マドレーヌ文化
マドレーヌ文化(Magdalenian)は、氷河時代最後のヴュルム氷期の第2期後半の旧石器時代末期の、フランスを中心とした西ヨーロッパにおける文化である[1]。マグダレニアン文化ともいう[2]。オーリニャック文化を母体としたと推定されている。石器組成は石刃を主体としたほか、洞窟壁画などの精神活動の痕跡でもよく知られる。
概要[編集]
フランス・ドルドーニュ県にある、マドレーヌ岩陰遺跡が標準遺跡である[2]。クロマニョン人が生み出した文化であり、骨角器が発達した[3]。フランスを中心に、スペイン、イギリス、ベルギー、ドイツ、オーストリア、チェコ、スロヴァキア、ハンガリー、イタリア、スイス、ポーランドなど、ヨーロッパの広範囲に分布した。ビュラン (刻刀) などフリント製石器の文化である[1]。ヨーロッパ各地で描かれた「洞窟壁画」(ラスコー・アルタミラなど)は、この文化によるものである[1]。