メリル・ストリープ

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メリル・ストリープ
Meryl Streep
Meryl Streep
本名 Mary Louise Streep
生年月日 (1949-06-22) 1949年6月22日(67歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニュージャージー州サミット
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
活動期間 1977年 -
配偶者 ドナルド・ガマー(1978年 - )
主な作品
ソフィーの選択
クレイマー、クレイマー
永遠に美しく…
マディソン郡の橋
プラダを着た悪魔
マンマ・ミーア!

メリル・ストリープMeryl Streep, 本名: メアリー・ルイーズ・ストリープ、Mary Louise Streep, 1949年6月22日 - )は、アメリカ合衆国女優

来歴[編集]

生い立ち[編集]

ニュージャージー州サミット出身。父親のハリー・ウィリアム・ストリープは製薬会社の役員、母親のメアリー・W・ストリープはコマーシャル・アーティスト。 スイスドイツアイルランドイングランドの血を引く[1][2]オランダ系アメリカ人である。 ストリープという名前は、アメリカに移住する当時、彼女の先祖が自らの名前(苗字)に線を引いた(=ストライプを引いた)ことに因む。 オランダ移民であった先祖は、ストライプという発音が訛り、ストリープという響きに変化し、そう名乗るようになった。

ヴァッサー大学在学中に奨学金を得て、イェール大学演劇大学院(クラスメイトにはシガニー・ウィーバーもいた)で学び、卒業時にはキャロル・ダイ演技賞を受賞した。

キャリア[編集]

イェールを卒業後、1975年にニューヨークに移り住む。パブリック・シアターのレパートリー作品に出演。舞台俳優としてキャリアをスタートさせる。

1976年、ニューヨーク・シェイクスピア・フェスティバルで上演された『ヘンリー五世』と『尺には尺を』に出演。『尺には尺を』ではサム・ウォーターストンジョン・カザールと共演した[3]。このときの共演がきっかけでカザールとの交流が生まれ、彼との関係はカザールが1978年に没するまで続いた[4]。同年、ブロードウェイ・デビュー作となったテネシー・ウィリアムズ作の『綿でいっぱいの27台のワゴン』及びアーサー・ミラー作の『二つの月曜日の記憶』の2作品でトニー賞ならびにドラマ・デスク賞にノミネートされ、シアター・ワールド賞とアウター・クリティック・サークルの演技賞を受賞。

またこの頃『タクシードライバー』(1976年2月公開)のロバート・デ・ニーロの演技に衝撃を受け、映画のオーディションを受け始める。『キングコング』のヒロイン役のオーディションにも出ているが、プロデューサーのディノ・デ・ラウレンティスに酷評され落とされている[5]

1977年、フレッド・ジンネマン監督の『ジュリア』で映画デビュー。同年、アントン・チェーホフ作の『桜の園』の舞台に立つ。『桜の園』における彼女の演技に目を止めたロバート・デ・ニーロは、『ディア・ハンター』の彼の相手役としてストリープを推挙。1978年12月公開の同作品で第51回アカデミー賞助演女優賞にノミネートされる。

1979年公開の『クレイマー、クレイマー』でアカデミー助演女優賞を、1982年公開の『ソフィーの選択』でアカデミー主演女優賞を受賞。さらに、2011年公開の『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』で、アカデミー主演女優賞を受賞した。

2016年2月に開催される予定の第66回ベルリン国際映画祭の審査委員長に選出された[6]

役に成りきるために、事前には徹底したリサーチを行うが、台本はあまり読み込まず数回程度が常である。彼女がオスカーを獲得した『ソフィーの選択』では役作りのためにロシア語訛りのポーランド語ドイツ語及びポーランド語訛りのある英語を自在に操るなど、作品の背景や役柄に応じてアメリカ各地域のイントネーションを巧みに使い分けている。この特徴は彼女の代名詞ともなっており、そもそもは、彼女が女優を志す以前に、オペラ歌手志望で訓練を受けていたためである。音楽の世界で培われた絶対音感もあるため、ストリープは全米で「訛りの女王」と呼ばれ、その秀でた類まれなる才能は高く評価されている。ロバート・デ・ニーロはストリープのことを自分と最も息の合う女優と言っている。

2015年現在、アカデミー賞に19回ノミネートされており、これは俳優としては最多の記録である。また、ゴールデングローブ賞を8回受賞(29回ノミネート)しており、男優・女優を通じて史上最多記録である。

私生活[編集]

大女優では非常に珍しく、初婚を貫いている。舞台『尺には尺を』で共演したジョン・カザールと婚約していたが、カザールが1978年3月12日に癌で死亡したために結婚にいたらなかった。同年9月30日、彫刻家ドン・ガマー(Don Gummer、ドナルド・ガマー)と結婚[7]。ガマーとの間に4人の子供がいる。また、1993年北九州市の国際村交流センターの完成に合わせて設置されたガマーの彫刻の除幕式の際に来日しており、式典後に同市で行われるわっしょい百万夏まつりのパレードにも夫婦で参加した(『ナイトシャッフル』(2012年11月25日放送分)より)。

田舎の広大な敷地に引っ越した時に池に浮いている大きなを見て、スーツケースが浮かんでいると勘違いした(『クイズダービー』第632回(1988年3月19日放送分)の7問目より[出典無効])。

言動[編集]

  • マーガレット・サッチャー元首相の死去に際して、サッチャリズムに対しては否定的な評価を下したものの、「私にとって、彼女の信念の強さと気概は畏敬の念を抱かずにはいられないものだった。」と述べた[8]

主な出演作品[編集]

