ミッツ・マングローブ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミッツマングローブから転送)
Mitz Mangrove
ミッツ・マングローブ
生誕 徳光 修平
(1975-04-10) 1975年4月10日(49歳)
日本の旗 日本神奈川県横浜市緑区
別名 Mitz Mangrazie
出身校 ロンドン日本人学校卒業
慶應義塾高等学校卒業
慶應義塾大学法学部政治学科卒業
ウエストミンスター大学中退
職業 女装家タレント
雇用者 ユークリッド・エージェンシー
身長 182 cm (6 ft 0 in)
親戚 徳光寿雄(祖父)
徳光和夫(伯父)
徳光正行(従兄)
服部誠一(高祖父)
公式サイト euclidagency
テンプレートを表示

ミッツ・マングローブMitz Mangrove, 1975年4月10日 - )は、日本ドラァグクイーンタレントナレーター。本名、徳光 修平(とくみつ しゅうへい)。ユークリッド・エージェンシー所属。血液型B型

来歴[編集]

生い立ち[編集]

神奈川県横浜市緑区生まれ。ロンドンで小中学校に通い帰国。慶應義塾高等学校[1]慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、英国ウエストミンスター大学コマーシャル・ミュージック学科へ留学、2年で中退。このような経歴から、英語が堪能である。

活動歴[編集]

新丸の内ビルディングにある女性限定バー「来夢来人」(らいむらいと)のママとして勤務している。なお「来夢来人」の経営者ではなく、本人曰く「アルバイトみたいなもの」である。また、女装関連のイベントを企画・開催している。

マツコ・デラックスとはデビュー前に2人で全国に営業へ行っていた。大晦日には女装家のNHK紅白歌合戦のトリをマツコと行っていた。

舞台演出、オムニバスCDの監修など、幅広く活動している。

2011年3月23日、シングル「若いってすばらしい」で日本コロムビアより歌手デビュー。

2011年10月5日、Mitz Mangrazie(ミッツ・マングラッチェ)という別名義で、日本・イタリアデビューを飾る。 また、Mitz Mangrazieデビュー曲となる「彼とお月様〜Notte di Luna〜」は、「イタリアーノへの“grazie(感謝)”を込めて・・・」という意味合いで、ルーツの地となるイタリアでの配信リリースに至っている。

2005年には、同じく女装家のギャランティーク和恵メイリー・ムーの3人で、女装歌謡ユニットである星屑スキャットを結成。2012年2月1日には、ギャルのカバー曲である「マグネット・ジョーに気をつけろ」で日本コロムビアより配信デビュー。6月27日にはCDデビューも果たした。

人物[編集]

父は英国伊勢丹社長や伊勢丹の新宿本店店次長を務めた徳光次郎[2]。伯父(父の兄)はアナウンサーの徳光和夫。祖父は元映画監督で後に日本テレビ社員となった徳光寿雄。タレントの徳光正行とは従兄弟にあたる。

5歳の時に自分が同性愛者であることに気付く。伯父の和夫もなんとなくそれに気付いており、後に「この道を極めるだろうという感じがした」と語っている。

ミッツ・マングローブ」という名は、自ら命名したものである。「ミッツ」については、和夫が「徳さん」と呼ばれるのをアレンジし、「自分は分家だから『徳光』の『ミツ』を使った」とのこと。「マングローブ」については、大げさで洋風な名前をつけようと、響きと字面だけで付けたが、本人はマングローブがどんなものか知らなかったという[3]。和夫とはバラエティ番組徳光&ピン子&ミッツのもしも突然芸能人が家族になったらどうなる?』(テレビ東京)で司会として共演している。

『女装家』という言葉を作った人物。理由はいわゆるニューハーフのように美容整形手術(豊胸性転換など)を行わず、女性の格好をして生計を立てていることから「ちょっと上から目線でつけた」とのこと。

女装に対して「不条理な状態」と考えており「おっさんが女装して『綺麗でしょ?』なんて聞くのは逆ギレもいいとこ。居直り強盗と同じ。」「女みたいって言われるより『ブス!』って言われる方が反骨精神でテンションがあがる」「女装家は女性に見えたら終わり。だから私は身長が高いことに感謝している。」と語っている。ただし、時間やお金をかなりかけての大掛かりなショーでの女装では「綺麗」と言われることは嬉しいという。どちらかと言えば、おかまやニューハーフよりもドラァグクイーンの考え方に近い心構えを持っている。

