ヨアヒム・マイアー

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ヨアヒム・マイアー(Joachim Meyer)は、武術書『武術の基本的説明(Gründtliche Beschreibung der kunst des Fechten)』(1570年)の著者。1600年に再刊されたその著作は、1612年のヤーコプ・ズートーアの書をはじめとする、16・17世紀ドイツ剣術書に影響を与えたとされている。

『武術の基本的説明』は、決闘のための剣術よりも、主にスポーツとしての市民の剣戯(フェンシングの前身)のための戦い方を体系的に説明している。説明的な文章が多く、ほんの十数枚ばかり添えられている木版画で、数人の競技者が本文で説明されているさまざまなテクニックを実際に行っている場面が描かれている。同書は5章からなり、長剣デュサック小刀に似た訓練用武器)、ラピエル(刺突向きのレイピアよりも重い片手剣)、短剣竿状武器を扱っている。

マイアーの武術体系は、概ね、ヨハンネス・リヒテナウアーによって基礎づけられたドイツ流剣術の影響を受け、ドイツ流の用語を使用している。しかしまた一方で、その市民的性格は、アキレ・マロッツォなどの同時代のイタリア剣戯にも影響されているように思われる。