モスクワ・シティ

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座標: 北緯55度44分54秒 東経37度32分16秒 / 北緯55.74833度 東経37.53778度 / 55.74833; 37.53778

Москва-Сити 10 ноября 2013.JPG

モスクワ国際ビジネスセンターМосковский Международный Деловой ЦентрММДЦ)またはモスクワ・シティМосква-Сити)は、ロシアの首都モスクワ中心部(プレスネンスキー区)における都市再開発プロジェクト及び地域の名称である。

モスクワ・シティは、ロシア及び東欧において最初の大規模商業・業務・住宅・娯楽コンプレックスの建設が目標である。いわば「都市の中に都市を作る」ともいうべきこの計画は、1992年モスクワ市政府によって企画・立案された。

モスクワ・シティの建設は、クレムリンの西、モスクワ中心部の下町で再開発可能な唯一の場所であったモスクワ川河岸のクラスノ・プレスネンスカヤが選定された。開発地区の総面積は約1平方キロメートルにもなる。計画から15年経った現在[いつ?]でも多くの工場やコンビナートが立ち並んでいるものの、ゆっくりとではあるが、多くの高層建築の林立する新市街へと変貌を遂げようとしている。

区割り[編集]

モスクワ・シティの区割り図
  • 第0区 — タワー2000
  • 第1区 — 博覧会場
  • 第2、3区 — エヴォリューション・タワー
  • 第4区 — インペリア・タワー、水の公園
  • 第6、7、8区 — セントラル・コア、美術館
  • 第9区 — キャピタル・シティ
  • 第10区 — ナベレジナヤ・タワー
  • 第11区 — 交通ターミナル、駅
  • 第12区 — ユーラシア・タワー
  • 第13区 — フェデレーション・タワー
  • 第14区 — マーキュリー・シティー・タワー
  • 第15区 — 市庁舎・市議会
  • 第16区 — ホテル、オフィス
  • 第17、18区 — ロシア・タワー
  • 第19区 — 北タワー
  • 第20区 — 展示場、オフィス

主な施設・ビル[編集]

タワー2000[編集]

Башня 2000(タワー2000)は、モスクワ川右河畔に建設中の34階建てのオフィスビルである。このタワーは、MIBCの開発地域とはモスクワ川をはさんで離れているが、バグラチオン歩道橋によってモスクワ・シティと繋がっている。MIBCの再開発計画中、最初に完成した建造物である。Башня 2000には地下駐車場、レストラン、さまざまな娯楽施設がある。

  • 高さ: 104メートル
  • 面積: 61,057m²
  • 建設工事開始: 1996年12月
  • 建設工事完了: 2001年


エヴォリューション・タワー[編集]

エヴォリューション・タワーは、第2区及び第3区に設けられる。

  • 高さ: 255メートル sky level;
  • 階数: 53 sky crown
  • オフィス面積: 81,057m²
  • 総面積: 169,000m²
  • 着工: 2011年5月
  • 完了: 2014年9月


インペリア・タワー[編集]

インペリア・タワー

インペリア・タワーは第4区に設けられ、60階建てのビルAと「水の公園」(アクアパーク)のあるビルBからなる。ビルAはオフィス、マンション、高級ホテルを備える。「水の公園」は回遊プールを中心に年中無休のショッピングセンターレストランカフェなど多機能複合娯楽施設や5つ星クラスのホテルを含む、モスクワ・シティにおける娯楽の中心を担う地区である。

ビルA

  • 総面積: 70,110²
  • 階数: 60階

ビルB(水の公園)

  • 総面積: 34,892²
  • 階数: 60階


セントラル・コア[編集]

MIBC中、最大のコンプレックスのひとつで、第6、7、8区にまたがる。地下には地下鉄駅および大駐車場が建設される。

地上は3つに分かれている。8a区には超高級ホテルが作られ、アパート、レストラン、テラスなども設けられる。8b区および第7区には商業・娯楽施設が作られ、それぞれが四季を代表する4つの区画が設けられ、小売店、レストラン、美術館、娯楽施設、公園、スケートリンクなどが入居する。第6区には6,000人収容の映画館・劇場が設けられる。

  • 総面積: 450,000m²
  • 着工: 2005年1月
  • 完了予定: 2009年3月
  • 総費用 30億ドル


キャピタル・シティ[編集]

モスクワ・タワーとサンクトペテルブルクを象徴するビルからなるオフィス・コンプレックス。第9区に建設中。なお、ロシア語のГород Столицは、直訳すると「首都の町」なので英語の名称よりはロシア語のゴロド・ストレイツの方が妥当かも知れない。

  • 総面積: 288,680m²
  • 高さ: モスクワ・タワー274m(73階)、サンクトペテルブルク・タワー235m(62階)
  • 総費用: 450億ドル
  • 完成 2009年


ナベレジナヤ・タワー[編集]

