ライモンド・モンテクッコリ級軽巡洋艦

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ライモンド・モンテクッコリ級軽巡洋艦
Raimondo Montecuccoli SLV Green.jpg
1938年に撮影されたライモンド・モンテクッコリ。
艦級概観
艦種 軽巡洋艦
艦名 人名
前級 ルイージ・カドルナ級
次級 エマヌエレ・フィリベルト・デュカ・ダオスタ級
性能諸元
排水量 基準:7,550トン
満載:8,900トン
全長 182.2m
175.92m(水線長)
全幅 16.6m
吃水 6m
機関 ヤーロー重油専焼水管缶6基
+ベルッツォ式ギヤード・タービン2基2軸推進
最大
出力
106,000hp
最大
速力
37.0ノット
(公試時:38.7ノット)
航続
距離
18ノット/4,122海里
(アッテンドーロは18ノット/4,411海里)
乗員 650名
兵装 Models 1929 15.2cm(53口径)連装砲4基
Models 1924 10cm(47口径)連装高角砲3基
Models 1917 4cm(39口径)機関砲4基
Model 1931 13.2mm(75.7口径)連装機銃4基
53.3cm連装魚雷発射管2基
機雷96個
装甲 舷側:60~75mm(水線部)
甲板:30mm
主砲塔:70mm(前盾)
主砲バーベット:70mm
司令塔:100mm
航空
兵装
水上偵察機2機搭載、カタパルト1基

ライモンド・モンテクッコリ級軽巡洋艦 (Incrociatore leggero classe Raimondo Montecuccoli) はイタリア海軍軽巡洋艦。コンドッティエリ型[1]第3弾。

概要[編集]

ルイージ・カドルナ級に続いて建造された軽巡洋艦で船体は大型化され装甲が強化されている。同型艦は「ライモンド・モンテクッコリ」、「ムツィオ・アッテンドーロ」の2隻で共に1935年に竣工した。「ムツィオ・アッテンドーロ」は1942年ナポリで空襲により沈没した。「ライモンド・モンテクッコリ」は戦後もイタリア海軍で使用された。

艦形[編集]

本級の艦形を示した図。

水線下にバルバス・バウを持つ突出した艦首から艦首甲板上に1・2番主砲塔を背負い式で2基配置した。本級から艦橋構造はウンベルト・プリエーゼ造船中将考案の円筒型艦橋に更新され、同海軍の近代化改装後の弩級戦艦コンテ・ディ・カブール級」に似た頂上部に断片防御程度の防盾が施された測距儀を載せた円筒型艦橋が立つ。艦橋の背後には2本の煙突が立つが機関のシフト配置のために前後が離されており、間には水上機射出用の旋回式カタパルトが1基配置された。1番煙突の左右に53.3cm連装魚雷発射管が片舷1基ずつの計2基配置した。2番煙突の前部に後部三脚檣が立ち、2番煙突の周囲が艦載艇置き場となっており、後部三脚檣の基部に付いたクレーン1基により水上機と艦載艇は運用された。後部甲板上に後ろ向きに3・4番主砲塔が背負い式に2基配置した高角砲は防盾付きの連装砲架で2番煙突後方の舷側甲板上に片舷1基ずつと、3番主砲塔の前方に1基の計3基が逆三角形状に配置された。

1962年に撮られた「ライモンド・モンテクッコリ」。

本級のうち戦没を免れた「ライモンド・モンテクッコリ」は大戦後に塔型艦橋の測距儀を交換し、中段の左右に船橋を設け、艦橋の後部から新たに前部マストが立てられ、前後マスト上にレーダーアンテナが設置された。後に2番主砲塔を撤去して機関砲を増設した。

武装[編集]

1954年に艦尾から撮られた「ライモンド・モンテクッコリ」。極端に砲身の間が狭い主砲塔がよく判る写真。

主砲[編集]

本級の主砲は前級に引き続きModels 1926を改良したModels 1929 15.2cm(53口径)砲イタリア語版を採用した。重量47.5kgの砲弾を使用し仰角45度での射程距離は22,600mである。この砲を連装式の砲塔に収めたが、列強の同種艦と異なり、イタリア海軍の条約型巡洋艦は長らく左右の砲身を同一の砲架に据えつける形式を採用した。これは、砲身の間を狭める事により砲塔の小型化と機構の簡略化を狙った物であるが、代償として斉射時に左右の砲弾の衝撃波が相互に干渉しあって散布界が広がる弱点があった。これは、独立砲架になるルイジ・ディ・サヴォイア・デュカ・デグリ・アブルッチ級までイタリア巡洋艦のウィークポイントとなった。砲塔の旋回は首尾線方向を0度として左右150度で、俯仰角度は仰角45度・俯角5度で発射速度は毎分4発である。

高角砲・機銃・水雷兵装[編集]

高角砲は1927年10cm(47口径)高角砲イタリア語版を採用した(トレント級重巡洋艦#高角砲・機銃・水雷兵装を参照)。

近接対空火器としてModels 1932 3.7cm(54口径)機関砲イタリア語版を採用した。その性能は0.83kgの砲弾を仰角45度で7,800m、仰角80度で5,000mの高さまで届かせることが出来た。俯仰能力は仰角80度・俯角10度である。旋回角度は舷側方向を0度として左右120度の旋回角度を持っていた。砲架の俯仰・砲塔の旋回・砲弾の揚弾・装填は主に電力で行われ、補助に人力を必要とした。発射速度は毎分60~120発である。この機関砲を連装砲架で4基を搭載した。他にModel 1931 13.2mm(75.7口径)機銃を採用した。その性能は0.051kgの機銃弾を仰角45度で6,000m、仰角85度で2,000mの高さまで届かせることが出来た。俯仰能力は仰角85度・俯角11度である。旋回角度は360度の旋回角度を持っていたが、上部構造物に射界を制限された。砲架の俯仰・砲塔の旋回・砲弾の揚弾・装填は主に電力で行われ、補助に人力を必要とした。発射速度は毎分500発である。この機銃を連装砲架で4基を搭載した。

水雷兵装として53.3cm連装魚雷発射管2基を装備した。他に機雷96個を搭載できた。

脚注[編集]

参考図書[編集]

外部リンク[編集]