マーリンズ・パーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
マーリンズ・パーク
Marlins First Pitch at Marlins Park, April 4, 2012.jpg
施設データ
所在地 501 Marlins Way, Miami, Florida 33125
座標 北緯25度46分40.74秒 西経80度13分09.51秒 / 北緯25.7779833度 西経80.2193083度 / 25.7779833; -80.2193083座標: 北緯25度46分40.74秒 西経80度13分09.51秒 / 北緯25.7779833度 西経80.2193083度 / 25.7779833; -80.2193083
起工 2009年7月1日
(起工式は同年7月18日)[1]
開場 2012年3月5日
所有者 Miami-Dade County, Florida
グラウンド 天然芝(Bluegrass)
ダグアウト ホーム - 三塁側
ビジター - 一塁側
建設費 5億1500万ドル
設計者 POPULOUS[2]
建設者 Hunt/Moss Joint Venture
使用チーム • 開催試合
MLB / マイアミ・マーリンズ(2012年 - 現在)
収容能力
37,000人
グラウンドデータ
球場規模 左翼 - 340 ft (約103.6 m)
左中間 - 384 ft (約117.0 m)
中堅 - 420 ft (約128.0 m)
右中間 - 392 ft (約119.5 m)
右翼 - 335 ft (約102.1 m)
バックネット - 47 ft (約14.3 m)
マーリンズ・パークの外観

マーリンズ・パーク英語: Marlins Park)は、アメリカ合衆国フロリダ州マイアミにある野球場メジャーリーグベースボール(MLB)マイアミ・マーリンズが本拠地としている。2012年に開場。

概要[編集]

マイアミのダウンタウンに程近いリトル・ハバナ地区内、かつてのマイアミ・オレンジボウルの跡地に建設され2012年に開場した。

新たに建設された野球専用の球場で、3塁方向からライト方向へとスライドして開閉する屋根を有する。球場全体は四角く、レフト方向の外野席は膨らみがほとんどなく極端に少ない。天然芝を敷いてあるグラウンドは特異な形をしており、いびつな形であるうえに外野中央部のやや左にフェンスが丸くフィールドへと張り出した部分がある。この部分には「ホームラン・フィーチャー」と名付けられた高さ10mほどの巨大なオブジェがあり、マーリンズのホームランの際には電飾や花火でそれを祝う仕掛けとなっている。

フィールドの独特の形状は、旧本拠地サンライフ・スタジアムを基本的に踏襲した守備側に有利な設計となっている。 旧本拠地では、左中間奥にアメフト用スタンドが収納されていて、アメフト開催時はレフトの窪みに増設スタンドを引き出してはめ込む仕様だった。 そのため野球場としての窪みは異様に深く(約130m)、マイアミ沖の海の難所名にかけてバミューダ・トライアングルと呼ばれていたスポットを新球場でも再現した。

また、本塁の右後方、バックネットの下には地元フロリダの海を泳ぐ熱帯魚が入れられた大型水槽が備えられており、観客席やテレビ中継でも見ることができる。 当初チーム名になっている本物のカジキを飼う計画だったが、大きすぎて断念した。代わりの小型熱帯魚展示だが、スタジアムの喧騒や照明が魚へのストレス要因、ひいては動物虐待にもなりかねないとの愛護団体からの抗議を受けた経緯もあった。 レフト後方には、クリーブランダーという同じマイアミを拠点とするホテル飲食チェーンが出店している。

球団オーナーで画商のロリアが自ら球場のコンセプトを提案した。外観はヨットをイメージした白亜の色彩、シートはマリンブルー。

歴史[編集]

かつてフロリダ・マーリンズが使用していたサンライフ・スタジアムはマイアミの中心部から距離があり過去9年で3度も観客動員数が最下位を記録したほか[3]、雨天の多い土地柄であるものの屋根がなく雨天中止が多かったり元々アメリカンフットボール用の球場であるために観客席がホームベースではなくフィールド中央(50ヤードライン)を向いていたりするなど、野球には問題の多い球場であった。

そこで球団はこのスタジアムに代わる新しい野球場の建設計画を進め、2007年12月18日に新球場を含めた公共施設の建設計画が承認された。新球場は地元マイアミ・デイド郡およびマイアミ市が建設費の7割にあたる3億6000万ドルを負担して建設[3]、2012年よりチームが新球場へ移転することになった。また、建設費を負担した両自治体の要望で移転に合わせてチーム名も2012年からマイアミ・マーリンズと改称することになった[3]

