ヨーロッパ戦線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
ヨーロッパ戦線
ジャンル 戦略シミュレーションゲーム
対応機種 PC-9801
PC-8801
MSX
FM TOWNS
スーパーファミコン
メガドライブ
Windows
開発元 光栄(→コーエーテクモゲームス
発売元 光栄(→コーエーテクモゲームス)
テンプレートを表示

ヨーロッパ戦線』(よーろっぱせんせん)は、1991年に光栄(現・コーエーテクモゲームス)から発売されたウォー・シミュレーションゲーム第二次世界大戦を題材にした「WWIIゲームシリーズ」の第2作。

PC-98版が発売された後、さまざまなパソコン機種や家庭用ゲーム機などに移植された。PC-98版を復刻収録した「コーエー25周年記念パック Vol.2」も発売され、後に「コーエー定番シリーズ」で単品発売もされている。

概要[編集]

第二次世界大戦のヨーロッパ戦線を題材にした作品である。『提督の決断』とは異なり、シナリオ・クリア式戦術シミュレーションゲーム、すなわち全体シナリオがなく、『大戦略』のようなマップを一つ一つクリアしていくタイプのゲームとなっている。マップ単独でのプレイも可能で、当時の光栄シミュレーションゲームとは一線を画していた。部隊の移動、指示はセミ・オートで、隊に配属された将軍の能力が部隊の能力に影響を与える。プレイヤーは「枢軸軍」か「連合軍」を担当し、シナリオをクリアしていく。初期のシナリオはドイツ有利、後期のシナリオは連合軍有利に設定されている。操れるのは陸軍で、空軍の援護は「要請」コマンドによる。

同じく光栄作品である「信長の野望シリーズ」同様に、各将軍の能力値決定方法がルーレット形式になっている。登場人物は総勢84名(「サンダース」のようにテレビドラマ『コンバット!』などから取られたと思われる架空の人物も含む。将軍解説にも架空の人物と表示される)プラス勝敗決定時の画面に登場する国家元首(ヒトラーアイゼンハワースターリン)と軍総司令官(ハルダースミスワシレフスキー。そのシナリオの目的を説明する)で90人となる。将軍はシナリオごとに登場担当が決まっており、例えば「北アフリカ戦」でルントシュッテットが登場することはない。

なお、部隊生産などの概念もなく、上層部に補充・補給・増援の要請を行うほか、キャンペーンシナリオ間の自動補給などで兵器を増やしていく形となっている。

シナリオ[編集]

シナリオは「フランス侵攻戦」から「ベルリン攻防戦」までの6本となっている。登場兵器は戦車野砲を中心に約130種と第2次欧州戦ゲームとしては少なめで、実戦配備されなかった「E-100」や「マウス」等は登場しない。

