ヤツデ

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ヤツデ
Fatsia japonica
Fatsia japonica
(2007年11月15日、スペイン
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : 真正キク類II euasterids II
: セリ目 Apiales
: ウコギ科 Araliaceae
亜科 : Aralioideae
: ヤツデ属 Fatsia
: ヤツデ F. japonica
学名
Fatsia japonica
(Thunb.) Decne. et Planch.[1]
英名
Japanese Aralia
変種品種栽培品種[2]
  • リュウキュウヤツデ F. j. var. liukiuensis
  • ヤグルマヤツデ F. j. f. lobulata
  • フクリンヤツデ F. j. 'Albo-marginata'
  • キモンヤツデ F. j. 'Aureo-variegata'
  • チヂミバヤツデ F. j. 'Undulata'
  • シロブチヤツデ F. j. 'Variegata'

ヤツデ(八つ手、学名: Fatsia japonica)は、ウコギ科ヤツデ属常緑低木が大型で独特の形をしているのでよく目立ち、見分けやすい。

学名の Fatsia日本語の「」(古い発音で「ふぁち」、「ふぁつ」)または「八手(はっしゅ)」に由来するという。

形態・生態[編集]

20cm以上もある大きなをつける。葉はつやがあり、やや厚手。形は文字通り状だが、7つまたは9つ(奇数)に裂けており、8つに裂けることは稀。

晩秋に咲き、球状の散形花序がさらに集まって大きな円錐花序をつくる。花びらは小さいが、花茎を含めて黄白色でよく目立つ。他の花が少ない時期に咲くため、気温が高い日はミツバチハナアブハエなどが多く訪れる。

果実は翌春に黒く熟す。

分布[編集]

関東以西の、おもに海岸近くの森林周辺に自生する。日当たりの悪い森林のなかにもよく自生しているのが見られる。

人間との関わり[編集]

庭木としても利用される

丈夫なので庭木としてもよく植えられる。

葉を乾燥させたものは「八角金盤」と呼ばれる生薬になり、去痰などの薬として用いられる。しかし、葉などにはヤツデサポニンという物質が含まれ、過剰摂取すると下痢嘔吐溶血を起こす。このため、昔は用の殺虫剤として用いていたこともある。古い鉄道駅の一角に栽培されていることが多いが、これはかつて汲み取り便所の蛆殺しにその葉を使っていたためである。

ヤツデ属[編集]

ヤツデ属(ヤツデぞく、学名: Fatsia)は、ウコギ科の一つ。

また、ヤツデとセイヨウキヅタとの属間雑種ツタヤツデ(ファツヘデラ) X Fatshedera lizei は、観葉植物として栽培される。

なお、外見的に似ているが縁の遠いものにカミヤツデ Tetrapanax papyrifer(カミヤツデ属)、よく似た葉をつける草本クサヤツデ Ainsliaea unifloraキク科モミジハグマ属)など、「ヤツデ」の名を持つものは他にも多い。

脚注[編集]

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  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Fatsia japonica (Thunb.) Decne. et Planch.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2013年11月5日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “BG Plants簡易検索結果表示”. 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList). 千葉大学. 2013年11月5日閲覧。

参考文献[編集]

  • 茂木透写真 『樹に咲く花 離弁花2』 高橋秀男・勝山輝男監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2000年、692-693頁。ISBN 4-635-07004-2

関連項目[編集]

外部リンク[編集]