マレック・シュパキエヴィッチ

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ポーランド生まれロサンゼルス在住のチェロ奏者マレック・シュパキエヴィッチ(Marek Szpakiewicz)は、ヨーヨー・マから「エネルギー、モチベーション、真摯さ、そして寛容な心を持っていることが自明なアーティスト」と評され、ピューリッツァー賞を受賞した作曲家ジョン・コリリアーノから「シュパキエヴィッチ氏が演奏した私の作品『バッハのアリアによるファンシー(Fancy on a Bach Air)』は、素晴らしく華麗である」と、高い評価を得ている。

ポーランドのルブリン市にて6歳からチェロを始める。渡米し、ジョンズ・ホプキンズ大学ピーボディー音楽院でスティーヴン・ケイツに師事。その後、南カリフォルニア大学ソロートン音楽学校でエレノア・ショーンフェルドに学び、音楽修士号と音楽芸術博士号を取得。ダニール・シャフラン、リン・ハレルら著名なチェリストのレッスンを受講する。

数々の国際コンクールで優勝、入賞し、ヨーロッパ各国とアメリカでソリストとして活躍。「天賦の才能ある演奏家」、「壮大なビジョンと計り知れない説得力を持つ」、「際限のない技術性」などと賞賛された。ポーランドとアメリカのラジオ局では生演奏が放送される他、非営利クラシック音楽放送局として全米一の規模を誇るKUSC局では、1時間の特別番組が制作された。イギリスの弦楽器雑誌『Strad』では、『ブロッホ:ヘブライ狂詩曲「シェロモ」』のライブレコーディングに対して、「スコアを著しく正確に実現化したもの」と好評を受けた。

これまでアン・アキコ・マイヤース、スミ・ジョー、リン・ハレルなどの名高い音楽家と共演している。また、グラミー賞を多数受賞したジャズ歌手のボビー・マクファーリンの歌と『ヴィヴァルディ:2つのチェロのための協奏曲』で共演し、マクファーリンには「彼の演奏技術は超絶そのもの、彼の音楽に対する真剣さ、誠実さとカリスマ的な性格によって生まれた素晴らしいパフォーマンスは、世界の人々に心の豊さを味わう機会を与えた。」と絶賛された。

そのほか、オーケストラ編曲の分野でも活躍し、映画音楽作曲家ヤン・A・P カチュマレクの作品に携わる。共同で手掛けた映画音楽『ネバーランド』は2005年第77回アカデミー作曲賞を受賞。彼の映画音楽では、リチャード・ギア主演『HACHI-約束の犬』(09年夏公開)や松井久子監督の『レオニー』(10年秋公開)などで、印象的なソロを聴かせた。

08年アメリカ政府から「特殊で卓越能力をもつアーティスト」として永住権を授与された。アメリカ国内はもとより国際的称賛が継続し、これまでの業績が認められたためである。 11年には東日本大震災チャリティーコンサートを企画し、在ロサンゼルス日本国領事館の後援を受けて開催。ロサンゼルス郡参事のゼブ・ヤロスラヴスキーとマイケル・アントノヴィッチより、その献身的活動に対して表彰を受けた。

現在、カリフォルニアのアズサ・パシフィック大学音楽学部で教鞭をとり、室内楽のディレクターを務める。 使用楽器は1870年製ヴィオーム。