メタファー:リファンタジオ
| ジャンル | ロールプレイングゲーム |
|---|---|
| 対応機種 |
パッケージ、ダウンロード PlayStation 5 PlayStation 4 ダウンロードのみ Xbox Series X/S Microsoft Windows(Windows / Steam) |
| 開発元 | アトラス(スタジオ・ゼロ) |
| 発売元 |
アトラス セガ( |
| ディレクター | 橋野桂 |
| デザイナー | 秋本康洋 |
| シナリオ | 田中裕一郎 |
| プログラマー | 古坂雄二郎 |
| 音楽 | 目黒将司 |
| 美術 |
幸田和磨(コンセプトアーティスト) 山下いくと(“鎧戦車”デザイン原案) 日向悠二(“アーキタイプ”デザイン協力) |
| 人数 | 1人 |
| 発売日 |
|
『メタファー:リファンタジオ』(Metaphor: ReFantazio)は、アトラス(海外ではセガ)より2024年10月11日に発売されたゲームソフト。開発はアトラスの社内プロダクションスタジオであるスタジオ・ゼロ。
タイトルの『メタファー』(Metaphor)とは、ある物事を別の物事に「なぞらえて表現する比喩表現」(隠喩・暗喩)のこと[1]。作中においては、「幻想・理想・空想」とも表現されている。
サブタイトルの『リファンタジオ』とは、制作クリエイター曰く「ファンタジーRPGを再定義する」という意味が込められている。また、作中においては、「幻想のような夢物語や、絵空事のような理想を、仲間たちと共に現実に変えていく」ストーリーが繰り広げられる。
概要
[編集]2016年12月、『ペルソナ5』の開発を終えた橋野桂は、「王道のファンタジーへの挑戦」という考えからスタジオ・ゼロを立ち上げて、新作RPG『PROJECT Re FANTASY』の開発を発表した。
それから7年後、日本国内時間2023年6月12日に配信された「Xbox Games Showcase 2023」において、その正式タイトル『メタファー:リファンタジオ』と発表。2024年10月11日に日本・海外で同時発売された。
本作のゲーム内BGMは、冒頭にガリカから説明があるように「魔法によって主人公の脳内に直接流れている」という設定である[2]。また、戦闘シーンBGMなどには、長現山妙常寺34代目住職である本良敬典がボーカル参加しているものがある[2]。
本作は「マルチエンディング」になっており、一部の会話の選択肢を誤った場合には、バッドエンディングとなる。
ゲームシステム
[編集]- 街
- 本作では、アトラスの『ペルソナ』シリーズをベースにした、スキル獲得システム『アーキタイプ』を主軸にしている。様々な国民たちと出会い、そこで頼みを聞いて解決していくことで支援者を増やし、新たなスキルを獲得したり育成していくことが可能である。
- ダンジョン&フィールド
- ダンジョンやフィールドでの戦闘においては、自分より弱い敵であれば敵に直接ダメージを与えて、即座に殲滅することが可能であり、面倒なバトルやレベル上げを回避することが可能である。なお、△ボタンを押すことで、通常バトルに突入することも可能である。
- また、同程度のレベル以上の敵の場合には、ある程度のダメージを与えることで「HPダメージ+麻痺状態」にすることができ、有利にバトルを開始することが可能である。
- ジョブシステム 『アーキタイプ』
- バトル戦闘においては、獲得した『アーキタイプ』のジョブになることで、得意技や魔法など様々なスキルを駆使して戦うことが可能である。経験値を稼いでジョブレベルをアップさせることで「新たなスキル」を獲得できる。そして、他のジョブに転職した際にも、獲得したスキルを任意に最大4つまで選択して使用することができる。
- 必殺技 『ジンテーゼ』
- いわゆる必殺技として、異なる『アーキタイプ』同士が力を合わせることによって発動できる、強力なスキル「ジンテーゼ」が用意されている。行動ゲージ2回分を消費することで、範囲攻撃になったり、通常のスキルよりも大ダメージを与えやすくなったり、仲間を全回復しやすくなっている。
ストーリー
[編集]- プロローグ
- 物語の舞台は、クレマール族の王によって治められている、8種族がひしめく大国・ユークロニア連合王国。種族間の争い・宗教問題・差別・貧困などの問題を抱えながらも、長きに渡って『魔導器』によって繁栄を遂げていた。
- だが、12年前には謎の暗殺者集団によって、王子に『茨の呪い』がかけられる事件が発生。それから12年後、国王が何者かに暗殺されてしまう。主人公の少年は、眠りつづけている王子にかけられた呪いを解くため、相棒である妖精のガリカと共に、王都への旅に出たところから物語は始まる。
- 序盤
- 国軍の兵士となった主人公は、地方貴族のストロールと仲間になるが、圧倒的な力を持つ異形の怪物『ニンゲン』との戦闘中、主人公は強大な力『アーキタイプ』に目覚めて魔法を扱えるようになる。その後、王子に呪いをかけ、王を殺害したと思われる大罪人の将校 ルイ・グイアベルンを暗殺するべく、廃坑経由で王都を目指す。
- 国葬の際に、亡き国王によって施されていた選挙魔法が発動し、王都に『巨大な国王の顔』が浮かびあがり、「国民の信託を最も集めし者が、次なる王と定める」と告げられる。しかし、暗殺を決行した老兵グライアスは選挙魔法によって妨げられ、ルイによって殺害されてしまう。
- 王子の近衛だった女騎士 ヒュルケンベルグを仲間にした主人公たちは、「王子を救うため、呪いをかけたルイを討つ」という特命を引き継ぎ、王都の人達と関わり合い、新たな仲間と支援者たちから『アーキタイプ』の力を得ながら、ルイ一派に立ち向かっていく。
- 中盤 1
- 暗殺対象であるルイに近づくため、自ら「王権競技会」に立候補した主人公は、鎧戦車に乗って最初の開催地である古城の街マルティラへと赴く。そこで、子供の誘拐事件の容疑者 ハイザメを捕らえるが、実はマルティラの女領主ジョアンナが黒幕で、ハイザメは冤罪であったことが判明。赤子型の『ニンゲン』を退治して事件は解決する。
- 次の競技会の開催地・海洋都市ブライハーヴェンで、「女領主の悪事」を告発した主人公たちは、ルイの興味を引いて「配下」として認められる。ルイの巨大鎧戦車カラドリウスへの潜入した主人公は、ルイの私室にて「王子の呪いの設計図」を見つけるが、内偵していた王国一の歌姫 ジュナと出会い、『アーキタイプ』に目覚めた彼女は仲間に加わる。