シナリオ1 「フランス侵攻戦」 シナリオ開始日時:1940年5月10日0時
1940年5月ドイツ軍による、フランス侵攻「黄色作戦」をシミュレートしたシナリオ。
アルデンヌに侵入した枢軸軍は、セダンからサンミシェルを経てフランス北部へ向けて侵攻する状況下にあり、一方、連合軍はその阻止を図る。枢軸軍の場合、セダンおよびサンミシェルまたはレーテルの占領が目標となり、連合軍はこの阻止が目標となる。連合軍側は戦車が不足するなどしており、非常に過酷なシナリオとなっている[1]
シナリオ2 「北アフリカ戦」 シナリオ開始日時:1942年5月26日0時
エルヴィン・ロンメル率いるドイツアフリカ軍団によるトブルク攻略作戦、いわゆるガザラの戦いを舞台としたシナリオ。
他のシナリオと比較して、広大なマップで戦われる上に、砂漠の中には史実に近いかたちで連合軍による地雷原が構築されており、その活用、または突破がカギとなる。双方とも、戦力としてはほぼ互角の状態で戦われる。枢軸軍の目標はトブルクの占領、またはシティ・レザーグとベルハメドの占領。連合軍はその阻止が目標となる[2]
シナリオ3 「クルスク機甲戦」 シナリオ開始日時:1943年7月5日0時
クルスクの戦いの諸状況のうち、エーリッヒ・フォン・マンシュタイン元帥が指揮する南方戦区が舞台となるシナリオ。
枢軸軍はベルゴロドおよびオボヤン、またはプロホロフカの占領をめざす。連合軍はこの阻止を図らなければならない。なお、このシナリオでは、枢軸軍にはパルチザンによる突発的な襲撃が発生する。
シナリオ4 「ノルマンディーの戦い」 シナリオ開始日時:1944年6月6日0時
かの「ノルマンディー上陸作戦」が舞台となるシナリオ。
史実どおり、サン=ローカーンバイユー周辺をめぐる攻防が中心となる。枢軸軍、連合軍ともに師団の半数は増援となっており、シナリオ開始から数日後に参戦する。なお作戦遂行中、稀に連合国側はV2ロケット[要出典]枢軸国側は艦砲射撃レジスタンスによる損害を受けることがある[3]
シナリオ5 「バルジの戦い」 シナリオ開始日時:1944年12月16日0時
西部戦線におけるドイツ軍最後の大規模攻勢となった「秋の霜作戦」が舞台となるシナリオ。
枢軸軍はバストーニュの占領、連合軍はその阻止が目標となる。本シナリオは、ゲームで唯一、雪上での戦いとなる。雪上では、平地であっても進撃スピードが鈍る。枢軸軍は、本シナリオでもレジスタンスの襲撃に遭うことがある。
シナリオ6 「ベルリン攻防戦」 シナリオ開始日時:1945年4月16日0時
舞台は再び東部戦線に移り、本シナリオではオーデル川をめぐる独ソの激戦がシミュレートされる。
枢軸軍は、初めて都市(フランクフルトまたはストラスブルク)の防衛が勝利条件となり、戦力、物資とも不利な状況となっている。連合軍は両都市の占領が目標である[4]

音楽[編集]

サウンドトラックが1991年にCDで発売されている。曲名は以下のとおり。

  • 1.オープニング ヨーロッパの風
  • 2.フランス電撃戦
  • 3.ハード・アタック
  • 4.北アフリカ戦線
  • 5.ロマンス
  • 6.エア・コマンダー
  • 7.独ソ機甲戦
  • 8.ノルマンディ上陸作戦
  • 9.ディフェンシヴ・バトル
  • 10.バルジの戦い
  • 11.オーヴァー
  • 12.ベルリンの戦い
  • 13.エンディング ファイナル・ヴィクトリー

なお、作曲・編曲はルパン三世ジャズ系の音楽シーンで知られる大野雄二が担当している。

また、1993年にCDで発売された『光栄オリジナルBGM集Vol.9 ヨーロッパ戦線/スーパー蒼き狼と白き牝鹿・元朝秘史』には、スーパーファミコン版の音源が収録されている。作曲・編曲は同じく大野雄二(20曲目のみ光栄サウンドウェア部)。曲名は以下のとおり。

  • 1.オープニング
  • 2.上層部からの命令
  • 3.フランス電撃戦
  • 4.北アフリカ戦線
  • 5.戦闘・攻撃
  • 6.敵空軍の攻撃
  • 7.戦闘・敗北
  • 8.シナリオ敗北
  • 9.独ソ機甲戦
  • 10.ノルマンディ上陸作戦
  • 11.戦闘・防御
  • 12.味方空軍の攻撃
  • 13.戦闘・勝利
  • 14.自軍将軍の死
  • 15.戦場のロマンス
  • 16.援軍
  • 17.バルジの戦い
  • 18.ベルリン攻防戦
  • 19.シナリオ勝利
  • 20.プレ勝利エンディング(作曲:光栄サウンドウェア部)
  • 21.エンディング

脚注[編集]

  1. ^ 『ハンドブック』 p.44
  2. ^ 『ハンドブック』 p.52
  3. ^ 『ハンドブック』 p.68
  4. ^ 『ハンドブック』 p.84

参考文献[編集]

  • 1992、『ヨーロッパ戦線ハンドブック』、光栄 ISBN 978-4906300556

外部リンク[編集]