALCOM KnowledgeMarket EnterpriseSuite」、「AskMe Enterprise」などであった。

2006年平成18年)から米国での事業展開を開始し、シリコンバレーにRealcom Technology Inc.を設立

2007年(平成19年)9月マザーズ上場を果たす。

2011年平成23年)9月、ソーラー事業への参入を発表し、同年11月に建機事業やソーラーパネル事業を営むWWB株式会社を株式交換により完全子会社化。1:1の対等合併により、WWB株式会社の株主及び経営者である龍潤生が筆頭株主となった。以降、事業の中心は急速に太陽光発電関連事業にシフトしている。

沿革[編集]

  • 2000年(平成12年)4月17日 - 株式会社リアルコミュニケーションズ設立。
  • 2001年(平成13年)2月 - リアルコム株式会社に商号変更。
  • 2007年(平成19年)9月19日 - 東京証券取引所マザーズ市場上場。
  • 2008年(平成20年)4月 - 米AskMe社を買収。
  • 2011年(平成23年)6月 - 米AskMe社を譲渡。
  • 2011年(平成23年)9月 - ソーラー事業への参入を発表。株式交換によりWWB株式会社を完全子会社とする。実質的存続性喪失による上場廃止猶予銘柄に指定。
  • 2015年(平成27年)7月監理銘柄(確認中)に指定(2015年10月に監理銘柄(審査中)に変更)。
  • 2016年(平成28年)9月代表取締役社長の交代、社外取締役を過半数とする経営体制に刷新。経営体制刷新を受け、東京証券取引所より「新規上場審査基準に準じた基準」に適合すると認められたため、管理銘柄(審査中)の指定が解除され、東京証券取引所マザーズ市場での上場継続が決定される。
  • 2017年(平成29年)3月 - Abalance株式会社に商号変更。

社名の由来[編集]

「Abalance」の頭字「A」には、「Ace」「All」「Action」の総称として「プロとして最高を目指し(Ace)顧客を含め全てのことに広く貢献するために(All)、事業活動を行い顧客と共に社会的価値を創り続けていく(Action)」という意味が込められている

また、「balance」は「調和」を意味し、事業的な相互補完を含めたAbalanceグループの各事業の調和を最大限に図りつつ、Abalanceグループの営む事業に関わる各々のステークホルダーが、Abalanceグループとの間において、実質的に公平に便益を享受し、有機的な調和を構築・維持できるようになることを目指すという決意を映している。

なお、国境を越えて新商号の意味が認識されるとともに、よりグローバルな事業展開を実現する意を含めるため、アルファベット表記となっている。

ソリューション[編集]

設立当初の「情報共有ナレッジマネジメント」「情報基盤・ポータル」から、「技術継承」「営業力強化」「Lotus Notes再活性化」「SharePoint導入・活用」などさまざまな分野での提供を進めている。 また、金融、製薬、製造など業種別のソリューション提供も行っている。

最近注力しているSharePoint関連ソリューションでは、SharePointのクラウドサービス「ベストプラクティスオンデマンド=BPオンデマンド」の提供や、豪Nintex社よりNintexWorkflowを輸入販売、付加サービスを提供している。またリアルコム自らSharePointユーザー企業のための研究会を主宰。書籍の監修も行った(日経BP社発行『ひと目でわかるSharePoint Server2010〜基本機能でここまで使える!ビジネス活用33の事例』)。

海外事業の停滞とグループ業態の変更[編集]

リーマンショックによる海外事業の失敗[編集]

