メーテルリンクの青い鳥 チルチルミチルの冒険旅行

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メーテルリンクの青い鳥
チルチルミチルの冒険旅行
ジャンル テレビアニメ
放送時間 水曜19:00 - 19:30(30分)
放送期間 1980年1月9日 - 同年7月9日(26回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 フジテレビオフィス・アカデミー
企画 西崎義展
監督 笹川ひろし
原作 モーリス・メーテルリンク(「青い鳥」)
脚本 藤川桂介、田村丸
出演者 古谷徹小山茉美ほか
ナレーター 古川登志夫
音声 ステレオ放送
オープニング 「幸せのバビラトラリラ」(福原みどり
エンディング 「窓灯り」(大須賀ひでき
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メーテルリンクの青い鳥 チルチルミチルの冒険旅行』(メーテルリンクのあおいとり チルチルミチルのぼうけんりょこう)は、1980年1月9日から同年7月9日まで、フジテレビ系列で放送されたテレビアニメ。放送枠は毎週水曜日19:00-19:30。オフィス・アカデミー製作、全26話。

概要[編集]

西崎義展松本零士藤川桂介宮川泰芦田豊雄という、『宇宙戦艦ヤマト』を手掛けた布陣で臨んだ世界初のアニメ化作品。監督には、当時タツノコプロを退社して間もなかった笹川ひろしを迎えた。

舞台設定を現代(1980年当時)に移して、母親が病気で入院、仙女ペリリュンヌからもらったメダルペンダント光の精からもらった光の剣スリッパを巨大化させた空飛ぶ乗り物リッパー号テレビ画面に飛び込んで様々な世界へ行くなど、新しい要素を盛り込んでいる。

この作品のアニメ化は困難を極めた。それは『青い鳥』の原作者・メーテルリンクとの関係である。メーテルリンクは遺言で「私の作品は、日本とドイツでは上演してはならない」と言っていた。そのため、遺族との放送に関する交渉は困難を極めたという。

以前に西崎や藤川らが関与した『ワンサくん』と同じくミュージカルアニメとして作られ、当時としては異例中の異例であるステレオ放送(後述)であった。

『宇宙戦艦ヤマト』『宇宙空母ブルーノア』『オーディーン 光子帆船スターライト』同様、現在著作権は東北新社に移っている。

登場キャラクター・キャスト[編集]

本作の声優陣のほとんどは、『海のトリトン』『ワンサくん』『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』『宇宙空母ブルーノア』と同じく青二プロダクションの所属者が起用されている。

レギュラー[編集]

