ラジオ災害情報交差点
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ラジオ災害情報交差点(ラジオさいがいじょうほうこうさてん)は、在京のNHK、民間放送のラジオ局合計7社局と首都圏のライフライン5社で組織する「ラジオライフラインネットワーク」が共同制作する特別番組である。
ラジオライフラインネットワークは、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災を教訓に、震災時の情報源としてラジオが改めて重要視され発足された[1]。
内容[編集]
毎年3月11日の東日本大震災発生日[2]と9月1日の防災の日の8時46分から約8分間にて放送を実施している。平日の放送時間は原則としてこの時間に固定されており、RFラジオ日本以外は当該時間帯のワイド番組に内包され、RFは独立番組として放送される(土・日については後述)。
番組内容は7局同時生放送で各局が毎回持ち回りで幹事社となり、リレー形式で各局の防災キャスターやアナウンサー[3]が出演し、各局の災害報道への取り組みを紹介している。また幹事社とライフライン各社を電話でつなぎ[4]、災害が発生したときの注意点や災害への取り組みを紹介している。
なお、放送日が土曜日、日曜日になった場合はリレーは行われるものの録音放送となり、各局ごとに放送時間が異なる場合がある。
- 2012年9月1日(土曜日)の場合
- RFラジオ日本:5:00 - 5:10
- TOKYO FM:5:25 - 5:35
- 文化放送:5:40 - 5:50
- J-WAVE:6:00 - 6:10
- NHK:8:05 - 10:00
- TBS:8:30 - 13:00
- ニッポン放送:13:00 - 15:00
- 2013年9月1日(日曜日)の場合
- 文化放送:5:00 - 5:10
- ニッポン放送:6:45 - 6:55
- J-WAVE:6:45 - 6:55
- RFラジオ日本:6:45 - 6:55
- 2017年3月11日(土曜日)の場合
- TOKYO FM:7:11 - 7:20
- NHK: 7:40 - 8:00(NHKマイあさラジオに内包)
- J-WAVE:7:52 - 8:00
- 文化放送:8:35 - 8:50(玉川美沙 ハピリーに内包)
- TBS:9:10頃(土曜ワイドラジオTOKYO ナイツのちゃきちゃき大放送に内包)
- ニッポン放送:13時台(特別番組『東日本大震災から6年…復興は今』に内包)
- RFラジオ日本:16:50 - 17:00
- 2018年3月11日(日曜日)の場合
- TOKYO FM:5:50 - 6:00
- NHK: 3月10日 7:45頃(NHKマイあさラジオに内包)
- J-WAVE:6:54頃 (SUNRISE FUNRISEに内包)
- TBSラジオ:9:10頃 (笹川友里プレシャスサンデーに内包)
- 文化放送:13時台(特別番組『詩人アーサービナードと東日本大震災-』に内包)
- ニッポン放送:13時台(特別番組『東日本大震災から7年・・・本気の備えはできていますか?』に内包)
- RFラジオ日本:17:40 - 17:55
実際に大地震が発生し被害が出た場合は、1時間に1回(約10分程度)、各局の持っている被災者に向けた情報を共有し、全局で放送を実施する。詳細は#実際の対応参照。年2回の番組以外でも毎月、回線のチェックおよびお互いの局の顔合わせやライフラインの見学会を行う[1]。
放送進行[編集]
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- (生放送内包の場合のみ)放送前に各局より『ラジオ災害情報交差点』について簡単に紹介してリレーする。
- オープニング
- 幹事局から、『ラジオ災害情報交差点』に関するあらましを紹介する。
- 各局リレー(以下の各局から幹事は持ち回り。幹事局となった局は最後に局の取り組みを紹介する)
- 原則、幹事局→NHK→TBSラジオ→文化放送→ニッポン放送→RFラジオ日本→TOKYO FM→J-WAVE→幹事局[要出典]
- ライフライン各社
- 基本的に東京電力→NTT東日本→NTTドコモ→東京都水道局→東京ガスとリレーする[要出典]。
- 最後の1社が、幹事局のスタジオゲストとなる。
- このあと、スタジオに別のゲストを迎え、災害時の心得などを紹介することもある。
- エンディング
- 幹事局から、『ラジオ災害情報交差点』について伝えた旨を読み上げて終了、各局編成へ戻る。
実施ラジオ局[編集]
AM放送[編集]
- NHK首都圏放送センター ラジオ第1放送
- 中継のみ参加し、放送自体は行わない場合もある。
- TBSラジオ
- 文化放送
- ニッポン放送
- アール・エフ・ラジオ日本(RFラジオ日本)
- IBC岩手放送△
- 東北放送△
- ラジオ福島△
- 茨城放送△
- 栃木放送△
FM放送[編集]
- NHK首都圏放送センター FM放送
- ラジオ第1放送とサイマル放送、前述と同様中継のみ参加し、放送自体は行わない場合もある。
- エフエム東京(TOKYO FM)
- J-WAVE
- InterFM△
- エフエムナックファイブ(FM NACK5)△
- ベイエフエム(bayfm)△
- 横浜エフエム放送(FMヨコハマ)△
- エフエム岩手△
- エフエム仙台(Date fm)△
- エフエム福島(ふくしまFM)△
△は中継のみ参加。また、幹事局によっては全国のJRN・NRN・JFN各局も中継のみ参加することがある。
ライフライン各社[編集]
実際の対応[編集]
東北地方太平洋沖地震[編集]
2011年3月11日(金曜日)14時46分頃、本震が発生。宮城県で最大震度7を記録したほか、東日本の太平洋側全域で震度4から6強となり、首都圏の交通は終日麻痺状態となった。
J-WAVEが幹事局となり(当初幹事局のNHKより変更)、震災当日の18時台から翌日8時台まで、毎時15分から約10分間『ラジオライフラインネットワーク』としてライフライン情報を伝えた[5][6]。ただし参加局のうちNHKラジオ第1については独自に情報を伝え、ほかの局との同時放送は行わなかった。
8時15分のパートが終了した後も各局は関連特番、もしくは番組内容を大幅に変更しての放送が続いた。
脚注[編集]
- ^ a b 日本災害情報学会 「2007 年 廣井賞」 日本災害情報学会、「災害情報」No.6、2008年、2016年3月11日閲覧。
- ^ 2013年から。2012年までは1月17日の阪神・淡路大震災が発生した防災とボランティアの日。ラジオ災害情報交差点、J-WAVEニュースルームblog、2013年1月17日
- ^ TBSラジオは報道部デスク。J-WAVEは基本的にその時間の番組を担当するナビゲーター。
- ^ NTTコミュニケーションズの遠隔会議システム「クリアカンファレンス」を使用。
- ^ 高崎了輔(エフエム東京編成制作局技術部)「ラジオ局の震災対応」、『放送技術』第66巻(2012年3月号)、兼六館出版、2012年3月。
- ^ RLN(ラジオ ライフライン ネットワーク)、東海林克江、2011年8月17日、2016年3月11日閲覧。
関連項目[編集]
- ネットワーク1・17(毎日放送ラジオの震災情報番組)
- 首都圏FM防災会議
- AMラジオ災害問題協議会
- 東京5社ラジオ強化委員会
- RADIO ON THE GO!〜ラジオといっしょに出かけよう〜(名古屋圏のラジオ局における同様の企画)
- 大災害・あなたを守る情報ラジオ→ライフサポーター あなたを守る防災ラジオ(福岡県の県域ラジオ局における同様の企画)