- ルイに命じられて「竜神の槍」を入手するべく、ムツタリ族の住むビルガ島に来た主人公たちは、神聖なる巫女として生贄に出された ユーファを救うべく『竜宮神殿』へと向かう。ユーファは『アーキタイプ』に目覚めて仲間となり、龍神エトに寄生するニンゲンを討ち倒す。その後、「竜神の槍」は選挙魔法を無効化できることが判明し、ルイの暗殺計画が再び持ち上がる。
- 中盤 2
- 山岳都市アルタベリーに移動した主人公たちは、偽物の「竜神の槍」をルイに渡す。その後、歌劇場で「竜神の槍」を投げて暗殺を決行するが失敗して、本物の槍はルイに渡って裏切りが露見してしまう。決闘の末に、ユーファの念動力によって「竜神の槍」を操りルイを討つことに成功する。
- しかし、王子の『茨の呪い』は消えておらず、ルイが術者ではなかったことが判明する。そして、王子が暗殺者に襲撃された際の出来事を、国教・惺教の大教主 フォーデンが知っていたことから、暗殺犯の黒幕であることが分かる。
- 翌日、檀上で勝利宣言を掲げるフォーデンであったが、死んだはずのルイが現れ、すり替えていた本物の「竜神の槍」を使ってフォーデンを屠る[3][4]。ルイの右腕として動いていたフィデリオは、ルイの攻撃から弟 バジリオを救い、命を落とす。以降、バジリオは『アーキタイプ』に目覚め、主人公たちと行動を共にすることになる。
- 惺教府はフォーデンの後釜として、聖女 レラを出馬させる[5]。そんな中、レラは「自らが王子に呪いをかけた暗殺者」であったことを自白。王立魔法学院の跡地において、主人公たちを試すためドラゴンをけしかけ戦闘となり、国民に事実を伝えた後、氷柱に覆われて亡くなる[6]。術者のレラが亡くなったことで、呪いの解けた王子は目を覚ます。
- 終盤
- 王都の民衆の前でルイと戦うことになり、ルイから「エルダ族は、古の人間族である」と指摘され、ルイの魔法によって主人公は巨漢の怪物「ニンゲン」にされてしまう。なんとか元の姿に戻ったものの、民衆に「ニンゲンにされたこと」が知れ渡ったことで、王都から逃げざるを得なくなり、王子のいるエルダの古仙郷へと向かう。
- エルダの古仙郷は、すでにルイの配下ゾルバに襲撃され、王子は命を落としていた。そこで、主人公は謎の女性から、自分が、その女性によって創られた王子の幻想である「理想の姿」であり、王子の魂そのものであると告げられる。主人公と王子は一つに合わさって復活を遂げ、最強のアーキタイプ『プリンス』を顕現させる。
- その後、かつての英雄王に従っていたという妖精アグリカの導きによって、各地の三つの塔において、強大な力を持っている「三竜柱」を打ち倒して、最強の防具「三竜柱の鎧・服・衣」を与えられる。その後、竜宮神殿に封印されていた最強のドラゴンが復活してしまう。主人公たちは、主人公そっくりの人間型ドラゴンを討伐し、「竜の力を託された剣」を入手する。
- ラスト
- 天空に浮かぶ「天の巨顔」の王城に向かった主人公たちは、そこでルイと相対する。ルイは「選別」と称して、王国中の人々からマグラを集めて魔法力にしていた神器「王笏」を使って、逆に膨大なマグラを人々に返すことで、力に抗えぬ者たちをニンゲンに変えようとしていた。
- 主人公たちは、ルイの放とうとする「王の魔法」を止めるため、決戦の地「恐王星」へと向かう。ルイを打ち倒したものの、ルイは鎧戦車カラドリウスに乗って逃走し、押し寄せる敵を押しとどめるため仲間たちは残り、主人公とガリカは限界間近の鎧戦車でルイを追う。
- 王権を争う候補者同士の、1対1の戦いが始まる。圧倒的な力を発揮するルイによって、主人公は再び膨大なマグラを注ぎ込まれてしまう。しかし、主人公は自らの心臓を引きちぎり、ニンゲン化を防いで倒れる。
- クライマックス
- 死の淵でモアによって呼び寄せられた主人公は、アカデメイアで目覚める。モアは「これまでの旅はすべて『幻想』であり、小説で描かれた空想世界こそが『現実』だ」だと語り、主人公に世界を救うことを諦めるよう勧める。
- 日本の渋谷スクランブル交差点で、モアの懐柔を跳ねのけた主人公に、記憶を思い出したモアは「自身こそが国王ユトロダイウス5世の半身」であると語る。息子である主人公を守ろうとするモアから戦いを挑まれ、モアを退けた主人公は、究極のアーキタイプ『キング』に目覚める。
- 目覚めた主人公と仲間たちは、ニンゲン化して巨大な魔神に変貌したルイに再び戦いを挑む。圧倒的な力を持つ「破滅王カラドリウス」を打ち倒した主人公は、顕現したアーキタイプ『キング』の力によって、ルイを完全に滅ぼして王笏を消滅させることに成功する。
- 数日後、王国にて主人公の戴冠式が行われる。多くの国民たちが詰めかける中、国王となった主人公は、自らの目指す王国の在り方を語り、大きな拍手が響き渡る。
- エピローグ
- 一年後、魔導器なしでも魔法が使えることが周知の事実となり、王立魔法学院が再開されることになった。また、惺教と騎士団の癒着は撤廃され、市民代表が議会に招かれるようになり、平民の声が政治に反映されるようになっていた。
- 仲間たちは「王の六本槍」と呼ばれ、国王の下で政務に携わるようになっていた。ストロールは国軍の将軍に、ヒュルケンベルクは近衛隊隊長に、ハイザメが騎士団総団長に、ジュナが魔法学院の学院長に、ユーファは司法府の高等法官に、バジリオは王都自警団の総長に、ニューラスは国土開発府の最高技官にそれぞれ就任していた。
- 公務で忙殺される中、城を抜け出した主人公は、自分の目で世界を確かめるため、仲間たちと共に鎧戦車で旅に出たところで、幻想を現実に変えていく物語は終わりを告げる。
登場人物
[編集]主人公一行
[編集]メンバー全員が別々の種族で構成されている。ラスボス撃破後、ニューラス・ガリカを除く仲間らは「王の六本槍」と呼称されるようになる。
- 主人公
- 声 - 花江夏樹[7]
- 男性/種族 - エルダ族 アーキタイプの色 - 水色
- 本作の主人公。少数民族であり、差別的な目で見られがちなエルダ族の少年[8]。特命により相棒の妖精ガリカと共に、親友である王子にかけられた呪いを解くために、王都に潜入する。常に幻想小説という本を持ち歩いている。当初は、幼い頃からの「王子の親友」であると思われていた。
