ラジオの製作

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ラジオの製作
愛称・略称 ラ製
ジャンル ラジオ・無線の雑誌
電子工作雑誌
刊行頻度 月刊誌
発売国 日本の旗 日本
言語 日本の旗 日本語
出版社 電波新聞社
編集部名 月刊ラジオの製作編集部[1]
刊行期間 1954年(昭和29年、パンフレット)- 同年12月(昭和30年1月号) - 1999年2月(平成11年3月号)
1999年7月(ムック
ウェブサイト dempa.com
特記事項 1999年7月 - 『ラジオの製作SPECIAL』と改題、ムック1号のみ発行

ラジオの製作』(ラジオのせいさく、1954年創刊 - 1999年休刊)は、かつて電波新聞社が発行していた日本の月刊誌である。アマチュア無線(ハム)、パーソナルコンピュータオーディオBCLエレクトロニクスの総合入門雑誌。略称は「ラ製」(ラせい)。ライバル誌として誠文堂新光社の『初歩のラジオ』(略称は「初ラ」)などがあった。

略歴・概要[編集]

創刊[編集]

創生期については電波新聞社ではなく、『ラジオ技術』を発行していたラジオ技術社(現・インプレス。雑誌の版元はアイエー出版)の代理部、通称「ラジオ技術サービス・ステーション」が販売したラジオのキットの組み立て方法を説明したパンフレットとして、1954年(昭和29年)に初刊行された。当初は不定期刊であり、同年内に第2集まで発行された。年末に発行された翌1955年1月号が、電波新聞社に版元を変更し月刊誌としての出発である。

創刊号からその表紙では、タイトル表記「ラジオの製作」の前に「だれでもできる」とかぶせるようにキャッチの文字が配されていた。後に「だれもできる」と少し変更されている。

当時は、物品税が高いために、ラジオやオーディオ機器に関して、部品から自作した方が安く付いたため、部品セット(キット)の販売とそれを購入しての自作がちょっとしたブームであり、それらの製作記事を中心にした編成となっていた。後に、本誌の源流である『ラジオ技術』や、初ラの兄貴分という位置付けであった『無線と実験』他一部のエレクトロニクス趣味誌が誌名から乖離し、いわゆる「オーディオマニア」向け専門誌に傾倒を深めてゆき、『ラジオ技術』は1980年代以降、表紙にも「ハイエンドオーディオ」といった文字が入るようになったりしているが、本誌と『初歩のラジオ』は後述のようにそういった傾向からほぼ自由であった。

成長[編集]

1970年代になって製作記事の範囲はエレクトロニクス全般に拡大。当初から掲載していたアマチュア無線など電波関連の記事は、徐々に周辺分野へと裾野を広げていく。

1973年(昭和48年)頃から爆発したBCLブームに合わせて、ラ製ではいち早く海外短波放送関連の記事を充実させ、山田耕嗣らこの分野の専門家が多数ライターとして連載を持ったり寄稿するなど、商業雑誌としては他を圧倒する情報量を誇るに至った(当時他にはライバル誌「初ラ」と「短波」しか存在しなかった)。BCL関連の記事は、ブームが下火になった後も1999年の休刊までそれなりの地位を占めることになる。

短波帯市民ラジオ愛好家に対しては、citizen bandを意味する「CB」から「CB'er」(シーバー)と命名し、編集部を挙げてイベントを開催するなどその健全化にも力を注いだ。1992年(平成4年)、UHF帯の電波を使う特小トランシーバーが制度化されると、その普及にも一定の貢献を果たした。

一方で、エレクトロニクス趣味のコンピュータ化にも追随し、主にハードウェア関連の記事を掲載する方針など同じ電波新聞社の他誌とは棲み分けを図りながら、パソコン関係の記事にも注力していった。1977年(昭和52年)、コンピュータ総合誌『マイコン』が独立。1981年(昭和56年)には、別冊付録『マイコンBASICマガジン』(『ベーマガ』)を付けた。『ベーマガ』は1年ほどで単独の別冊を経て、独立の雑誌となり最盛期には30万部近い発行部数を記録するに至る。

さらに、レコードCDの新譜紹介や音楽情報など、製作以外の記事も多数取り入れられるようになった。

衰退、そして廃刊へ[編集]

1990年代に入ると、BCLブームが下火となり主力の電子工作関連も月刊での発行を維持していける程の記事量と読者の支持を得られなくなっていく。1996年(平成8年)には、当時まだ子役だったえなりかずきをゲストにしたアマチュア無線の特集記事を掲載するが、これも焼け石に水となってしまう。

1999年(平成11年)3月8日発売の4月号を最後に月刊誌としての発行が終了。その号で「今後は春・夏・冬休みの期間に併せて発行するムック形式で刊行する」と発表したが、同年7月に発行された「デンパムック」シリーズ『ラジオの製作SPECIAL』だけで以後の継続はなされず[2]、この号をもって事実上の廃刊となった。

事実上の復活[編集]

電波新聞社は2008年(平成20年)、ラ製の流れを汲むムックとして電子工作マガジンを起こす。1号だけに終わったラ製SPECIALと違い、製作記事の充実に主眼を置いた誌面構成となっていて、この分野だけに限れば9年ぶりに紙媒体が復活した。以後、年4回発行の季刊誌として定着している。

2015年(平成27年)冬号からは、ベーマガの事実上の復活ともいえる、『マイコンBASICマガジン』のコーナーが登場した。

ただし、BCLに関しては電子工作マガジンでは取り上げられず、電波新聞社はBCLを扱う商業メディアとしては事実上撤退。現在は2011年(平成23年)に創刊されたラジオライフDXなどを持つ三才ブックスがこの分野の市場を半ば独占している。

ビブリオグラフィ[編集]

本誌[編集]

書籍[編集]

国立国会図書館蔵書、版元はすべて電波新聞社、編集・著作はすべて月刊ラジオの製作編集部[3]

関連項目[編集]

ジャンル
同ジャンル他誌
同版元

脚注[編集]

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  1. ^ たのしい電子工作 no.1国立国会図書館、2010年3月24日閲覧。
  2. ^ a b ラジオの製作SPECIAL、国立国会図書館、2010年3月24日閲覧。
  3. ^ OPAC NDL 検索結果、国立国会図書館、2010年3月24日閲覧。

外部リンク[編集]