新球場は2012年3月5日に開場した。4月4日にアメリカ合衆国内での2012年シーズン開幕戦を兼ねた(正式な開幕戦は日本で行われた)球場初の公式戦として、前年のワールドシリーズ王者セントルイス・カージナルスとマーリンズの試合が行われ、新本拠地としての使用が始まった。

主要な出来事[編集]

野球[編集]

ワールド・ベースボール・クラシック

国際大会のワールド・ベースボール・クラシックでは、2013年・第3回大会2017年・第4回大会の試合の一部が当球場で開催された。このうち、第4回大会におけるドミニカ共和国代表アメリカ合衆国代表の一戦には37,446人の観衆が集まり、当時の球場史上最多記録を更新した[4]

大会 ラウンド 日付 ビジターチーム(先攻) スコア ホームチーム(後攻) 観客動員
2013年
(第3回)
2次ラウンド プール2 3月12日(火) イタリア イタリアの旗 4-5 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国 14,482人
プエルトリコ プエルトリコの旗 1-7 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 32,872人
3月13日(水) イタリア イタリアの旗 3-4 プエルトリコの旗 プエルトリコ 27,296人
3月14日(木) ドミニカ共和国 ドミニカ共和国の旗 3-1 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 34,366人
3月15日(金) プエルトリコ プエルトリコの旗 4-3 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 19,762人
3月16日(土) プエルトリコ プエルトリコの旗 0-2 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国 25,846人
2017年
(第4回)
1次ラウンド プールC 3月09日(木) カナダ カナダの旗 2-9 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国 27,388人
3月10日(金) コロンビア コロンビアの旗 2-3 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 22,580人
3月11日(土) コロンビア コロンビアの旗 4-1 カナダの旗 カナダ 17,209人
アメリカ合衆国 アメリカ合衆国の旗 5-7 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国 37,446人
3月12日(日) ドミニカ共和国 ドミニカ共和国の旗 10-3 コロンビアの旗 コロンビア 36,952人
カナダ カナダの旗 0-8 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 22,303人

野球以外のイベント[編集]

モータースポーツ
2017年のレース・オブ・チャンピオンズ

2017年1月、モータースポーツのトップ選手が種目の枠を越えて争う "レース・オブ・チャンピオンズ" (ROC)がマーリンズ・パークで開催された。北アメリカおよび野球場でのROC開催はこれが初めてである。1周613メートルのコースをフィールド上に造成するため、まず芝生保護用の合成樹脂材が敷かれ、その上で総面積50,000平方フィート(約4645.2平方メートル)の金属板、総重量約3,000トンのグラベルと同1,000トンのアスファルトが使用された[5]。ROC主催者代表フレドリック・ジョンソンは、マーリンズ・パークについて「今までROCが開催されてきたなかでも最高の場所だ。とても近代的で、ファンは球場のどこからでも素晴らしい眺めを楽しむことができる」と賞賛した[6]。しかしその一方で、今までのROC開催地である北京国家体育場中華人民共和国)やスタッド・ド・フランスフランス)などと比べ、フィールドと外部をつなぐ出入口が中堅の1か所しかなかったことで作業用貨物自動車の出入りが20分に一度の高頻度となったことや、野球場特有のフィールドの形状を考慮したコースレイアウトの考案など、困難な点があったことも認めている[5]

大会開催前には、2人乗りの競技用車両を出場者のライアン・ハンター=レイが運転し、マーリンズ内野手ディー・ゴードンが助手席に座ってその速度を体感した。ゴードンは「ハンター=レイはゆっくり走ったって言ってるけど、信じられないよ」と感想を述べた[7]。大会は2日間にわたって行われ、個人戦ではファン・パブロ・モントーヤトム・クリステンセンを下して優勝、国別対抗戦はセバスチャン・ベッテルを擁するドイツが制した。ベッテルは「球場で野球を観たことがないのにレースをしたことはあるって、普通じゃないよね」と話した[8]。またこの大会ではパスカル・ウェーレインが事故を起こして棄権し、その後2017年のF1世界選手権でも最初の2戦を欠場、第3戦バーレーングランプリからの復帰となった[9]

脚注[編集]

外部リンク[編集]

先代:
ペトコ・パーク
MLBオールスターゲーム開催球場
第88回(2017年)
次代:
ナショナルズ・パーク