公開年 邦題
原題
役名 備考
1977 ジュリア
Julia
アン・マリー
1978 ディア・ハンター
The Deer Hunter
リンダ
1979 マンハッタン
Manhattan
ジル
或る上院議員の私生活
The Seduction of Joe Tynan
カレン
クレイマー、クレイマー
Kramer vs. Kramer
ジョアンナ・クレイマー アカデミー助演女優賞受賞
1981 フランス軍中尉の女
The French Lieutenants Woman
サラ / アンナ 英国アカデミー賞 主演女優賞受賞
1982 ソフィーの選択
Sophie's Choice
ソフィー アカデミー主演女優賞受賞
ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)受賞
殺意の香り
Still of th Night
ブルック・レイノルズ
1983 シルクウッド
Silkwood
カレン・シルクウッド
1984 恋におちて
Falling In Love
モリー・ギルモア
1985 愛と哀しみの果て
Out of Africa
カレン
プレンティ
Plenty
スーザン
1986 心みだれて
Heartburn
レイチェル
1987 黄昏に燃えて
Ironweed
ヘレン・アーチャー
1988 クライ・イン・ザ・ダーク
Evil Angels
リンディ カンヌ国際映画祭 女優賞受賞
1989 シー・デビル
She-Devil
メアリー・フィッシャー
1990 ハリウッドにくちづけ
Postcards from the Edge
スザンヌ
1992 永遠に美しく…
Death Becomes Her
マデリン・アシュトン
1993 愛と精霊の家
The House of Spirits
クララ
1994 ザ・シンプソンズ
The Simpsons
声の出演
激流
The River Wild
ゲイル・ハートマン
1995 マディソン郡の橋
The Bridges of Madison County
フランチェスカ
判決前夜/ビフォア・アンド・アフター
Before and After
キャロリン・ライアン
1996 マイ・ルーム
Marvin's Room
リー
1998 母の眠り
One True Thing
ケイト
Dancing at Lughnasa ケイト
1999 キング・オブ・ザ・ヒル
King of the Hill
声の出演 (A Beer Can Named Desire)
ミュージック・オブ・ハート
Music of the Heart
ロベルタ
2001 A.I.
A.I.
声の出演
2002 アダプテーション
Adaptation.
スーザン
めぐりあう時間たち
The Hours
クラリッサ ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞
2003 ふたりにクギづけ
Stuck On You
本人
2004 エンジェルス・イン・アメリカ
Angels In America
エセル・ローゼンバーグ / ハンナ・ピット テレビシリーズ
クライシス・オブ・アメリカ
The Manchurian Candidate
エレノア・ショー
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events
ジョセフィーンおばさん
2005 Prime リサ
2006 今宵、フィッツジェラルド劇場で
A Prairie Home Companion
ヨランダ
プラダを着た悪魔
The Devil Wears Prada
ミランダ ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門)受賞
アント・ブリー
The Ant Bully
女王 声の出演
2007 大いなる陰謀
Lions for Lambs
ジャニーン・ロス
いつか眠りにつく前に
Evening
ライラ・ロス
Dark Matter ジョアンナ
レンディション
Rendition
コリーン
2008 マンマ・ミーア!
Mamma Mia
ドンナ
ダウト〜あるカトリック学校で〜
Doubt
シスター・アロイシアス
2009 ジュリー&ジュリア
Julie & Julia
ジュリア
恋するベーカリー
It's Complicated
ジェーン・アドラー
ファンタスティック Mr.FOX
Fantastic Mr. Fox
ミセス・フォックス 声の出演
2011 マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
The Iron Lady
マーガレット・サッチャー アカデミー主演女優賞受賞
英国アカデミー賞 主演女優賞受賞
ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)受賞
2012 31年目の夫婦げんか
Hope Springs
ケイ・ソームズ
2013 8月の家族たち
August: Osage County
ヴァイオレット・ウェストン
Girl Rising -少女たちの挑戦-
Girl Rising
ナレーションのみ
2014 ギヴァー 記憶を注ぐ者
The Giver
主席長老
The Homesman アルサ・カーター
イントゥ・ザ・ウッズ
Into the Woods
魔女
2015 幸せをつかむ歌
Ricki and the Flash
リッキー(リンダ)
未来を花束にして英語版
Suffragette
エメリン・パンクハースト
2016 マダム・フローレンス! 夢見るふたり
Florence Foster Jenkins
フローレンス・フォスター・ジェンキンス

受賞歴[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ “Meryl Streep”. Faces of America. (2010年). http://www.pbs.org/wnet/facesofamerica/profiles/meryl-streep/70/ 2010年2月5日閲覧。 
  2. ^ McKenzie, Joi-Marie (2010年2月4日). “Henry Louis Gates Says He Broke Meryl Streep's Heart”. Niteside. http://www.nbcwashington.com/blogs/niteside/Henry-Louis-Gates-Explores-Immigrant-Origins-of-Famous-Americans-83509992.html 2010年2月4日閲覧。 
  3. ^ Foote, Timothy, "License in the Park," Time, 23 August 1976, page 57
  4. ^ Longworth, Karina (2013). Meryl Streep: Anatomy of an Actor. Phaidon Press. ISBN 978-0-7148-6669-7. http://books.google.com/books?id=dJv1mwEACAAJ. , p. 10.
  5. ^ Longworth 2013, p. 7.
  6. ^ Meryl Streep to Serve as Jury President at Berlin Film Festival”. 2015年10月13日閲覧。
  7. ^ The Lewiston Daily Sun, October 3, 1978. Google News. Retrieved November 24, 2011.
  8. ^ Meryl Streep on Margaret Thatcher's Death: 'To Me She Was a Figure of Awe'”. 2014年1月10日閲覧。
  9. ^ Meryl Streep attacks Walt Disney on antisemitism and sexism”. 2014年1月10日閲覧。

外部リンク[編集]