女装師匠木梨憲武とんねるず)であると、かつて出演したバラエティ番組とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ[4]の「新・食わず嫌い王決定戦」のコーナーで語った。

親友のマツコは、古くからの友人で全国のショーパブに2人で回っていたため、仕草(会話する時に右手をヒラヒラと動かし、話を聞く時は必ず両手を揃えていたり、鼻の下を手で抑えるなど)や言葉遣いが若干似ている。マツコはミッツと友人になったことで徳光家と関わりを持つようになり、「事務所には入った方がいい」との和夫の勧めでナチュラルエイトに所属した。また、作家エッセイスト中村うさぎや株式トレーダーの若林史江とも友人である。また、父母や伯父と長く親交のあった司会者の芳村真理(父が勤務していた新宿・イギリス伊勢丹の常連客であった)とは子供の頃から家族ぐるみでの付き合いがあり、芳村がかつて司会を務めていた音楽番組夜のヒットスタジオ』(フジテレビ)が放送999回を記念して全編ロンドンで生中継された際(1988年2月3日放送)、家族と芳村との密なパイプを使って同放送の様子を極秘で見学した経験を持っている[要出典]

従兄の正行の結婚式に出席した際、親族であるにもかかわらずマツコと同じ友人向けのテーブルに座らされたことを明かしている[5]

20年間クラシックピアノを習っていたため、ピアノ演奏ができる[6]

V6ファンであることを公言しており、自身のラジオ番組でもV6の曲をよく流す。中森明菜の熱狂的ファンでもある。

好角家でもあり、石浦将勝の筋肉美にほれ込んでいる様子などをブログにつづっている[7]。一方で「髙安秋元才加と結婚すればいい」というファンの願望に対しては「どこかふたりに対して、非常に稚拙で乱暴な括り方をしているのではないかと」と批判している[8]

2016年に自身が学習障害であることを告白している。症状は「活字の暗記が出来ない」というものであり、小さい時から気付いていたため、「絵と音では暗記出来る」ということで、勉強する上ではさほど問題はなく、むしろ成績は常に上位だったというが、音読や活字で暗記した時には頭に浮かぶが、言葉にするとゆっくり話すようになってしまう。しかし、本人はあまり気にしていない。

2020年11月15日放送のバラエティ番組『行列のできる相談所』(日本テレビ)にて、ミッツは今まで誰にも言ったことのない秘密として、子どもの頃に鉄道模型時刻表を眺めるのが大好きな“鉄道少年”だったことを明かした。しかし、15歳の頃にミッツは「オネエが鉄道好きなんて似合わないわ」と思い、大好きだった鉄道を封印してこれまで一切語らなかった。しかし30年が経ったある日、ある番組の打ち合わせの際にディレクターから「子どもの頃好きだった鉄道模型、また集めてるんですよ」という話を聞いて昔を思い出したミッツは、封印していた鉄道模型と再会し、さらに20年ぶりに電車に乗り、車内アナウンスや車窓から見える風景に「電車が好きな気持ちはあの頃と変わらない」と涙をこぼしたことを明かした。

女装家[編集]

ミッツはテレビ番組に出演を開始した頃、女装家の肩書を称していた。この肩書はミッツが情報バラエティ番組『サンデージャポン』(TBSテレビ)に出演する際に称した肩書であり、番組側から「ドラァグクイーン」が分かりづらいためとして考案したものである。ミッツ自身はこの肩書を一種の皮肉を込めて名付けたとしていたが、その後マツコ・デラックスなど他の女装を行っている人物も「女装家」という肩書で呼ばれるようになり、一種のジャンルとされるようになった[9]

発言[編集]

2016年、リオデジャネイロオリンピックで吉田沙保里が4連覇を逃した際のインタビューに対して、「涙がひとつぶも出なかった。かえってしらけちゃって」と出演のテレビ番組で発言して、ネット上で批判を浴びた[10]。その後、自身のブログ内で「言葉足らずだった」と弁明した。