チルチル
声 - 古谷徹
主人公。12歳の少年一人称は「僕」。好奇心が強く腕白盛りだが、優しい心を持つ。クリスマスの夜にミチル共々落ち込んでいた所にペリリュンヌと出会い、母親の病気を治すために青い鳥を求めて、毎晩様々な世界に旅立つ。
ミチル
声 - 小山茉美
チルチルのである9歳の少女。一人称は「あたし」。のチルチルを「お兄ちゃん」あるいは「チルチル」と呼ぶ。心優しく動物が好き。少々臆病な所がある。しかし第17話では気が強い一面も見せて、チローに助けられてもあざ笑ったチレットに平手打ちを放ったことも。
チロー
声 - 永井一郎
チルチルに飼われている。何があっても人間に尽くすことを誇りに思い、チレットと対立する。
チレット
声 - 白石冬美
ミチルに飼われているシャム猫)。青い鳥によって自分たちの秘密が暴かれることを恐れて、チルチルたちの旅を妨害するべく、夜の女王のスパイとして行動するが…。
ペリリュンヌ
声 - 天地総子
にまたがって空を飛び、クリスマスの夜にチルチルたちの家にやって来た小人仙女。娘の病気を治すため兄妹に青い鳥探しを依頼して、チルチルに魔法のメダルペンダントを渡す。飛び込んで割ってしまった窓のガラスを「アッケラコリンチョパリポリポイ」の呪文で修復する。「魔法使い」や「おばさん」と呼ばれるのを嫌う(本人曰く「品が違うからね!」「あたしたちに年は関係ないから。」)。
夜の女王
声 - 美輪明宏
闇の世界の支配者。「人間は何も知らない方がいい」と考えていて、青い鳥を探すことを阻もうと兄妹たちに立ちはだかる。
光の精
声 - 岡本茉利
あらゆるを司る美女妖精。チルチルに光の剣を与える他、様々な手助けをする。
ミルクの精
声 - 野沢雅子
のんびりとした太ったおばさんの妖精。「急がなくっちゃ」が口癖。第19話でペリリュンヌを「ママ」と呼ぶ。
火の精
声 - 緒方賢一
メラメラと燃えるの妖精。光の精の親戚だが、夜の女王とも付き合っている。「ボワッチ!」が口癖。
水の精
声 - 麻上洋子
を操る美少女の妖精。火の精が最も苦手とする存在。
砂糖の精
声 - 鈴木富子
とんがり帽子やポンチョを着た妖精。よく虫歯を引き起こすが、「ボクを嫌ってる子供はいない」と自慢している。
パンの精
声 - 古川登志夫ほか
5個のパン(食パン1枚・コッペパン1本・丸パン3個)で成り立った妖精。時々分かれては議論を繰り返している。
時の精
声 - 矢田耕司
人の一生の時間を司る妖精。メカニカルで心を感じさせない。「時間デス。時間デス。」とタイムリミットを知らせる役目を果たす。
父親
声 - 矢田耕司
チルチルとミチルの父親。躾に厳しいが、本当は優しい。森林伐採業を経営している。家に紛れ込んだはぐれ鳥をかわいがり、青い鳥の言い伝えを知っていた。
母親
声 - 莊司美代子(第1話)→岡本茉莉
チルチルとミチルの母親。1年前のクリスマスに病気で倒れてから、病院に入院している。最終回で退院する。
ナレーター
声 - 古川登志夫

ゲスト[編集]

  • 柏の木の精 - 大塚周夫(第3話)
  • 災いの精 - 大竹宏(第4話から)
  • 眠りの精 - ?(第4話から)
  • 翼の国の王 - 柴田秀勝(第6話)
  • くちばしの国の女王 - 松島みのり(第6話)
  • 戦の精マルス - 井上真樹夫(第6話)
  • 小鳥の少年兵 - 山本圭子(第6話)
  • 風邪ウイルスの精のボス - 八奈見乗児(第7話)
  • ワクチンの精 - 三輪勝恵(第7話)
  • カシの木 - 滝口順平(第8話)
  • 祖父 - 宮内幸平(第8話)
  • 祖母 - ?(第8話)
  • 食べるしあわせ - 神山卓三(第9話)
  • 酒を飲むしあわせ - 玄田哲章(第9話)
  • 母の愛の精 - 岡本茉莉(第10話)
  • 死の精 - 雨森雅司(第12話)
  • 真空管の精 - 水鳥鉄夫(第13話)
  • テレビの精 - はせさん治(第13話)
  • コンピューターの精 - 緒方賢一(第13話)
  • いたずら小僧 - 山本圭子(第15話)
  • 雄ブタ/イノシシ/ライオン - 塩沢兼人(第15話)
  • 時の老人 - 藤本譲(第16話・第17話)
  • 偽りの精 - はせさん治(第18話)
  • エレーヌ - 藩恵子(第18話)
  • へそ曲がり巨人の精 - 渡部猛(第19話)
  • チコおじさん - ?(第20話)
  • 真珠貝の老人 - ?(第20話)
  • 執事 - 田中崇(第21話)
  • 老婆 - 天地総子(第26話)
  • 娘 - 岡本茉莉 ※クレジットは麻上洋子。(第26話)

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ - 「幸せのバビラトラリラ」
唄 - 福原みどり / 作詞 - 山上路夫 / 作曲・編曲 - 宮川泰
エンディングテーマ - 「窓灯り」
唄 - 大須賀ひでき / 作詞 - 山上路夫 / 作曲・編曲 - 宮川泰