- ストーリー終盤において、エルダ郷の女王である「主人公の母」によって創られた「王子の幻想である理想の姿」であり、「王子の魂そのもの」であることが明かされる。その後、ルイの配下によって殺害された王子と一体となることで、王子として復活を遂げる。
- ガリカ
- 声 - 諸星すみれ[7]
- 女性/種族 - 妖精
- 『魔術師』の美徳を、心に宿す者。主人公の相棒である妖精。組織の特命により同行し、様々な助言やサポートにより主人公らを導く[7]。「この世に初めて生まれた魔法は音楽」として、気休めに主人公の脳内に魔法で音楽を流してくれる。
- レオン・ストロール・ダ・ハリエイタス
- 声 - 小野賢章[7]
- 男性/種族 - クレマール族 アーキタイプの色 - 黄色
- 『戦士』の美徳を、心に宿す者。ニンゲンにより滅ぼされたハリア村領主貴族の息子であり、エルダ族である主人公を差別することもない好青年。「貴族は民を守るのが義務である」というノブレス・オブリージュを体現しようとする正義漢。主人公とは王都の募兵舎にて出会う[7]。
- アイゼリン・バルチェッリ・マイアル・ヒュルケンベルグ
- 声 - 早見沙織[7]
- 女性/種族 - ルサント族 アーキタイプの色 - 赤色
- 『騎士』の美徳を、心に宿す者。かつては王子付きの近衛兵だった[7]。王子襲撃事件後は放浪の旅に出ていたが、国葬に際し王都に舞い戻る。長年の過酷な環境での放浪生活により、どんなものでも美味しく完食できる悪食となった。その際の口癖は「うまし!」。
- ハイザメ・ノクトゥール
- 声 - 大塚明夫[8]
- 男性/種族 - ユージフ族 アーキタイプの色 - 錆色
- 『盗賊』の美徳を、心に宿す者。元特務騎士団の一員だったが、追放された。王都にて古城の街マルティラにおける人攫い事件の犯人として指名手配され賞金首となっている。ユージフ族の特性により物音や異音に敏感[7]。虫が苦手。
- ジュナ/ジュアニ・シグナス
- 声 - 南條愛乃
- 女性/種族 - ニディア族 アーキタイプの色 - オレンジ色
- 『仮面舞踏師』の美徳を、心に宿す者。王国一と謳われる美声をもつ歌姫。「1秒だって他人に自分の人生を委ねたことはない」という強い意思を持つ女性。ルイの側近として私室にも出入りしているようだが本心は不明。魔法にも秀でており、魔法学院の出身。
- ユーファ/ユーファジア・エトレイカ
- 声 - 福圓美里
- 女性/種族 - ムツタリ族 アーキタイプの色 - 緑色
- 『召喚士』の美徳を、心に宿す者。ビルガ島にて神聖なる巫女として崇められている少女。候補者エディンの妹。額の三の目によりマグラの流れを感じ取ることができる。島に祀られている龍神エトを信仰し、自らを生贄に差し出すことに対し疑問を持たないほど信仰心が強い。
- バジリオ・ルプス・マグナス
- 声 - 細谷佳正
- 男性/種族 - パリパス族 アーキタイプの色 - 黒色
- 『狂戦士』の美徳を、心に宿す者。ルイに仕える幹部の一人でありフィデリオの弟。大柄な体格で喧嘩っ早いところもあるが素直な性格で、料理好きな一面を持つ。兄フィデリオに絶対の信頼を寄せている。とある一件によりルイに反旗を翻し、主人公一行に同行する。
- ニューラス/ネウエイルス・コルワス・コラックス
- 声 - 井上和彦
- 男性/種族 - イシュキア族
- 『砲兵』の美徳を、心に宿す者。鎧戦車技師であり操縦士。大貴族の子息だが家柄や家督に興味はなく変人として扱われていた。手先が器用なだけでなく絵も上手く、旅の道中絶景スポットに訪れた際にはその風景画を描いてくれる。魔力ではなく翼で空を飛ぶ鎧戦車を発明するという夢がある。
支援者(フォロワー)
[編集]- モア
- 声 - 子安武人
- 男性/種族 - クレマール族
- 『探求者』の美徳を、心に宿す者。アカデメイアの住人で、猫のプラトーとともに暮らしている謎の青年。主人公の持つ幻想小説の作者でもある。アーキタイプの研究をしながら主人公らを手助けしてくれるが、過去の記憶がほとんどない。
- マリア・アルセス
- 声 - 石川由依
- 女性/種族 - 混血(ローグ族+イシュキア族)
- 『施療師』の美徳を、心に宿す者。グライアスの娘。王都グラン・トラドの蜜蜂のささやき亭にてファビアンヌとともに暮らしており、夜には店の手伝いもしている。健気で明るい性格だが混血であることから差別をうけており、同世代の友人がいない。
- ベルギッタ・ライケン
- 声 - 日笠陽子
- 女性/種族 - ローグ族
- 『商人』の美徳を、心に宿す者。王都の魔導器屋ライケン魔導器商会の女主人。裏社会との繋がりなど黒い噂が絶えず、冷淡な態度から近寄りがたい印象を持たれる。一方、種族に関する差別感情を持たず実力のみを評価する。犬好きな一面を持つが主人公以外には秘密にしている。実は貧困にあえぐスラム街出身。
- キャゼリナ・グラン
- 声 - ファイルーズあい
- 女性/種族 - パリパス族
- 『格闘家』の美徳を、心に宿す者。賞金稼ぎ。レガリス大聖堂の地下納骨堂での出会いの後、過去の事件により虐げられることが多いパリパス族を救うため王権競技会の候補者として出馬する。後に主人公らの戦いを経て支持者となる。
- アロンゾ・クロタロス
- 声 - 田丸篤志
- 男性/種族 - ニディア族
- 『道化師』の美徳を、心に宿す者。詐欺師。ククルスという偽名で活動している。話術に秀でており人を煙に巻く言動が多いが、育ての母親のことは心から大切に想っている。
- エルファス・マクシム・バードン
- 声 - 浜田賢二
- 男性/種族 - ルサント族
- 『軍師』の美徳を、心に宿す者。古城の街マルティラの警備隊長。真面目で正義感にあふれた好漢であり、主人公らとは王都にて凶悪犯の手配書を通して出会う。
王権競技会の候補者
[編集]- ルイ・グイアベルン
- 声 - 中村悠一
- 男性/種族 - クレマール族
- 王国軍きっての傑物と呼ばれ、異例の若さで王侯の列に加わった将校。武人としても魔導士としても一流の天才であり、人心掌握術にも秀でている。徹底的な実力主義者であり、反発も多いが急進派の若者を中心に絶大な支持を集めている。本作のラスボス的存在。
- 「自らに従えばニンゲンの脅威から守り、従わなければ殺す」という脅迫によって、国民を従えようとする。