2007年の上場を受け、2008年1月にアメリカ・インドを本拠地とする同業種のAskMe社の買収を発表したが、買収したAskMe事業は、その後のリーマンショックの影響を受け、十分業績を上げられず、海外事業ののれんの償却を行った結果、3億円を超える債務超過に転落した。2011年(平成23年)6月期は、単独業績は回復の兆しを見せたが、海外事業は業績回復に手間取り、株価回復に向けての大きな重荷となっていた。2011年(平成23年)6月末に海外事業をすべて成功裏に譲渡したが、同月には時価総額が3億を割り、東京証券取引所(東証)は時価総額基準に係る上場廃止猶予期間入り銘柄に指定した。同年6月期決算は、営業利益は連結・単独とも黒字に転換、単独決算は最終利益も黒字転換し、国内事業の立ち直りを見せたものの、海外事業を含めた連結決算では最終赤字が継続。債務超過が拡大することとなった。

スマートグリッド事業への参入と株式交換によるWWB株式会社の子会社化[編集]

国内事業の黒字転換を果たしたことを受け、さらなる成長機会を狙い、2011年9月末に、スマートグリッド事業への参入とそれに伴い建機・ソーラーパネル事業を営むWWB株式会社を自社株発行による株式交換により完全子会社化する計画を発表、11月29日の臨時株主総会にて子会社化を行った。これを受け東証は同日、リアルコムを合併等による実質的存続性喪失に係る上場廃止基準に該当するとして猶予期間入りに指定した。

経営の混乱とガバナンスに関する重大な懸念[編集]

 2012年7月、WWB経営陣である龍潤生と厳平はリアルコム取締役会の承認を経ず、メガソーラー事業への参入を名目に合弁会社を設立した。本件に関しては、監査報告にて「当該合弁事業を設立するにあたって、手続き違反など内部統制システムにおける取締役の業務執行は適正であるとは言い難く、ガバナンスが正しく機能しているとは認められない」と報告されている。同様に、内部統制報告書においては、本件に関し、取締役会への事前報告及び承認手続きを経ずに当該合弁会社の設立が行われていたことが指摘されている。

 上記指摘の背景として、龍潤生と厳平が、取締役会に無断で沖縄で合弁事業を立ち上げたこと、当事業に反社会勢力との関係が濃厚と考えられ、シルバー精工事件にも関係した人物が関与していたことが指摘されている。[1]  さらに、リアルコムとWWBが株式交換比率を算定するにあたってWWBより提出された事業計画は「ウソや紛らわしい内容ばかり」であり、発電システムの受注リストも「架空受注で塗り固められていたよう」である。加えて、株式交換前のWWBに訴訟案件はないとの説明も「ウソだった」。また、中国のパネルメーカーCSUN社との独占販売関係にあるは「フィクションであった」[1]  尚、CSUN社との独占契約の件に関しては、同様の説明を株式会社ノア(名証セントレックス上場)にも行い、業務提携を狙ったが、結果的に独占契約が存在しないことが判明し、ノアより契約の解除を発表している(2011年3月14日、3月30日、6月3日の当社IR参照)

 上記の「混乱」を受け、2012年9月の株主総会後に代表取締役CEOの谷本肇(リアルコム創業者)と代表取締役COOの龍潤生(WWB創業者、株式交換時に就任)がともに代表権のない取締役に退き、取締役副社長であった市瀬厚が代表取締役に就任した。  一方、 2012年11月、龍潤生は株主として、取締役の谷本肇を解任するための臨時株主総会の招集を請求。会社側はこれに応じなかったため、東京地方裁判所に招集許可の申立てが行われ、12月同裁判所は招集許可決定を出した。同月、非常勤監査役片岡敬三、非常勤取締役(独立取締役)本荘修二、取締役CFO山本融、創業者谷本肇が相次いで辞任した。うち、片岡敬三の辞任理由は「監査役の職務を全うすることができない」、谷本肇の辞任理由は「コーポレートガバナンス・コンプライアンス、経営体制、業務執行体制について改善に努力したが実現できなかったため」となっている。)[2] [3]  その後(平成25年)2月に龍潤生が代表取締役社長に就任、市瀬厚は代表取締役会長となった。なお市瀬厚は2013年8月に辞任し、現在の代表取締役は龍潤生のみとなっている。  また、片岡非常勤監査役の後任に関しては、2013年2月14日時点では川田則人が取締役会にて選任されたが、その後株主総会直前に「健康上の理由により」辞退し、あわてて代替候補として村瀬忠男を選出する、と大きく混乱した。監査人については、2012年9月時点で、それまでの会計監査人であった霞が関監査法人が辞任し、その後清和監査法人が監査を行っていた。(なお、同監査法人は、運営が著しく不当と認められたとして、2014年6月に金融庁より業務改善命令を受ける事態となった。[4]こうした事態を受け、当社は監査法人をアバンティアに変更している)。

