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ユビキチン結合酵素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Ubiquitin—protein ligase
識別子
EC番号 6.3.2.19
CAS登録番号 74812-49-0
データベース
IntEnz IntEnz view
BRENDA BRENDA entry
ExPASy NiceZyme view
KEGG KEGG entry
MetaCyc metabolic pathway
PRIAM profile
PDB構造 RCSB PDB PDBj PDBe PDBsum
遺伝子オントロジー AmiGO / QuickGO
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Ubiquitin-conjugating enzyme, E2
識別子
略号 UBQ-conjugat_E2
Pfam PF00179
InterPro IPR000608
SMART SM00212
PROSITE PDOC00163
Membranome 241
利用可能な蛋白質構造:
Pfam structures
PDB RCSB PDB; PDBe; PDBj
PDBsum structure summary
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ユビキチン結合酵素(ユビキチンけつごうこうそ、: ubiquitin-conjugating enzyme)はE2酵素(E2 enzyme)としても知られ、タンパク質プロテアソームを介した分解の標的とするユビキチン化反応の2番目の段階を担う。稀にubiquitin-carrier enzymeと呼ばれることもある。ユビキチン化は、標的タンパク質のリジン残基へ、76アミノ酸の小さなタンパク質ユビキチンを共有結合によって接着する過程である。タンパク質に対して1つのユビキチン分子によるタグ付けがなされると、さらなるユビキチン化によってポリユビキチン鎖が形成される。ポリユビキチン鎖はプロテアソームの19S調節粒子によって認識され、ATP依存的な標的タンパク質のアンフォールディングが引き起こされる。それによってポリペプチド鎖はプロテアソームの20Sコア粒子を通過できるようになり、そこでプロテアーゼが標的タンパク質を短いペプチド断片へ分解し、リサイクルされる。

ユビキチンシステム

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ユビキチン活性化酵素(E1)はまず、活性部位システイン残基にユビキチンを共有結合させることでユビキチンを活性化する。活性化されたユビキチンはその後、ユビキチン結合酵素(E2)のシステイン残基へ転移される。ユビキチンが結合すると、E2分子はいくつかのユビキチンリガーゼ(E3)のうちの1つへ、構造的に保存された結合領域を介して結合する。E3分子は基質となる標的タンパク質への結合と、E2のシステインから標的タンパク質のリジン残基へのユビキチンの転移を担う[1]

特定の細胞は通常わずかな種類のE1分子のみを持っているのに対し、E2分子の多様性はより大きく、E3分子の多様性は極めて大きい。そのため、基質の特定と結合を担うE3分子が、プロテアソーム分解の基質特異性を与える機構である。E2の各タイプはそれぞれ多くのタイプのE3と結合する[2]

アイソザイム

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次に挙げるヒトの遺伝子はユビキチン結合酵素をコードしている。

出典

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  1. ^ “The ubiquitin-proteasome system”. Journal of Biosciences 31 (1): 137–55. (2006). doi:10.1007/BF02705243. PMID 16595883. http://eprints.iisc.ac.in/6416/1/The_ubiquitin-proteasome_system.pdf. 
  2. ^ “Protein interaction analysis of SCF ubiquitin E3 ligase subunits from Arabidopsis”. The Plant Journal 34 (6): 753–67. (2003). doi:10.1046/j.1365-313X.2003.01768.x. PMID 12795696. 

関連項目

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外部リンク

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