- エステヴァン・スヴァルフラン・フォーデン
- 声 - 宮本充
- 男性/種族 - ローグ族
- 国教である惺教の第78代大教主であり、最高権威者。王の崩御に伴い混乱する国を束ねる穏健派として、王権競技会当初より最も国民の信託を集める。
- オービス・リドナッド・ギド
- 声 - 川原慶久
- 男性/種族 - ルサント族
- 惺教に仕える僧兵であり、フォーデンの右腕。王権競技会で勝ち抜くつもりはなく、フォーデンの補佐として王座の地位を盤石とするために出馬した。エルダ族を毛嫌いしている。
- イディアス・グローデル
- 声 - 村田太志
- 男性/種族 - ルサント族
- 番犬のヘクトーを連れた野心家で、「黒犬のグローデル」の異名を持つ。ルイの配下だが、当初王権競技会に不参加だったルイに代わり、成り上がり目的で出馬した。海洋都市ブライハーヴェンにてルイの鎧戦車に潜入した主人公とジュナと戦闘になり敗れる。隙をついて主人公に襲いかかったものの、選挙魔法が発動し拘束、そのまま鎖によって首を絞めつけられ死亡する。
- ミロ・マウリツィオ
- 声 - 柳田淳一
- 男性/種族 - イシュキア族
- 自らの美貌に絶対的な自信を持ち、王になれば「美しくない者は爵位を剥奪する」という公約を掲げる。
- ラブレス・オーシェイ
- 声 - 天﨑滉平
- 男性/種族 - パリパス族
- 王となれば「歓楽街を増やし、酒代を無料にする」ことを掲げる、享楽的な候補者。
- ルドルフ・クラウゼ
- 声 - マフィア梶田
- 男性/種族 - ルサント族
- ルサント族による「軍事国家の樹立」を掲げる候補者。
- リナ・カイデン
- 声 - 磯村知美
- 女性/種族 - ユージフ族
- 鎧戦車技師であり、実家のカイデン工房の宣伝のために出馬した。
- ロジャー・ウォード
- 声 - 石谷春貴
- 男性/種族 - クレマール族
- 自由主義の候補者。
- ゴダート・グンネル
- 声 - 藤沼建人
- 男性/種族 - ローグ族
- 高齢者優遇を掲げる候補者。
- ジン・ダルス
- 声 - 利根健太朗
- 男性/種族 - ニディア族
- 口先だけの公約を掲げる候補者。
- ジュリアン・カスティリヨン
- 声 - 高橋英則
- 男性/種族 - イシュキア族
- 動物愛護を掲げる候補者。
- エディン
- 声 - 新垣樽助
- 男性/種族 - ムツタリ族
- ビルガ島を治めるムツタリ族の島長。ユーファの兄。異教徒を代表し、王権競技会に出馬する。竜宮神殿攻略後、天気を操る手助けをしてくれるようになる。
王族と関係者
[編集]- ユトロダイウス5世
- 声 - 銀河万丈
- 男性/種族 - クレマール族
- ユークロニア連合王国を治める国王。物語開始前ルイに暗殺される。葬儀の最中、予め施していた王の魔法を発動し「英雄の日」までに国民の信託を最も集めた者を次期国王とする声明を宣告する。
- 王子
- ユークロニア連合王国の後継者の筆頭。過去に、暗殺者の手にかかり呪いをかけられて死亡したと思われていたが、実はグライアスの手によって逃がされ、王子の母親の故郷であるエルダの古仙郷の洞窟に隠され、眠りから覚めないものの存命していた。
- ストーリー終盤において、茨の呪いをかけた術者である聖女レラが死亡したことで、呪いが解けて目覚めたものの、直後にゾルバが襲撃して亡くなったと思われていた。しかし実は、主人公は「王子の魂」のような存在であり、主人公の魂と王子の肉体が合わさることで復活を遂げる。
- アルヴィド・スヴェンデル・グライアス
- 声 - 稲田徹
- 男性/種族 - ローグ族
- 主人公やガリカと同じ組織の同志。王子の呪いを解く特命完遂のため一時的にパーティに加わる。本名はアルヴィド・アルセス。イシュキア族の亡き妻との間に、混血の一人娘のマリアがいる。妻の亡き後、内縁の妻ファビアンヌにマリアを預けている。
- 王子に呪いをかけたであろうルイを殺害して、王子を救おうとして主人公たちの協力を得ていた。ストーリー序盤にルイを暗殺しようとしたが、選挙魔法の鎖によって妨げられ、動けないところをルイによって殺害される。
ルイの配下
[編集]- セルジャン・ゾルバ
- 声 - 杉田智和
- 男性/種族 - 混血(クレマール族+ムツタリ族)
- ルイの配下であり、彼に深く心酔している。死者を操る禁術を得意とする。
- フィデリオ・アウレウス・マグナス
- 声 - 緒方恵美
- 男性/種族 - パリパス族
- ルイに仕える幹部の一人であり、バジリオの兄。弟に比べ小柄であるが、それは過去の経験によるもの。慎重な頭脳派であり、ジュナの歌声を気に入っている。
フォーデン陣営の要人
[編集]- オセアナ公国領主
- 声 - 武田幸史
- 男性/種族 - ルサント族
- 耳の長い風貌をしている白肌の男。
- モンタリオ公国領主
- 声 - 藤吉浩二
- 男性/種族 - ローグ族
- 白ヒゲの老人。
- 国軍大将
- 声 - 松田健一郎
- 男性/種族 - 不明
- 黒い鎧に身を包んでいる大柄な男。
- 魔道器商会総代
- 声 - 吉岡琳吾
- 男性/種族 - 不明
- 白肌で、眼鏡をかけたスキンヘッドの男。
- レラ・メランコリフ・シグナス
- 声 - 能登麻美子
- 女性/種族 - イシュキア族
- 治癒師として、老若男女問わず手を差し伸べる姿から、民衆には「聖女」と呼ばれ崇められている。ジュナとは血は繋がっていないが、本当の姉妹のような関係で、同じ魔法学院出身。
- ストーリー終盤、フォーデンの死後に彼の配下たちからの後押しによりフォーデンの後釜として出馬を要請され、立候補を表明。その場において突然、主人公たちに自らが「王子に茨の呪いをかけた暗殺者」であることを告白する。
- その後、王立魔法学院跡地において、主人公たちが国を救うだけの器量を持っているのか試すべく、ドラゴンを召喚して戦いを挑んでくる。
- 戦闘後、王子にかけた「不完全な茨の呪い」により自身も茨の呪いにかかっていること、フォーデンにジュナに危害を加えると脅されて暗殺に加担したことを話し、そのまま氷柱に包まれ死亡する。
その他のキャラクター
[編集]- アルバス・プロクニアス・バトリン
- 声 - 三上哲
- 男性/種族 - クレマール族