2017年6月の週刊誌[信頼性要検証]によると、同性カップルを結婚に準じる関係と公的に認める全国初の「パートナーシップ証明書」の交付が認められる渋谷区ではなく新宿区に住んでいる。これは「以前、渋谷区で『同性パートナーシップ条例』ができた時、人から『良かったね!渋谷区に住めば幸せになれるじゃん!』と言われ、なかなか複雑な気持ちになった経験があります。表層的な『言葉狩り』ばかりに躍起になっている感のある昨今ですが、むしろ悪気のない無邪気さの裏に潜在する無自覚な差別意識の方が、よっぽど怖いし性質が悪い。だったら自分から率先して「オカマと言ったら切れ痔!」とか「トイレは多目的用を使います!」と言ってしまえば、そのようなものも回避できる」という考えによる[7]

出演[編集]

太字は現在オンエア中のレギュラー・準レギュラー番組

ラジオ番組[編集]

テレビ番組[編集]

現在出演中のレギュラー
不定期出演
主な過去の番組

テレビドラマ[編集]

舞台[編集]

  • ミュージカル『DNA-SHARAKU』(2016年1月、新国立劇場中劇場) - 佐山小鳥 役
  • サンリオピューロランド『不思議の国のハローキティ』(2013年4月20日 - 2018年1月31日) - ジョーカー/黒バラ 役(声の出演)

映画[編集]

インターネットテレビ[編集]

  • 安室奈美恵ファッション総選挙 FASHION MOVIE BEST 50(2018年9月9日、AbemaTV)[20]

インターネットラジオ[編集]

  • TOKYO AFTER6Suono Dolce) - インターネットラジオ「Suono Dolce」丸の内のカギを握る!キーパーソンとして四半期に一度程度ゲスト出演。
    • 2010年10月1日より、毎週水曜日、増田みのりのTOKYO AFTER6内新コーナー「ミッツ・マングローブの来夢来人へいらっしゃ〜い」にレギュラー出演。
  • オールナイトニッポンモバイル(2010年8月25日 - 、ニッポン放送、「ミッツ・マングローブのオールナイトニッポンモバイル」と着ボイスを配信)

番組ナレーション[編集]

CM[編集]

活動[編集]

バーのママ[編集]

タレント活動(キャンペーン・PR・その他)[編集]

2010年
2011年
  • 1月26日 - 『特別展 ダ・ヴィンチ 〜モナ・リザ 25の秘密〜』を開催中の「日比谷ダ・ヴィンチミュージアム」にて、一日名誉館長に就任。
  • 2月13日 - 都内で行われたモデル吉川ひなののプライベート本『Love』(宝島社)の発売記念イベントにゲスト出演。
  • 3月4日 - カフェネスカフェ原宿にて行われた土岐麻子がMCを務めるラジオ番組「TOKI CHIC RADIO」の公開放送『「TOKI CHIC RADIO」スペシャルイベント〜土岐麻子の1日遅れのひなまつり』にゲスト出演。
  • 4月4日 - タワーレコード新宿店7Fイベントスペースにて、デビューシングル「若いってすばらしい」発売記念ミニライブ&握手会を開催。

ショー/イベント[編集]

プロデュース・オーガナイズ[編集]

出演[編集]

楽曲提供[編集]

ディスコグラフィ[編集]

アルバム[編集]

オムニバス[編集]

シングル[編集]

配信シングル※着うた(R)[編集]

配信シングル※着うたフル(R)・PC[編集]

  • Mitz Mangrazie(ミッツ・マングラッチェ)彼とお月様〜Notte di Luna〜(2011年10月12日、DefSTAR RECORDS)

配信シングル※着うた(R)[編集]

  • Mitz Mangrazie(ミッツ・マングラッチェ)彼とお月様〜Notte di Luna〜(TOKYO STYLE REMIX)(2011年10月12日、DefSTAR RECORDS)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 当初は「プロ野球2019パ・リーグクライマックスシリーズ ファイナルステージ第4戦・埼玉西武×福岡ソフトバンク」を中継予定だったが、台風19号が関東地方に接近・上陸の恐れを考慮し中止順延となったため雨傘番組として放送。

出典[編集]