レコードは日本コロムビアから発売されたが、「幸せのバビラトラリラ」は「今ほしいものは愛」、「窓灯り」は「まだ逢わない人の為に」と、それぞれカップリングして発売された(この時期で同一のレコード会社からOP・EDが別々に発売されたのは異例)。但し当時発売されていた混載盤『テレビまんがうたとおはなしシリーズ メーテルリンクの青い鳥 チルチルミチルの冒険旅行/男!あばれはっちゃく』(規格番号:CH-3006)には、「幸せのバビラトラリラ」と「窓灯り」が共に収録されていた。なおコロムビアから発売されたCD「続々々・テレビまんが主題歌のあゆみ」には「幸せのバビラトラリラ」を収録したが、同社発売のCD「続々々・テレビまんが懐かしのB面コレクション」には「窓灯り」では無く、「今ほしいものは愛」が収録された。

挿入歌[編集]

コロムビアレコードからヒット曲集として二枚のLPアルバムが発売された。一つの作品でヒット曲集が二枚リリースされたのは本作が初である。

  • 今ほしいものは愛[1]
唄 - 福原みどり
  • お化けのフーガ
唄 - 天地総子
  • 妖精たちのファンタジー
唄 - 天地総子、福原みどり、コロムビアゆりかご会、川島和子
  • 夜の女王
唄 - 美輪明宏
  • 呪文のうた(バビラトラリラ)
唄 - 天地総子
  • あの日のように
唄 - 天地総子
  • 流感の祭り
唄 - ラ・ロンド
  • まだ逢わない人の為に
唄 - 大須賀ひでき
  • しあわせパーティー
唄 - ラ・ロンド
  • 忘れんぼうのカシの木
唄 - 滝口順平
  • 幸せと喜びのファンタジア
唄 - 田村しげる、杉まゆみ、ラ・ロンド
  • 夜は美しい
唄 - 杉まゆみ
  • ハートがだいじ
唄 - 永井一郎
  • コンピューターと真空管
唄 - 二代目 玉川勝太郎
  • おいでおいで
唄 - 伊集加代子
  • アニマル・パワーだぞォ!!
唄 - ラ・ロンド
  • 生まれる前の子供たち
唄 - 古谷徹、小山茉美、矢萩知佳、矢萩佐優
  • キューティー・チレット
唄 - 白石冬美
  • カネカネ・ブギ
唄 - ラ・ロンド
  • 青い楽園
唄 - 田中真弓
  • ダンダン階段
唄 - ラ・ロンド
  • 心を忘れて
唄 - あくの そのこ
  • さよなら・ありがとう
唄 - 田村しげる、後藤今日香、フィーリング・フリー
  • 青い鳥のうた
唄 - ミュージッククリエイション

サブタイトル[編集]

  1. 陽気な夜の訪問者
  2. ゆかいな妖精たち
  3. 暗黒林は謎がいっぱい
  4. 闇の番人・夜の女王
  5. こんばんは幽霊
  6. 銃をにぎった鳥たち
  7. ようこそ!病気の国へ
  8. 時間が止まっている国
  9. ふとりすぎたしあわせ
  10. はじめまして母の愛
  11. 夜の宮殿の秘密
  12. オアシスのない砂漠
  13. 時計じかけの青い鳥
  14. 墓場への招待状
  15. 動物たちの反乱
  16. 未来の国 生まれる前の子供たち
  17. 未来の国(2) 生まれていくんだ、今…
  18. 黄金の国は夢でいっぱい!
  19. あべこべ島の巨人
  20. 深海は悪魔の集会所
  21. 悪魔の棲む屋敷
  22. 夜の女王との対決
  23. 魔獣と戦え!母の命を賭けて
  24. 悪魔の罠を突破せよ!
  25. 夜の女王 闇に死す!
  26. 何処へ、青い鳥…

ステレオ放送について[編集]