- 公示人。惺教府に仕えていながらその在り方に疑問を感じ、競技会にて番狂わせを続ける主人公に期待する。
- ファビアンヌ・ラゴプス・ウルペ
- 声 - 森なな子
- 女性/種族 - パリパス族
- 王都にて蜜蜂のささやき亭を切り盛りしている女主人。グライアスの内縁の妻。マリアを本当の娘のように想っている。
- クリンゲル
- 声 - 相馬康一
- 男性/種族 - クレマール族
- 王都グラン・トラドの募兵舎にて新兵を指揮する兵士長。人を見下す言動が多い差別主義者。
- ジョアンナ・カレンドラ
- 声 - 田中理恵
- 女性/種族 - ローグ族
- 古城の街マルティラの領主。惺教の教えを広める司祭でもある。
- モリス
- 声 - 高橋伸也
- 男性/種族 - クレマール族
- 古城の街マルティラにてバードンの部下として登場。
- アグリカ
- 声 - 五十嵐裕美
- 女性/種族 - 妖精
- サブクエストで登場する妖精。かつて初代の英雄王の相棒であった。三竜とその後のドラゴンを主人公たちが討伐した後、「竜の力を託された剣」を託して消え去ってしまう。
- グルデア
- 声 - 鈴木れい子
- 女性/種族 - エルダ族
- 主人公の母であるエルダの女王亡き後、エルダの古仙郷の統治を代行している老婆。
- ラッセル
- 声 - 小形満
- 男性/種族 - ユージフ族
- ユージフ族の老人。グルデアとともに、主人公とガリカに「王子救出の特命」を与える。
- 謎の声
- 声 - 日髙のり子
- 時折主人公らに語りかけてくる声。アーキタイプの覚醒を促したりと全貌は謎に包まれている。
- 物語のエンディングにおいて、その正体は、エルダ郷の女王であり、過去に亡くなった「主人公の母」であることが判明する。エルダの古仙郷が焼き討ちに遭った際に、過酷な定めを生きることになった主人公にいつか導きが必要になった時のために、自身に術をかけて「妖精ガリカの中で精神だけの存在として生きる」ことを選んだ。
設定
[編集]
魔法関連
[編集]- アーキタイプ
- 主人公たちが身につける特殊な異能力で、自身を「伝説上の英雄」のような姿に変身させ、様々なスキルや魔法を使用できるようになる。主人公たちは、旅の途中で出会うフォロワーとの絆を深めることによって、彼らの生き様から英雄像を感じ取り、新たなアーキタイプへと覚醒させていく。
- マグラ
- この世界における、魔法力のエネルギー源。古代文明において、マグラが発見されて科学技術によって利用されたことで、大きな繁栄が遂げられた。その一方で、マグラの暴走が止められず、滅亡を招くことになった。
- ストーリー中盤において、人々は不安を感じると「心臓からマグラが湧き出る」とされ、それに立ち向かおうとすることで、マグラは魔法になるという。一方、不安を襲われながら過度に「祈り」などを行い続けると、マグラが暴走して「恐化」に近い異常現象が起こり、人々の健康を損なうなどの初期症状を経て、周囲に悪影響をもたらすようになる。
- 選挙魔法
- 亡くなった国王が事前に施していた魔法。自らの死後に発動して、王都に『巨大な国王の顔』が浮かびあがり、「国民の信託を最も集めし者が、次なる王と定める」と告げる。その後、上位20名に入っている候補者を暗殺しようとすると、鎖がそれを阻んで拘束し、状況によっては首に巻きついて絞殺する。なお、後ろから斬りかかるなどの「暗殺」ではなく、双方が合意の上での「決闘」であればその限りではない。
モンスター
[編集]- ニンゲン
- 本作において中ボスとして登場する、巨大な体躯をもつ異形の怪物。様々な見た目をしており、その能力も異なる。ニンゲンのいる場所の付近では、「恐化」と呼ばれる異常現象が起こり、モンスターが狂暴化するなど周辺の街に悪影響をもたらす。
- 竜宮神殿の最下部にある「旧文明の遺跡」では、ニンゲンが「科学技術の発展と戦争の末に、マグラの暴走によって生まれた」と思わしき壁画が残されていた。同じ方法でルイは、人々のマグラを無理やり暴走させ、「恐化」させることでニンゲンを作りだしていた。
- 作中において、ルイによって「エルダ族はニンゲンに変身することができる」と民衆に訴えているが、実際には「不安に駆られている人々の心から発するマグラを暴走させることで、全ての種族をニンゲン化することが可能である」と仲間たちによって推察されている。
- なお、ニンゲンの基本デザインは、ルネサンス期に活動した幻想画家、ヒエロニムス・ボスの絵画を原案として、それをリファインしたものとなっている[9]。ヒエロニムス・ボスの作風は、本作のデザインにも取り入れられている。
- ドラゴン
- 一般的な生物ではなく、純粋なマグラの産物であり、ニンゲンを超える圧倒的な戦闘力を持つ。もともとは、科学の時代において滅亡戦争のために生み出された兵器である。科学文明が滅亡後、三大国の初代王となった英雄たちが従えていた強大なドラゴンは、「三竜柱」と呼ばれるようになった。
- 物語の終盤において、「三竜柱」と呼ばれる三匹のドラゴンを撃破後、竜宮神殿に封印されたドラゴンを討伐しにいくが、そのドラゴンは「主人公の姿」をしていた。
道具
[編集]- 王笏
- 強大な魔法力を制御することが出来る、王家に伝わる神器。ストーリー終盤において、王国の人々から溢れ出る不安のマグラを集めることで、膨大な魔法エネルギーとしていることが判明する。
- 竜神の槍
- ビルガ島の近くにある「竜宮神殿」の最深層に安置されていた、古代文明によって作られたとされる神器。竜神エトの力を秘めており、マグラを解放することで竜神エトを実体化させることができる。安置状態で力を喪っていたが、竜神エトを倒すことで再び槍の力を取り戻した。選挙魔法の「暗殺防止の鎖」を無効化して、攻撃することができる。
- 鎧戦車
- 本作における移動手段[8]。飛行船のような胴体に、大きな脚部がついたデザインとなっており、攻撃用の主砲が搭載されているものも存在する。悪路でもかなりのスピードで移動することが出来るが、平原では振動がひどく乗り心地は悪い。
地域
[編集]- 王都グラントラド
- 大国・ユークロニア連合王国の王都。8種族が協力しあい連合王国を名乗ってはいるが、種族間の争いや差別は絶えず、経済格差は広がっており弱者は虐げられている。
- 古城の街マルティラ
- クリアンテ城がそびえる大きな街。古くからローグ族の貴族が支配しており、惺教への信仰が篤い。