不透明・不安定な経営状況。ライツオファリング発表による株価の急落[編集]

2014年10月21日には、当時の取締役であり、第二位株主の厳平が、自身の持ち株を担保にした信用取引に失敗し、担保の一部を売却させられる事態が発生した。[5] 業績に関しては、2014年度第二四半期の業績は2Q終了現在では予算に対する消化率は悪かったものの、「下期における太陽光発電(ソーラー)事業の受注額、IT事業の受注額ならびに建機販売事業の受注額も含めれば通期の売上計画の達成はほぼ確定」との報告が為されていた。また、2月28日に行われた個人投資家向け説明会に於いても、「通期分の受注は確定済み」と説明されており、業績が好調である事を伺わせた。 しかしながら、当社は2014年3月11日に「ライツ・オファリングに関するお知らせ」を発表し、その中では「本資金調達を行わなかった場合には、(中略)資金繰りの関係により現時点で見込んでいる太陽光(ソーラー)の受注を計画通り行われず失注する可能性があり、(中略)連結通期予想の売上高を達成する事が困難となる可能性が生じてくる」とされ、これまで、「売上計画の達成がほぼ確定」「通期分の受注は確定済み」のいずれの説明も妥当性を欠いていた事が明白となった。また、ライツオファリングによる資金調達を行う理由として、融資をする銀行が存在しない、公募増資を取りはからう証券会社が存在しない、有利な条件での第三者割当が不可能で、大きな希薄化が起きる、の3つをあげている。[6]当発表を受け、当社の株価は発表前3月11日の895円から3月22日には419円と、半分以下に急落した。 なお、当社上場維持のための再申請は、2015年6月30日の猶予期間終了時点で、当社は証券会社からの確認書の取得、再審査のための申請がならず、7月1日をもって東証マザーズにおいて監理銘柄(確認中)となった。2015年10月9日に、エイチ・エス証券株式会社から確認書を取得し再審査を申請、監理銘柄(審査中)となった。

新経営体制への刷新と上場の継続[編集]

再審査申請後も、東京証券取引所による監理銘柄指定解除はすぐには行われず、1年近の審査が続いた。これは、きわめて異例のことであった。そうした中、2016年9月28日、定時株主総会にて経営体制刷新を行った。リアルコムとWWBの株式交換以来起きて来た様々な問題の端緒となっていた代表取締役社長の龍潤生氏の代表権を解消し、平取締役に降格すること、社内取締役を3名に減らし、新しく社外取締役を4名任命することが新体制の骨子である。発表資料では、その目的を、「より一層コーポレート・ガバナンスを強化していくことが最重要な課題であると認識しており、「適切な経営判断」と「経営の透明性・客観性の維持・向上」の両面を継続的に維持できるよう」としている。[7]なお、龍潤生とともに、WWBからリアルコムの取締役になった厳平は、2015年の株主総会を持って、リアルコムの取締役を退任している。  この経営体制の刷新を受け、2016年9月29日付で東京証券取引所より「新規上場審査基準に準じた基準」に適合していると認められ、管理銘柄(審査中)の指定が解除された。これにより、東京証券取引所マザーズ市場において、証券コード:3856としての上場が継続されることとなった。


脚注[編集]

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外部リンク[編集]