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ユナイテッド93

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ユナイテッド93
United 93
監督 ポール・グリーングラス
脚本 ポール・グリーングラス
製作 ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
ポール・グリーングラス
ロイド・レヴィン
製作総指揮 ライザ・チェイシン
デブラ・ヘイワード
音楽 ジョン・パウエル
撮影 バリー・アクロイド
編集 クレア・ダグラス
リチャード・ピアソン
クリストファー・ラウズ
製作会社 ワーキング・タイトル
スタジオカナル
SKEエンターテインメント
配給 アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル
日本の旗 UIP
公開 アメリカ合衆国の旗 2006年4月28日
日本の旗 2006年8月12日
上映時間 111分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
アラビア語
製作費 $15,000,000[1]
興行収入 $76,286,096[1]
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ユナイテッド93』(United 93)は、2006年アメリカ映画2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロハイジャックされた4機のうち、唯一目標に達しなかったユナイテッド航空93便の離陸から墜落までの機内の様子や、地上の航空関係者たちのやりとりを描いた映画である。

本作は批評家から絶賛され[2][3]ニューヨーク映画批評家協会賞作品賞を、ロサンゼルス映画批評家協会賞では監督賞を受賞した。第79回アカデミー賞では、監督賞編集賞の2部門にノミネートされた。

あらすじ

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プロローグ
2001年9月11日朝、アルカイダのテロリストであるズィアド・ジャッラーフは、ニュージャージー州ニューアークのホテルにいた。3人の仲間たち、サイード・アル=ガムディーアフマド・アル=ナーミーアフマド・アル=ハズナーウィーと共に、最後の祈りを捧げていたのだ。
ジャッラーフが恋人に「最期の電話」をかけると、彼らはユナイテッド航空93便に搭乗するべく、空港へと向かう。
序盤
その日、ニューアーク国際空港から93便を操縦する機長はジェイソン・ダール、副操縦士はリロイ・ホーマー・ジュニアであった。今日も、いつも通りのフライトがなされるはずであった。
航空管制官たちはアメリカン航空11便がハイジャックされ、ニューヨーク市に向かっていると断定する。93便は予定より少し遅れて出発する。11便はワールドトレードセンターの北棟に衝突し、ユナイテッド航空の175便も同じくハイジャックされてニューヨーク市に向かう。
航空管制官らはアメリカン航空の77便もハイジャックされたことを知り、175便が南棟に衝突するのを目の当たりにする。
中盤
93便の乗客に朝食が配られるが、ジャッラーフはハイジャック開始のサインを出し渋る。エーカーズ(航空機空地データ通信システム)のメッセージにより、ダールとホーマーはワールドトレードセンター攻撃の報告を受け、操縦室侵入に対する注意を促される。
ハイジャック犯たちは暴力により航空機を支配し、乗客1人を刺した後にパイロット全員とフライトアテンダント1人を殺害する。ジャッラーフが操縦を開始し、国会議事堂に突入する目的でワシントンD.C.へと旋回する。ハイジャック犯たちはワールドトレードセンター攻撃に歓喜の声を上げる。
フライトアテンダントのサンドラシーシーは刺された乗客を蘇生しようとするがうまく行かず、その間にブラッドショーはハイジャック犯らがパイロットの遺体を移動しているのを目撃する。
終盤
77便のペンタゴン(国防総省)突入後、連邦航空局の国内運行管理者ベン・スライニーは米国領空を封鎖しすべての航空機を着陸させる。93便の乗客は機内電話で家族からほかの攻撃について知らされる。
自分たちの飛行機が兵器として使われる予定だと認識して、幾人かの乗客が航空機を奪還するために、乗員の支援を得てその場にある武器を利用してハイジャック犯に対する組織的抵抗を企てる。客の中にパイロットがいることがわかり、航空機の奪還に成功したならば、そのパイロットが地上からの支援を得て着陸させる計画を練る。
彼らが集まっているところを目撃したハイジャック犯らは、心配を募らせる。乗客の1人がハイジャック犯に取り入ろうとするが、別の乗客らに取り押さえられる。その一方で、ほかの乗客は祈ったり、愛する者へ最期の電話をかけたりしている。
ラスト
相談していた乗客らが反攻に転じ、客室でハイジャック犯2人を殺害する。ジャッラーフが機体を激しく揺らして乗客らが投げ飛ばされると、彼らは配膳用カートを門を打ち破る破壊兵器のように使って操縦室内に突入しようとする。ジャッラーフが機体を急降下させるのと同時に乗客らは操縦室に突入し、2人残ったハイジャック犯と操縦桿をめぐってもみくちゃ状態で争う。
その結果、機体は裏返り、シャンクスヴィルの平原に衝突し、乗客乗員全員が死亡する。