- 海洋都市ブライハーヴェン
- 大陸の南西に位置するオセアナ公国の首都。かつては独立国であったが、戦争を経て連合国に併合される。貿易港として栄えた国で、自由な気風が特徴である。
- ビルガ島
- 三つ目の異教徒 ムツタリ族が暮らしている島。大海原に浮かぶマルノバ諸島のうち、最大の広さの島である。オセアナ公国の一部ではあるが、宗教を異にするため交流はなく、島外の人々から未開を表す「ビルガ島」と呼ばれている。
- 竜宮神殿の「邪竜エト」を討伐した後は、ビルガ島の村は「エト・リア」と呼ばれるようになった。
- 山岳都市アルタベリー
- 大陸の南東に位置するモンタリオ公国の首都。惺教の総本山。公国の多くは山岳地帯で、北方にそびえる山脈は一年中雪が降り積もるため、足を踏み入れる者はいない。
- アカデメイア
- 書籍に溢れている、モアが閉じ込められた部屋。
- エンディングにおいて、魔法学院跡地にて「アカデメイアにいたネコ」が現れており、アカデメイアの部屋は魔法学院にあったらしいことが伺える。
種族
[編集]- クレマール族
- 連合王国内において最大の人口を占める種族。頭の両側にある特有の角が特徴である。ユークロニア王家の要職、要人に多い種族であり、国の中心的種族と見なされている。何事においても議論で最適化しようとするため、争いを生むことも少なくない。
- ルサント族
- クレマール族に次いで、人口が多い種族。長く突き出た耳が特徴で、体格や身体能力が高く、女性でも男性以上の膂力を持つものが多い。軍事の要職を担うことが多く、クレマール族と合わせて「主流の種族」と呼ぶ者もいる。
- ローグ族
- 長命が特徴の種族で、他種族の平均寿命の2倍以上の時を生きる者もいる。長寿なため、年功序列の役職において高い地位に就くことが多く、知識や意思を「引き継ぐ」ことに価値を見出す。
- イシュキア族
- 体の各所に「翼」を持ち、顔立ちにも切れ長の目もとなどの特徴がある種族。8種族の中で最も人口が少ないものの、知能が高いため学者や聖職者が多い。知能の高さから他者を見下す者もおり、憧れと嫌悪を同じくらい集めている。
- ニディア族
- 大きな瞳と、七色の光沢を帯びた虹彩を特徴とする種族。社交的で人心を掴むのが上手く、他の種族と共に生活することが多い。一方で、「口が立つぶん信用ならない」と悪く取られる場合もある。実は小人のような体躯であり、魔法によって見た目を変えている。
- パリパス族
- 獣のような「耳と尾」を持つのが特徴で、毛並みや肌の色も多様な種族。宴と賑やかさを好み、細かいことを気にかけない気質で、良くも悪くも深く考えることは少ない。クレマール族やルサント族に近い人口を持つ多数種族だが、政治では優位に立てずに見下されている。
- ユージフ族
- コウモリのような「翼と耳」を持つ小柄な種族で、飛び抜けて聴力に優れるのが特徴。他の種族に気味悪がられて差別されることも多く、大半の者が裕福とは言えない生活をしている。
- ムツタリ族
- 額に「第3の目」を持ち、普段は独特の覆面をまとって生活している種族。少数種族ではないものの、大部分が島で暮らしており、惺教とは異なる信仰を持つ。謎が多く、本土では異教徒扱いを受けることも多い。
- エルダ族
- 主人公が属する種族で、多く知られている8つの種族のいずれにも当てはまらない。惺教によって『穢れた種族』の烙印を押されているため、王国中で気味悪がられ、差別されている。
- 実は、古代に繁栄していた人間が集まった部族であり、かつては「人間族」と呼ばれていた。しかし、巨漢の怪物「ニンゲン」が現れるようになってからは、迫害から逃れるために自らを「エルダ族」と呼ぶようになった。
- 妖精
- 主人公の相棒である「ガリカ」の種族。魔法の知識や、マグラの感知に長けるという特性を持つ。体が非常に小さく、8つの種族とは大きく異なる価値観を持つ特殊な種族である。自らの存在を最小化させることで、一般人にほぼ気付かれにくくできるため、密書の運搬・隠密・尾行・斥候などの役割に就くこともある。
開発
[編集]企画制作
[編集]- ファンタジーを舞台にした経緯
- 『ペルソナ5』の開発を終えた橋野桂は、まずは新しいものを作りたいと考え、スタジオ・ゼロを立ち上げた[11]。
- 最初からファンタジーを作るつもりだったわけではなく、話し合いを重ねる中でそれがよく出てきたことに気づき、「なぜ昔からそのジャンルが人気があるのか自分たちなりに紐解いてみたくなった」ことが本作を開発するきっかけだったと、橋野はファミ通とのインタビューの中で述懐している[11]。
- 作品テーマ
- テーマの一つとして「ユートピア」(理想郷)が挙げられており、ファンタジー世界の住人にとって、我々の現実世界はある意味で理想郷に映るのではないか…と、ディレクターの橋野は語っている。
- その一方で、敵方のルイが目指しているのは、魔法による選別によって、全ての民たちを異形の怪物「ニンゲン」に変えてしまう、いわゆる「ディストピア」(暗黒郷)である。
- 選挙を導入した経緯
- 選挙のアイデアは開発初期から存在しており、凡庸な中世ファンタジーを回避するための議論の中で導入に至った[10]。また、橋野自身もかねてより街頭演説が気になっていたと4Gamer.netとのインタビューの中で話している[10]。
- ただし、本作においては、民主主義の概念すら存在しないファンタジーの世界で国民が国を託す人を問わされたら面白いだろうという考えのもと選挙というシステムが導入された経緯があり、政治的な要素は切り離されている[10]。
- フォロワーとの絆システム
- 本作には支援者であるフォロワーと絆を深めることで新たな力「アーキタイプ」を目覚めさせる「BOND」というシステムがあり、『ペルソナ』シリーズなどにおける「コミュ」や「コープ」のシステムとの類似性が指摘されているが、アトラス側はこれらのシステムのように恋愛関係に発展することはないと明言している[12][13]。
- また、橋野も同シリーズの恋愛要素を好む者が多いことを理解したうえで、「コミュ」や「コープ」は「10代の若者の日常」というテーマを踏まえたうえで恋愛要素を実装した一方、本作は恋愛以外の人間関係に重きを置いていると語っている[12][13]。
音楽
[編集]- お経を取り入れたBGM
