モット絶縁体

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モット絶縁体 (Mott-insulator) とは、バンド理論では金属的と予想されるにもかかわらず、電子間斥力の効果(電子相関効果)によって実現している絶縁体状態のことである。 バンド理論によれば、単位胞あたりの電子数が奇数の場合は、バンドは部分的にしか占有されないため、必ず金属的になるはずである。しかし実際には単位胞あたりの電子数が奇数となる化合物の中にも金属的な電気伝導を示さず、絶縁体となるものが存在する。これらの絶縁体基底状態電子相関に起因するものであることを指摘したのがモットパイエルスである。モットが指摘したこの転移は、絶縁相に関して磁性の状態は仮定されていないが、現実の「モット絶縁体」では反強磁性を示すなど磁性状態になる。

モット絶縁体の例[編集]

モット絶縁体の例として ReNiO3 が挙げられる。ここで Re には希土類元素が入る。ReNiO3ペロブスカイト構造をとる遷移金属酸化物である。

低温では価電子Ni サイトに局在している。しかし温度が上昇すると Re のイオン半径が増加するため、結晶構造に歪みが生じる。これにより、Ni サイトに局在していた電子が波動性を回復して結晶全体に広がり、金属に転移する。

Re が Pr(プラセオジム)または Nd(ネオジム)の場合、低温の絶縁体相は同時に反強磁性を示す。