ラムセス6世

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ラムセス6世(ルーヴル美術館)。

ラムセス6世(ラムセス6せい ?-紀元前1133年)、エジプト第20王朝の王の1人。ネブマートラー=メリアメン・ラムセス6世。在位期間は、紀元前1141年-紀元前1133年。

概要[編集]

経歴は、特筆されるものはないが、王朝史として俯瞰すると衰退期に当たる。彼は新王国時代のファラオとしてはシナイ半島でその名前の彫られた遺物が見つかっている最後の王で、彼の時代にエジプトはナイルデルタ以東の領土を全て喪失したと考えられる。

王家の谷の墳墓[編集]

ツタンカーメンの隣に位置する第9号墓(KV9)。先代の王であるラムセス5世の墓を拡張して造られていることが、先代の王の名を書き換えた跡から確認されている。墓を流用した経緯は謎である。しかし、ラムセス5世の葬儀と埋葬がラムセス6世の即位2年目に行われたとする記録があり、このことからラムセス6世がクーデターによって先代の王から王位を簒奪し、用意されていた王墓をも奪ったとする説もある。 墓は、通路から広間にかけて神々と王の姿などが「洞窟の書」などとして描かれ、美術的価値の高さから非常に人気の高い墳墓となっている。しかし、国力が衰えつつある時代に見合わぬ華美な装飾の施されたこの墓は、一部の研究者にラムセス6世が政治を顧みずに自身の墓の装飾に精力を注いだ暗君だった証拠と捉えられることもある。

関連書籍[編集]