テレビでの本放送時にステレオ音声で放送する際には、16ミリのカラーフィルムとステレオで録音されたシネテープ(磁気音声)のパック化作業を経て、1インチCタイプVTRに収録する手法で対応している。しかし系列局で音声多重放送が行われていた地域は少なく[2][3]、また受信機[4]もそれほど普及していなかったことから、本来のステレオ音声で聴けた視聴者はごく少なく、電気的にモノラル化された状態で放送された地域が大半だった[5][6]

また、遅れネットや再放送などでのフィルムネットに対応するため[7]、オープニングとエンディングは本放送用素材の1インチCタイプVTRを「キネコ方式」でフィルム録像・録音し直し、本編と予告編は元々フィルム製作であるためそれらのフィルムを編集し、音声はフィルム焼き込みの光学式サウンドトラックを使用したモノラル音声としていた。 後年、CS放送局のAT-Xでもモノラル音声で放送されたことがあるが、これは再放送用のフィルムをCSテレビ局側でテレシネをして、完プロパック済VTRを放送マザーとして放送していた為だった。

近年の再放送ではデジタル放送が普及していたこともあり、本放送用のステレオマスター素材(1インチCタイプVTR)のデジタル処理が施され、本来の放送形態であるステレオ音声が復活している。また、ステレオマスター素材は現存しているので、1985年1月に発売された総集編ビデオ[8]ジャパン・オーディオ・ビジュアル・ネットワーク)や2003年4月2日に発売されたDVD-BOX(徳間ジャパンコミュニケーションズ)でもステレオ音声で収録されている。

日本テレビでは当時『ルパン三世』が1979年10月1日以降ステレオ音声で放送されていることもあり、テレビ用アニメーション作品としては2例目となる[9]

放送時素材[編集]

  • 本放送:完プロパック済ステレオマスターVTR(カラー16ミリフィルム+ステレオ録音の16ミリシネテープ(磁気音声)→パック化作業を経て1インチCタイプVTRに収録)
  • 再放送:カラー16ミリフィルム(オープニングとエンディングはキネコ録像によるフィルム再作製、本編と予告編はフィルム製作、光学音声モノラル)

補足[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 第15話のラストで、メロディーのみ使用された。
  2. ^ 関西テレビ(全話)・長野放送沖縄テレビ(最終回直前の数話のみ)秋田テレビ(最終回のみ)など。
  3. ^ テレビ西日本など、本番組の終了直後に音声多重放送を開始した局もFNSの古参局を中心に多かった。
  4. ^ この時期はHi-Fiビデオは登場すらしておらず、ごくわずかにノーマル音声トラックでステレオ収録できる機種があった程度である。
  5. ^ FNS基幹局の中でも、1975年と開局時期が遅かったテレビ新広島は、音声多重放送は本作品の放送から11年後の1991年になってからの開始だったため、モノラル音声での放送となった。
  6. ^ 鹿児島県ではフジテレビ系列局の鹿児島テレビが日本テレビ・テレビ朝日系とのクロスネット局だったため、TBS系列の南日本放送が遅れネットしていたが、当時は両局とも音声多重放送を実施していなかったためモノラル放送だった(VTR素材の裏撮りか、後述の素材によるフィルムネットかは不明)。鹿児島テレビでは後年再放送を実施したが、こちらはフィルム素材によるモノラル放送だった。
  7. ^ 1980年代当時、テレビアニメでは再放送素材のVTRネットが一般的ではなく、大半がフィルムネットだった。
  8. ^ VHSベータで発売。後にVHSのみパッケージを変えて再販。
  9. ^ ただし、『ルパン三世』については大半のステレオマスターが現存していないため、再放送やDVDではほとんどがフィルム素材の光学モノラル音声またはモノラル版シネテープによるものだった。
フジテレビ 水曜19:00 - 19:30枠
前番組 番組名 次番組
ドカベン
(1976年10月6日 - 1979年12月26日)
メーテルリンクの青い鳥
チルチルミチルの冒険旅行
(1980年1月9日 - 7月9日)
がんばれ元気
(1980年7月16日 - 1981年4月1日)