- 本作の音楽は、『ペルソナ3』から『ペルソナ5』までの音楽を手掛けた目黒将司が担当した。曲ごとにテーマを用意したうえで、エスペラント語をベースに、作中言語を取り入れる形で歌詞が作られた[2]。
- 作中の宗教音楽を表現する方法を模索する中で、読経のような歌唱がイメージと合ったため、(難しいだろうと思いつつも)現役の僧侶に打診しようと目黒は考えた。そのなかで、長現山妙常寺34代目住職である本良敬典がお経とジャズを融合させた“Nam Jazz Experiment”というバンドの一員として活動している動画を見つけた。見つけた当初は本良の動画を参考に歌唱者を選定するつもりだったが、本人に直接相談した方が良いと考え、起用に至った[2]。
- オープニングの曲
- アトラスから目黒に向け、初報BGM兼オープニングの曲を最初に仕上げるよう発注が出され、「英雄譚序曲」ができた[2]。
- 当初は「戦う者たちよ」が通常戦闘用のBGMとなる予定だった。この時点におけるゲームの内容は製品版よりも重々しい内容だったが、開発が進むにつれて勇ましさや明るさが増すようになり、別の曲を用意する必要が出てきた。また、アトラスからもどちらが先制するかによって曲が変わる演出を入れたいという要望も寄せられた。こうして、「戦う者たちよ」は敵から先制された時のBGMに、「猛き者たちよ」が敵に対して先制攻撃を仕掛けた時のBGMとして割り当てられた[2]。
- また、目黒は「猛き者たちよ」を全楽曲の中で最後に完成させたもう一つの理由として、「プレイヤーが最も頻繁に聞く曲」かつゲームサウンドの花形という通常戦闘曲という性質上、じっくりと考える時間が欲しかったためだとファミ通とのインタビューの中で話している[2]。
- 魔法によって流れる音楽
- なお、本作のゲーム内BGMは、「魔法によって主人公の脳内に直接流れている」という設定であり、目黒も其のことは理解していたが、それにこだわりすぎると作曲の幅が狭まってしまうため、折り合いをつけようとしていた。そのため、開発当初は電子楽器をなるべく使わうことなくファンタジーの世界観を表現するという方向性を打ち立てていた。その後、作品内容の雰囲気の変化に伴い、より派手な曲が必要となったため、楽器の使い方や設定の縛りから少しずつ解放されていった一方、初期に作った曲をすべてリファインする羽目になった[2]。
反響
[編集]| メタファー:リファンタジオ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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目黒はファミ通とのインタビューの中で、ペルソナシリーズよりも派手な曲が少なく、発売前はサウンドに対する反応が薄いだろうと思っていたが、アトラスらしさを評価する声があって意外だったと述懐している[2]。
評価
[編集]レビュー収集サイトMetacriticでは、PS5版が94/100であり、Xbox Series X版とPC版がどちらも92/100のメタスコアとなり、「MUST-PLAY」認定となった。「週刊ファミ通 通巻1868号」に掲載されたファミ通クロスレビューでは37/40となり、「プラチナ殿堂入り」となった。海外有名メディアからも高いレビューを多数獲得している。
販売
[編集]全世界での累計販売本数(ゲームパッケージ版出荷本数 + ダウンロード版販売本数)は、発売1日目にして100万本突破をした[14]。
セガサミーグループは2025年6月18日の経営会議において、『メタファー:リファンタジオ』が2024年4月1日から2025年3月31日までの間に200万本を販売する見込みであることを確認した。[15]
受賞
[編集]海外の大手メディアであるGameSpotとIGNが、それぞれが選ぶ、2024年度の最高賞「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」に選出された。この時、受賞したことを記念して、キャラクターデザイナー副島成記の描き下ろしイラストをX(旧Twitter)にて公開した[16]。
現地日付2024年12月6日にスペインで行われた「Fun & Serious Game Festival(Titanium Awards) 2024」では、『メタファー:リファンタジオ』は最高賞の「Game of the Year」部門を含む2部門ノミネートをして、「Best Narrative Design」部門を受賞した。
現地日付2024年12月12日に行われたアワードショー、「The Game Awards 2024」では、『メタファー:リファンタジオ』は最高賞の「Game of the Year」部門を含む6部門ノミネートをして、「Best RPG」「Best Art Direction」「Best Narrative」の3部門を受賞した。
現地日付2025年2月13日に行われた、「ゲーム業界のアカデミー賞」とも言われる、AIASが開催する「D.I.C.E. Summit」の中で行う、開催・第28回目の授賞式典「D.I.C.E. Awards」では、『メタファー:リファンタジオ』は2部門ノミネートをして、「Role-Playing Game of the Year」部門を受賞した。
現地日付2025年3月19日に開催期間中の「Game Developers Conference 2025」の中で行われた、開催・第25回目の授賞式典「Game Developers Choice Awards」では、『メタファー:リファンタジオ』は最高賞の「Game of the Year」部門を含む3部門でファイナリストに残り、「Best Narrative」部門を受賞した。
現地日付2025年4月8日に行われた、BAFTAが開催する、開催・第21回目の授賞式典「British Academy Games Awards / BAFTA Games Awards」では、『メタファー:リファンタジオ』は2部門ノミネートをして、「Narrative」部門を受賞した。
2025年9月23日に行われた、コンピュータエンターテインメント協会 (CESA) が開催する、日本ゲーム大賞2025「年間作品部門」発表授賞式で、優秀賞ならびに大賞を受賞した[17]。
