ミネラルファンデーション

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ミネラルファンデーションとは、マイカ(雲母)、酸化チタン(二酸化チタン)、酸化亜鉛酸化鉄等のミネラル(天然鉱物)を主成分として作られたファンデーション。米国で生まれ大人気となったことで、日本でも販売されるようになった。米国ではパウダー状のファンデーションが主流だが、日本ではパウダータイプだけでなく、クリームやリキッドなど、幅広い種類のファンデーションに進化している。

定義[編集]

最初にミネラルファンデーションを提唱したDIANE RANGERは、下記5点を満たすものをミネラルコスメと定義している。なお、フリーとは、「入っていない」ということである。

  1. 合成着色料フリー
  2. タルクフリー
  3. 賦形剤フリー
  4. 鉱物油フリー
  5. 合成香料フリー

日本においては明確な定義が存在していない。主成分がミネラルであることはその定義の一つとして挙げられるが、それ以外の成分がナチュラルであろうとなかろうと、ミネラルファンデーションと標榜することが可能となっている状態である。ミネラル成分が数%しか配合されていなくてもミネラルファンデーションと標榜することが可能であることから、商品により品質に大きな差が出てしまっているのが現状である。

歴史[編集]

ミネラルファンデーションの誕生[編集]

1976年にベアミネラル創業者のDIANE RANGER が細かく粉末にした、ミネラル(鉱物)だけでファンデーションを開発し、ミネラルメイクアップ(MMU)と名付けたことがはじまり。 アメリカの皮膚科や形成外科で、手術後や火傷痕にも使える化粧品として使用され、それがハリウッドセレブの間で話題になったことで、一般にも広く知られるようになりミネラルメイクアップ(MMU)として一つの市場を確立した。

日本における歴史[編集]

米国でミネラルファンデーションが誕生した後、日本でも一部のナチュラル志向の女性の間で話題話題となったが、

  • 日本には国産のミネラルファンデーションブランドが存在しなかった
  • 外国産ブランドは日本人の肌色に合わなかった
  • 入手するためには海外から個人輸入するしかなかった

等の理由により一般消費者に認知されるには至らなかった。

しかし、2007年~2008年頃に、

  • 複数の国産ミネラルファンデーションブランドが誕生し、日本人の肌色に合う商品が開発された
  • ミネラルファンデーションの入手が容易となった
  • 自然派化粧品ブームが到来していた

等の複数の要因が重なったことで、日本でも人気となり市場が拡大した。

現在では、海外ブランドだけでなく10以上の国産ブランドがしのぎを削っている。

主要な成分[編集]

ミネラルファンデーションに代表的な成分として下記のようなものが挙げられる。

  1. マイカ(雲母)…火成岩や変成岩などに産生する鉱物。キラキラとした輝きが特徴的で、ファンデーションからアイシャドウまで幅広い製品に使用される。
  2. 酸化亜鉛…白色の顔料。抗炎症効果や肌の引き締め効果があるため、医薬品から化粧品まで幅広く使用されている。紫外線防止(UVB)効果も高いため、紫外線防止剤としても配合されることが多い。やけどなどの治療に使われる亜鉛華軟膏の主成分。
  3. 酸化チタン(二酸化チタン)…白色の顔料。肌への密着性が高くカバー力が高いことから、ファンデーション等に使用される。紫外線(UVA)を反射する効果があるため、紫外線防止剤として配合されることも多い。
  4. 酸化鉄…代表的な顔料であり、化粧品に色をつける成分として伝統的に使われてきた成分である。鉄を熱処理により色を変化させ、安定させた成分。

ミネラルファンデーションの選び方[編集]

  1. ミネラル成分の配合量…ミネラルを主成分として他の成分を添加しているのか、他の成分が主成分でミネラルが添加されているのか。
  2. シリコーンの使用有無…シリコーンを使用していないか。
  3. 合成ポリマーの使用有無…合成ポリマーを使用していないか。
  4. 紫外線吸収剤の使用有無…肌刺激になりやすい紫外線吸収剤を使用していないか。
  5. 鉱物油の使用有無…鉱物油(ミネラルオイル:石油から合成した油成分)を使用していないか。
  6. 合成防腐剤の使用有無…防腐剤を使用しているか。使用している場合は合成防腐剤でないか。
  7. 合成着色料の使用有無…タール系色素等の合成着色料が使用されていないか。
  8. 合成香料の使用有無…合成香料が使用されていないか。

ミネラルファンデーションの種類[編集]

  1. パウダータイプ…酸化亜鉛、酸化チタン、マイカ、酸化鉄などのミネラル成分を主成分としたファンデーション。ミネラル成分を混ぜただけというシンプルな処方であるため、肌への負担が少なく敏感肌の人からの人気が高い。油分を含んでいないため、落とす際の負担が少ないという点も人気の理由である。肌刺激は各タイプの中で最も少ないという特徴がある一方で、均一に塗布することが難しいことや、密閉力はあまり高くないというデメリットもある。
  2. プレストタイプ…ミネラル成分にオイル成分を混合し、圧力をかけて固めたファンデーション。オイル成分が入っているため、パウダータイプに比べると肌への密着度が高く、カバー力も高い。油分は入っているものの、量が少ないため洗顔料で落とすことも可能な製品が多い。製品によってはタルク(固めるための成分、アレルギーが出る場合がある)を配合しているものがあるため、製品選びには注意が必要である。肌刺激が少ない点、メイクオフが簡単な点、カバー力が高めな点が人気のファンデーションである。
  3. リキッドタイプ…水と油を界面活性剤で混合し、ミネラルを添加した液体状のファンデーション。液体状のため伸びがよくフィット感やカバー力に優れるが、メイクオフにはクレンジングが必要な製品も多い。水系の処方で防腐剤や界面活性剤を添加する必要があるため、パウダータイプに比べると肌刺激は強いものが多い。
  4. クリームタイプ…ミネラルにオイルやワックス成分を混ぜて作ったクリーム状のファンデーション。オイルの配合量が多いため、保湿力やカバー力はミネラルファンデーションの中で最も高いが、密着力が高いためメイクオフにはクレンジングが必要な製品も多い。クリームタイプには、乳化剤を使わずオイルとワックスだけで作っているものから、リキッドタイプのように水と油を乳化させたものまで幅広い製品があり、メーカーによって成分が大きく異なることが特徴である。成分によって質感も大きく異なり、リキッドタイプのようにさらさらとしたものから、バターのような濃厚な質感のものまで幅広いタイプのものがある。

類似する化粧品[編集]

  1. ナチュラルコスメ(自然派化粧品)…動物・植物は問わず、自然由来の原料を配合した化粧品の総称。オーガニック化粧品よりもさらに定義が曖昧である。オーガニック化粧品は自然派化粧品の1カテゴリである。
  2. 無添加化粧品…旧厚生労働省が指定した「旧指定成分」を配合していない化粧品を指す。ファンケルが提唱したことにより、急速に広まったカテゴリである。自然由来の成分を配合していることが多いが、石油由来の成分も多く配合されていることも特徴である。
  3. ミネラル化粧品(ミネラルコスメ)…ミネラルファンデーションとは、マイカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄等のミネラル(天然鉱物)を主成分として作られた化粧品。