  1. ^ 徳光家の最終兵器? ミッツ・マングローブの意外な素顔と経歴”. msn産経ニュース (2010年10月27日). 2012年2月22日閲覧。
  2. ^ ミッツ・マングローブ「びっくり」亡くなった父と交流あったフォロワー多数”. 日刊スポーツ (2021年5月31日). 2021年5月31日閲覧。
  3. ^ ミッツ・マングローブ マングローブをもらい芸名の秘密明かす”. Ameba News (2017/10/7(). 2017/10/7(閲覧。
  4. ^ “とんねるずのみなさんのおかげでした【必見!!】”.  民放公式テレビポータル. (2015年11月19日). http://tver.jp/episode/09855133/  2015年11月20日閲覧。  ※リンク切れ
  5. ^ “徳光和夫さん、次男結婚式も意外に涙なし!”. スポーツ報知. (2010年11月8日). オリジナルの2011年9月15日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110915092344/http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20101108-OHT1T00041.htm 
  6. ^ ピアノが上手な芸能人・4選 | ORICON NEWS”. 2021年7月8日閲覧。
  7. ^ a b ミッツ 大相撲・石浦の人気沸騰に太鼓判「二丁目も大騒ぎ」 日刊アメーバニュース 2016年11月24日 18時00分
  8. ^ 週刊朝日 2017年6月16日号
  9. ^ ミッツ・マングローブ“女装家”は「私が考えた言葉」名付けの経緯も明かす”. スポニチAnnex (2022年5月27日). 2022年6月5日閲覧。
  10. ^ [1]
  11. ^ 中森明菜 久しぶりの第一声はラジオから! ニッポン放送特別番組にメッセージ『中森明菜オールタイムリクエスト』”. ニッポン放送 NEWS ONLINE. ニッポン放送 (2023年12月14日). 2023年12月18日閲覧。
  12. ^ 中森明菜、ニッポン放送で9年ぶり肉声「皆さんとお会いできるのを楽しみにしています」”. サンスポ. サンケイスポーツ新聞社 (2023年12月18日). 2023年12月18日閲覧。
  13. ^ “フジ、石橋貴明新番組は「石橋貴明のたいむとんねる」”. スポーツ報知. (2018年3月5日). https://hochi.news/articles/20180305-OHT1T50077.html 2018年3月5日閲覧。 
  14. ^ 5時に夢中!内の通販コーナー。
  15. ^ 「突然ですが占ってもいいですか」に出演した占い師の名前を全員公開【常に更新】”. 占いバンク. 2023年5月13日閲覧。
  16. ^ “ミッツ・マングロープ、昭和歌謡テーマに新番組「どの時代にも刺さるもの」 岡部麟&ハシヤスメ・アツコとMC”. ORICON NEWS (oricon ME). (2023年10月3日). https://www.oricon.co.jp/news/2297140/full/ 2023年10月20日閲覧。 
  17. ^ 10月19日(木)より放送スタート 昭和歌謡を現代的にリメイクBS-TBS新番組「GINZA CASSETTE SONG from BASE GRANBELL」』(プレスリリース)ベルーナ、2023年10月3日https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000468.000016236.html2024年3月31日閲覧 
  18. ^ GINZA CASSETTE SONG”. BS-TBS (2023年10月3日). 2024年3月31日閲覧。
  19. ^ Inc, Natasha. “「志村けんとドリフの大爆笑物語」に肥後克広とミッツ・マングローブが出演(コメントあり)”. 映画ナタリー. 2021年12月1日閲覧。
  20. ^ “AbemaTV「安室奈美恵ファッション総選挙」出演者最終発表で押切もえ、ミッツ・マングローブら全45組出揃う” (日本語). AbemaTIMES. https://times.abema.tv/articles/-/4848932?categoryIds=70274 2018年9月9日閲覧。 
  21. ^ こころの時代「なんでやねんと ええやんか」”. NHK (2021年3月28日). 2021年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月30日閲覧。
  22. ^ コロッケがちあきなおみの「喝采」顔マネ披露、いとうあさこは水着で鯉役”. お笑いナタリー (2015年8月27日). 2015年8月27日閲覧。
  23. ^ “佐藤浩市、共演ミッツをバッサリ ラブコールに「存在脂っぽい…」”. スポニチアネックス. (2016年3月29日). http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/03/29/kiji/K20160329012300970.html 2016年3月29日閲覧。 
  24. ^ 花王 ブローネ 白髪染め情報 私もできちゃう♪ブローネ”. 花王 ブローネ. 2017年4月24日閲覧。
  25. ^ ニベア花王株式会社|atrix|CM情報”. ニベア花王. 2018年1月15日閲覧。
  26. ^ RELEASE>嗣永桃子アイドル15周年記念アルバム♡ありがとう おとももち♡”. UP-FRONT WORKS. 2018年3月21日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]