- 日本ゲーム大賞 2023 - フューチャー部門[18][19]
- ファミ通・電撃ゲームアワード 2023 - 2024年期待のタイトル部門[20]
- 日本ゲーム大賞 2024 - フューチャー部門[21][22]
- Fun & Serious Game Festival(Titanium Awards) 2024 - Best Narrative Design[23][24]
- GameSpot Awards 2024 - Game of the Year[25][26][27]
- IGN JAPAN GOTY 2024 - ベストサウンドトラック賞[28][29]
- The Game Awards 2024
- IGN Awards 2024
- 電ファミニコゲーマー 推したいゲーム大賞 2024 - 第1位[40]
- 第14回ニューヨーク・ゲームアワード - Herman Melville Award for Best Writing in a Game[41][42]
- 28th Annual D.I.C.E. Awards - Role-Playing Game of the Year[43]
- 24th Annual National Academy of Video Game Trade Reviewers Awards
- ファミ通・電撃ゲームアワード 2024
- 25th Annual Game Developers Choice Awards - Best Narrative[47]
- Game Informer Awards 2024 - Best RPG[48]
- 21st Annual British Academy Games Awards / BAFTA Games Awards - Narrative[49][50]
- CEDEC AWARDS 2025 - ビジュアルアーツ部門 優秀賞[51]
- 日本ゲーム大賞2025 - 年間作品部門 大賞・優秀賞[17]
漫画版
[編集]集英社の月刊雑誌であるVジャンプにて2025年1月20日から連載されている。作画は天野洋一。主人公の名前は「ウィル」と設定されている。
書籍
[編集]- RPGのつくりかた 橋野桂と『メタファー:リファンタジオ』
- 著者:さやわか、監修:アトラス、版元:筑摩書房、発行:2025年2月3日
展覧会
[編集]『メタファー:リファンタジオ展』のタイトルで、2025年3月8日から3月23日まで、寺田倉庫 B&C HALLで開催した[52]。
大阪会場は2025年7月11日から8月31日まで、なんばパークスミュージアムで開催した[53]。
コンサート
[編集]『メタファー:リファンタジオ オーケストラコンサート』のタイトルで、2025年7月19日から7月20日まで、所沢市民文化センターミューズ アークホールで開催した[54]。
- 演奏
- ユークロニア王立交響楽団
- 高井優希(指揮)
- コーラス
- グローリー・コーラス・トウキョウ
- 歌唱
- ゲスト
- 司会
- 磯村知美
朗読劇
[編集]『メタファー:リファンタジオ リーディングライブステージ』のタイトルで、2025年11月15日から11月16日まで、KAAT神奈川芸術劇場で公演された[55]。
キャスト
[編集]演奏
[編集]舞踊
[編集]- 岡本優
スタッフ
[編集]- 演出 - ブランクリエイト
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ↑ 例えば、「愛は炎」「人生は旅」のように、小説や音楽などでは日常的に使われている。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 “『メタファー:リファンタジオ』目黒将司氏による楽曲の制作秘話。現役の住職、合唱団の児童など、意外なようでピッタリ! なボーカリストたちの人選には、どんな狙いがあったのか? | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com”. ファミ通.com (2024年11月15日). 2026年2月10日閲覧。
- ↑ ルイは胸板を貫かれていたものの、運よく心臓を外れていたため、惺教に潜り込ませていたルイの配下である死霊術士のゾルバによって「死んだ」と嘘の診断を下され、その後ゾルバによって治療されて一晩かけて傷を癒した。
- ↑ 王子暗殺の黒幕であると認めたフォーデンが殺されたものの、王子の『茨の呪い』は解けておらず、呪いをかけた実行犯は別にいることが分かった。
- ↑ この際、人気が票を左右するようになった選挙戦に対して、主人公を王子だと宣言させて権威で票を集めて対抗する。だが、ルイの訴えによって、先王は「選挙魔法の庇護」を解き、候補者同士の暗殺が可能となる。
- ↑ 不完全な「茨の呪い」を王子にかけた際に、レラ自身も「茨の呪い」にかかっていたため、もともと寿命は残りわずかだった。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 “アトラス新作『メタファー:リファンタジオ』2024年秋に発売、声優情報解禁。最新映像公開【The Game Awards 2023】 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com”. ファミ通.com (2023年12月8日). 2026年2月10日閲覧。
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- ↑ りつこ (2023年12月21日). “『メタファー:リファンタジオ』第2報が解禁。謎の敵「ニンゲン」のデザインなど高解像度スクリーンショットが一挙にお披露目”. 電ファミニコゲーマー – ゲームの面白い記事読んでみない?. 2026年2月7日閲覧。
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外部リンク
[編集]- メタファー:リファンタジオ 公式サイト - セガ・アトラス
- 『メタファー:リファンタジオ』公式 (@stud_zero) - X(旧Twitter)