ラッキー・トンプソン

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Lucky Thompson Hilda A. Taylor and Al McKibbon.jpg

イーライ "ラッキー" トンプソン (1924年6月16日 - 2005年7月30日)[1]は、アメリカ合衆国のジャズ・テナーとソプラノ・サックス奏者。

1960年代初頭にジョン・コルトレーンがソプラノ・サックスをジャズに持ち込んだと言われるが、それ以前からトンプソンとスティーヴ・レイシーはソプラノを使用していた[2][3]

生活[編集]

サウス・カロライナ

サウス・カロライナ州コロンビアに生まれ、少年時代にミシガン州デトロイトに引っ越す[1][4]

母親が亡くなり、弟たちの面倒を見、楽器を手に入れる前にほうきの柄でサックスの指使いを勉強した[5][6]。 1942年高校卒業後Erskine Hawkinsバンドに入る[1]

仕事[編集]

ミシガン州

ライオネル・ハンプトン楽団で演奏し、[1] Don Redmanと共演。ディジー・ガレスピーチャーリー・パーカーと並んでビリー・エクスタインのバンドで演奏した。[1]ラッキー・ミリンダー、 カウント・ベイシーとも共演。

R&Bバンドで鍛え、ケニー・クラークマイルス・デイヴィス、ガレスピー、ミルト・ジャクソンとともにビバップハード・バップで地歩を固めた。Ben Ratliffはトンプソンが「スイング時代とビバップの懸け橋になり、アブストラクトなハーモニーの洗練されたアプローチでドン・バイアス、コールマン・ホーキンスから一歩前進し、チャーリー・パーカーの圧倒的な影響力に対抗した」と書いた。[1]

1950年代中期にスタン・ケントン『Cuban Fire!』でサイドマンとして演奏し、リーダー作品も残した。パーカーとは1946年のダイアルでの二度のセッションで共演し、デイヴィスの1954年の復活作『Walkin'』でも吹いた。[1][4]ABC、Prestige Recordsではリーダー作品を、サヴォイではジャクソンの脇で録音した。

音楽産業に批判的で、[1]プロモーター・プロデューサー・レコード会社を「寄生虫」「ハゲワシ」と呼んだ。[4] そしてパリに去り、そこで1957年から1962年までにいくつか録音した。[1]この時期にソプラノ・サックスを始める。[4]いったんニューヨークに戻り、1968~1970年はスイス・ローザンヌ地方に住む。[1]『A Lucky Songbook in Europe』などを録音。1973~1974年はダートマス大学で教え、完全に音楽ビジネスから消える。[1]

後半生[編集]

シアトル

最期はワシントン州シアトルに住んだ。[1][4] 知り合いによると1990年初頭までホームレスであり、世捨て人として暮らした。[1][4] 2005年7月30日、生活保護施設で死んだ。[1][4]

家族[編集]

妻テルマは1963年に亡くなった。[7] 息子のダリル・トンプソンはギタリストになってピーター・トッシュやブラック・ウフルと共演、1980年代後半にジャズに進出した[8] 娘のJade Thompson-Fredericks、二人の孫もいた。[1]

盤歴[編集]

サイドマンとして[編集]

ジミー・マクグリフ
オスカー・ペティフォード
アート・ブレイキー
ディジー・ガレスピー
ミルト・ジャクソン
セロニアス・モンク
スタン・ケントン
ダイナ・ワシントン

参照[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o Ratliff, Ben (2005年8月5日). “Lucky Thompson, Jazz Saxophonist, Is Dead at 81”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2005/08/05/arts/05thompson.html 2012年1月16日閲覧。 
  2. ^ Lucky Thompson - Happy Days, allmusic.com.
  3. ^ Lucky Thompson - Lucky Strikes, allmusic.com.
  4. ^ a b c d e f g Chia Hui Hsu, Judy (2005年8月6日). “Jazz great Eli Thompson soared for 3 decades, fell silent”. The Seattle Times. http://seattletimes.nwsource.com/html/entertainment/2002423784_thompsonobit06.html 2012年1月16日閲覧。 
  5. ^ Ankeny, Jason. ラッキー・トンプソン - オールミュージック. 2012年1月17日閲覧。.
  6. ^ a b Cook, Richard; Brian Morton (2008). en:The Penguin Guide to Jazz Recordings (9th ed.). New York: Penguin. pp. 1397–1398. ISBN 978-0-14-103401-0. 
  7. ^ Johnson, John H., ed (August 15, 1963). “New York Beat”. JET (Chicago: Johnson) 24 (17): 64. ISSN 0021-5996. http://books.google.com/books?id=BcEDAAAAMBAJ&lpg=PA64&dq=lucky%20thompson&pg=PA64#v=onepage&q=lucky%20thompson&f=false 2011年4月26日閲覧. "Thelma Thompson, who died of a stroke, was the wife of tenor saxophonist Lucky Thompson. They had been separated for over a year" 
  8. ^ Johnson, John H., ed (September 25, 1989). “New Image”. JET (Chicago: Johnson) 76 (25): 18. ISSN 0021-5996. http://books.google.com/books?id=s7sDAAAAMBAJ&lpg=PA18&dq=lucky%20thompson&pg=PA18#v=onepage&q=lucky%20thompson&f=false 2011年4月26日閲覧。. 
  9. ^ Monk, Thelonious Discography”. Blue Note Records. 2010年1月5日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年1月16日閲覧。
  10. ^ Yanow, Scott. Mellow Mama - オールミュージック. 2012年1月18日閲覧。.

外部参照[編集]

Complete Discography Overview
Complete Discography 1943 - 1950
Complete Discography 1951 - 1956
Complete Discography 1957 - 1974