ミシェル=ウジェーヌ・シュヴルール
ミシェル=ウジェーヌ・シュヴルール | |
---|---|
生誕 |
1786年8月31日 フランス王国、アンジュー州、アンジェ |
死没 |
1889年4月9日 (満102歳没) フランス共和国、パリ |
国籍 | フランス |
研究分野 |
化学 色彩学 |
研究機関 | 国立自然史博物館 |
主な業績 | 脂肪酸の研究、色彩の研究 |
主な受賞歴 | コプリ・メダル(1857年) |
プロジェクト:人物伝 |
ミシェル=ウジェーヌ・シュヴルール(仏: Michel-Eugène Chevreul, 1786年8月31日 - 1889年4月9日)は、フランスの化学者。脂肪酸の研究で知られる。マルガリン酸の発見や、動物脂肪とアルカリから作られる石鹸の製法の開発者とされる。102歳まで生き、晩年は老年学の先駆者となった。
生涯
[編集]フランス西部のアンジェの医者の家に生まれた。17歳頃、パリのルイ=ニコラ・ヴォークランの化学研究所に入り、後にパリ植物園の国立自然史博物館でヴォークランの助手を務めた。1813年にリセ・シャルルマーニュの化学の教授となり、その後ゴブラン織の工場の名誉工場長として染色の研究も行った。1826年に科学アカデミーの会員とイギリス王立協会の外国人会員に選ばれ[1]、1857年にコプリ・メダルを受賞した[1]。1873年にアルバート・メダル受賞。
1830年にヴォークランの後を継いで、国立自然史博物館の化学の教授となり長くその職を続けた。100歳に際してはナダール親子の取材を受け、その記事は史上初のフォト・インタビューとなった。生まれてまもなくフランス革命に遭遇し、その100周年記念としてエッフェル塔の建設を目の当たりにすることとなった(塔はシュヴルールの死の翌月に完成し、シュヴルールの名が刻まれた)。102歳になって人体の老化についての研究を始めたが、ほどなくパリで没した。
化学の分野の業績には動物脂肪の研究があり、動物性脂肪や植物性脂肪の成分としてステアリンやオレインを発見し、さらにステアリン酸、オレイン酸、セタノールを分離し、命名した。これらの研究はろうそく製造業を進歩させた。
ゴブラン織の仕事がきっかけとなった色彩の研究でも知られ、著書「色彩の同時対比の法則とこの法則に基づく配色について」において色彩を「類似色の調和」と「対比の調和」の2群に分類してポール・シニャック、ジョルジュ・スーラらの新印象派に大きな影響を与えた。
出典
[編集]- ^ a b "Chevreul; Michel Eugene (1786 - 1889)". Record (英語). The Royal Society. 2012年4月10日閲覧。