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メタクリル酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
メタクリル酸
メタクリル酸
IUPAC名メタクリル酸(許容慣用名)
2-メチルプロパ-2-エン酸(系統名)
分子式C4H6O2
分子量86.09
CAS登録番号79-41-4
形状無色液体または結晶
密度1.02 g/cm3, 液体
相対蒸気密度2.97(空気 = 1)
融点16 °C
沸点159–163 °C
SMILESCC(=C)C(=O)O
出典国際化学物質安全性カード

メタクリル酸(メタクリルさん、methacrylic acid)は、ローマンカモミールの精油の中に少量含まれる、低分子のカルボン酸である。刺激性の不快な臭いを持った腐食性の液体で、温水に溶け、ほとんどの有機溶媒とは任意の割合で混じる。

メタクリル酸は加熱するか強酸の触媒があると重合し、セラミックのようなプラスチックになる。

工業的には、メタクリル酸メチルのようなエステルの形で用いられる。メタクリル酸エステルはアクリル樹脂の原料となったり、様々な用途で使われる。

メタクリル酸は、エドワード・フランクランドらによって、オキシイソブチル酸エステルと五塩化リンとの反応物からエチルエステルの形で初めて得られている[1]。アルカリと共に溶融するとプロピオン酸となる。またナトリウムアマルガムによって還元するとイソ酪酸となる。

毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている[2]

参考文献

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  1. ^ Frankland, E.; Duppa, B. F. (1865). "Untersuchungen über Säuren aus der Acrylsäure-Reihe; 1) Umwandlung der Säuren aus der Milchsäure-Reihe in die der Acrylsäure-Reihe". Ann. Chem. Pharm. 136: 1–31. doi:10.1002/jlac.18651360102.
  2. ^ 毒物及び劇物指定令 昭和四十年一月四日 政令第二号 第二条 九十八の二

関連項目

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