ナベレジナヤ・タワーは、モスクワ・シティ第10区に位置する。ナベレジナヤ・タワーの建物は3つのタワービルで構成される。タワーA(17階建て)は2004年に完成した。タワーB(27階建て)は、2005年10月に完成。タワーC(61階建て、268m)は、2007年8月に完成した。

  • タワーA: 39,800m²
  • タワーB: 53,994m²
  • タワーC: 160,200m²
  • 建設開始: 2003年10月
  • 建設完了 2007年8月
  • 総投資額: 200万ドル


交通ターミナル[編集]

交通ターミナルは、地下鉄や軽軌道、その他の公共輸送機関を結ぶ。オフィス、ホテル、病院、駐車場などが設けられている。

  • 総面積: 20万1,430m²
  • 着工: 2005年1月
  • 完成: 2007年1月


ユーラシア・タワー[編集]

第12区に建設される高さ309m(72階)の超高層ビル、ユーラシア・タワーは、業務、コンドミニアム、カジノその他の娯楽施設からなるコンプレックスである。

  • 階数: 72
  • 高さ: 309m
  • 総投資額: 250万ドル
  • 総面積: 207,542m²


フェデレーション・タワー[編集]

第13区のフェデレーション・タワー(「連邦」タワー)は、完成すればヨーロッパで最も高い高層建築となる。またヨーロッパ最初のスーパートール(300メートル以上の摩天楼)となる。ビルはタワーAとタワーB、タワーCの3棟からなる。

  • タワー A: 93階 - 360m
  • タワー B: 62階 - 243m
  • タワー C: 尖塔 - 509m


マーキュリー・シティ・タワー[編集]

第14区の超高層ビルディング、マーキュリー・シティ・タワー«Меркурий Сити Тауэр», Mercury City Tower )は、2009年建設開始。2013年完成予定の計画である。 高さ380m、75階建て。

北タワー[編集]

第19区の北タワーは、オフィス棟、コンサートホール、フィットネスクラブ、レストラン、カフェ、病院、駐車場の複合体である。

  • 総面積: 73,800m²
  • 高さ: 108m
  • 階数: 27階建て
  • 建設開始: 2005年
  • 完成予定: 2007年


実現しなかった計画[編集]

第17区および第18区に建設される予定だったロシア・タワーは118階建てで高さ612.2mの超高層ビルであり、完成すればヨーロッパでは最高、世界でもドバイのブルジュ・ハリファに次ぎ2番目に高いビルとなるはずであった。2007年9月に着工し、2011年の完成を予定していた。設計者はノーマン・フォスター

設計段階では延床面積は520,000平方mに及ぶが、そのうち38%の20万平方mは地下に作られる。タワーには101基のエレベーターが、地下には3,680台収容の駐車場とショッピングセンターが設けられる。タワーの下の方にはオフィスや大会議場、ホテルが入居し、上層階には住宅が入る。ビルで働く最大人数は3万人を計画していた。

しかし金融危機のため2008年11月に工事が中断され、2009年6月に計画は解消された。

第15区に建設される予定だった市庁舎および市議会ビルも金融危機のため着工されることなく中止となった。これはモスクワ市内の多数のビルに入居するモスクワ市役所およびモスクワ市議会(ドゥーマ)を集約する計画であった。元来の計画では70階建てで高さ308.4mの超高層ビルが4つ向かい合わせで建ち、それらの間が低層階から最上階まで多数の連絡橋で結ばれ全体として1つのビルに見えるような形状であり、最上部は連絡橋の真ん中がくぼみ「M」の字のようになる予定であった。

交通・運輸[編集]

モスクワ・シティにおける主要な幹線道路は、環状3号線(Third Ring)と、クツーゾフ元帥大通り (Kutuzovsky Prospekt)である。

地下鉄駅は3駅作ることが計画された。モスクワ地下鉄のフィリョフスカヤ線(Filyovskaya Line)の地下鉄を通すことが計画された。2005年デロヴォイ・ツェントル駅(「ビジネスセンター」駅、 Delovoi Tsentr、2009年に隣接した「モスクワ・エキスポセンター」入口前にあるのでブィスタヴァチュナヤ駅(「展示場」駅)と改名)が、2006年延伸する形でメジュナロードナヤ駅(「国際」駅)までが開業した。またモスクワの各空港へつながる高速鉄道のターミナルも計画されている。

行政・ビジネス[編集]

市庁舎・市議会は、モスクワ市政府からモスクワ・シティに移転する予定である。その他の重要な行政機関や企業については、例えば、グローバル・ハイアットGlobal Hyatt Corporation)がモスクワ・シティに土地を購入している。また、モスクワ川には巨大な歩行者専用の橋が開通する。モスクワ・シティ地区は、モスクワとロシアの新たな経済センターとして発展の起爆剤となることが期待される。なお、全体の完成は2020年を予定している。

画像[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]