キャスト

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乗務員

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テロリスト

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乗客

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日本語吹替

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役名 俳優 日本語吹替
ソフト版テレビ東京
ジェイソン・M・ダール機長J・J・ジョンソン仲野裕伊藤和晃
リロイ・ホーマー副機長ゲイリー・コモック遠藤純一
ロレイン・G・ベイナンシー・マクダニル塩田朋子
サンドラ・ブラッドショートリッシュ・ゲイツ吉田美保小林さやか
ワンダ・アニタ・グリーンスターラ・ペンフォード斉藤貴美子
シーシー・ライルズオパル・アラディン紗川じゅん土井美加
デボラ・ウェルシュポリー・アダムス定岡小百合野沢由香里
ズィアド・ジャッラーフハリド・アブダラ佐々木睦井上倫宏
サイード・アル=ガムディールイス・アルサマリ丸山壮史
ベン・スライニー筈見純津嘉山正種
ロバート・マール大佐グレッグ・ヘンリー中博史佐々木敏
リンダ・グロンランドローナ・ダラス益海愛子
ジェレミー・グリックピーター・ハーマン宗矢樹頼
日本人乗客マサト・カモ遠近孝一
アフマド・アル=ナーミージェイミー・ハーディング加瀬康之
役不明又はその他N/A斉藤次郎
山口夏穂
倉田葉子
武田華
小山武宏
原田晃
根本圭子
長嶝高士
石井隆夫
佐藤晴男
佐々木省三
浦山迅
杉野博臣
森夏姫
相沢正輝
楠見尚己
金尾哲夫
石塚理恵
横島亘
佐々木健
ふくまつ進紗
辻つとむ
楠大典
高瀬右光
石井隆夫
海宝弘之
牛山茂
甲斐田裕子
奥田啓人
上杉陽一
土師孝也
佐藤美一
佐藤健輔
内田直哉
浦山迅
風間秀郎
水内清光
石田圭祐
石住昭彦
小島敏彦
関貴昭
高越昭紀
矢崎文也
一木美名子
谷昌樹
原千果子
高桑満
外谷勝由
斉藤千恵子
向井修
滝沢ロコ
西崎果音
尾身美詞
安永亜季
林りんこ
新田万紀子
東正実
関直人
  • ソフト版:DVD・BDに収録。
演出:乃坂守蔵、翻訳:辺見真起子、調整:兼子芳博、制作:ACクリエイト
  • テレビ東京版:初回放送2008年11月20日『木曜洋画劇場』40周年記念放送
演出:佐藤敏夫、翻訳:松崎広幸、調整:高久孝雄、効果:リレーション、担当:河村常平(東北新社)、テレビ東京プロデューサー:渡邉一仁/遠藤幸子/五十嵐智之、配給:NBC Universal International Television Distribution、制作:テレビ東京東北新社

製作

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出演者は無名俳優が中心に選ばれた。また、リアリティを追求するために、パイロットや客室乗務員役にはその職業の経験者を起用。また、空港との無線等には、事件当時の実際の音声が一部使用されている。映画を作製するにあたり、ほぼすべての遺族と連絡をとり了解を得た。また何人かの俳優が自身が演じる役をより深く理解するため、遺族のもとを直接訪れた。

監督をはじめとする製作スタッフは犠牲者の遺族や関係機関へ入念な取材を行った。また管制官や一部の出演者は、当日に現場で勤務していた本人が演じているという[5]

スタッフ

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評価

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本作は2006年、批評家から最も高く評価された映画の一つである。ジェームズ・ベラルディネリロジャー・イーバート、マイケル・メドヴェド、ピーター・トラヴァースは 、いずれも満点の評価を与えた。イーバートは本作を「傑作であり、胸が張り裂けるような」作品と呼び、「犠牲者の記憶に敬意を表している」と述べた[6]。トラヴァースはローリングストーン誌で本作を「今年最も感動的な映画の一つ」と評した。

Rotten Tomatoesでは210件のレビューに基づき90%の「フレッシュ」評価を獲得し、平均評価は10点満点中8.2点となり、「力強く、そして冷静に描いた『ユナイテッド93』は、ハリウッド的な誇張表現に頼ることなく、主題を敬意を持って扱っている」という総意となっている[2]。 AVクラブは本作を「胸が張り裂けるほど痛ましく、驚くほど説得力のある」作品と評し、「二度見するには辛すぎる名作」リストに挙げている。Metacriticの加重平均スコアは90点となっており、同サイトに掲載されている2006年の映画の中で最多となる39の批評家のトップ10リストに登場している(ただし、同サイト上で最も高い平均スコアを獲得した2006年の映画は1969年の再公開映画『影の軍隊』である)[3]。本作は47のリストで1位にランクインしており、これは2006年の映画の中で最多である。

250の批評家のリストをランク付けし、リストの順位に応じてポイントを与えるウェブサイトMovie City Newsでは本作は917.5ポイントを獲得し、 2006年のナンバーワン映画にランクされた[7][8]

ジョン・ウォーターズ監督のお気に入り作品として挙げられており、 2010年のメリーランド映画祭で毎年恒例の上映作品として上映された。

ガーディアン紙のアレックス・フォン・トゥンツェルマンはこの映画にCの評価を与え、「『ユナイテッド93』は素晴らしく作られており、本物らしく感じられるが、飛行機内で何が起こったのか、そして誰が英雄になるのかという選択には疑問が残る」と述べた[9]

補足

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脚注

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出典

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  1. 1 2 United 93 (2006) (英語). Box Office Mojo. 2010年2月6日閲覧。
  2. 1 2 United 93 | Rotten Tomatoes (英語). www.rottentomatoes.com. 2025年9月30日閲覧。
  3. 1 2 United 93 Reviews (英語). www.metacritic.com. 2025年9月30日閲覧。
  4. 第169回国会 答弁書第八号 参議院議員藤田幸久君提出米国同時多発テロに関する質問に対する答弁書”. 参議院 (2008年2月1日). 2019年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月22日閲覧。
  5. ユナイテッド93・解説”. allcinema. 2019年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月18日閲覧。
  6. Ebert, Roger. United 93 Movie Review & Film Summary (2006) | Roger Ebert (英語). www.rogerebert.com. 2025年9月30日閲覧。
  7. MCN Top Ten: The Top Twenty”. www.moviecitynews.com. 2025年9月30日閲覧。
  8. MCN Top Ten: The Big Chart”. www.moviecitynews.com. 2025年9月30日閲覧。
  9. Tunzelmann, Alex von (2009年8月6日). “United 93: the truth is out there” (英語). The Guardian. ISSN 0261-3077 2025年9月30日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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