マドリード-セビリア高速線

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マドリード-セビリア高速線
AVE
AVE
基本情報
起点 アトーチャ駅
終点 セビリア=サンタ・フスタ駅
開業 1992年4月21日
運営者 レンフェ
路線データ
路線距離 471.8 km
軌間 1,435 mm
電化方式 交流25kV 50Hz
最大勾配 12.5 ‰ (13.25 ‰ まで許容)
最小曲線半径 4,000 m (3,250 m まで許容)
最高速度 300 km/h
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マドリード-セビリア高速線(スペイン語: Nuevo Acceso Ferroviario a Andalucía)はスペイン首都マドリードアンダルシア州州都セビリア間472kmを結ぶ高速列車AVEなどが運行される高速鉄道路線である。この路線はスペイン初の高速鉄道路線として、1992年4月21日より最高速度300km/hで運行を開始し、両都市間の所要時間は約半分に短縮された。数箇所に軌間変更施設も設置され、標準軌専用の電気機関車の導入やそれによる、タルゴの乗り入れによって高速新線の時短効果がスペイン各地に及ぶように考慮されている。

路線経路[編集]

マドリードのアトーチャ駅を起点に、全線で31ヶ所の橋梁(合計9,845m)と17ヶ所のトンネル(合計16.03km)があり、カスティーリャ平野を横断している。トレドの南側では標高800mのシエラ・モレナを越え、ほぼ平地であるセビリアへ向かう。終点は新しくなったセビリア=サンタ=フスタ駅である。

施設[編集]

当路線は標準軌で建設されている。また、電化方式も今までのスペイン国内の電化方式である直流3,000Vに代わり、交流25,000Vが採用され、12ヶ所の変電設備により架線に電力が供給されている。

信号方式は1980年代ドイツで開発されICEなどが走行する高速新線で使用されているLZBがこの路線では採用されている。信号設備は今後、更新される予定である。沿線には追い越し用の駅と緊急用の駅が設置されている。緊急用の駅にも一般的なプラットホームが設置されており、緊急時には乗客を降車させバスなどに乗り移ることが出来るようになっている。

許容軸重は高速列車が17t、機関車が22.5t、客車が16tでUIC規格60kg/mレールとPC枕木、バラスト軌道が採用されている。軌道中心間隔は4.2mである。

歴史[編集]

1986年10月11日にスペイン政府は輸送力が飽和状態にあるマドリード・セビリア間に新たな鉄道新線を建設することを決定した。1988年2月25日に24編成のAVE用高速列車編成の国際入札が行われ、同年12月23日に発注された。初代AVEの編成はTGV Atlantiqueがベースとなっており、1991年10月10日に受領している。

1987年から工事は行われていたが、1988年12月には新線は標準軌で建設することが決定された。これは、将来的にフランス側のTGVネットワークに接続する考えがあったからである。翌年の1989年3月16日に着工が命じられ33ヶ月の期間で実施された。実際はそれより短期間の24ヶ月で建設されている。営業運転はセビリア万国博覧会に合わせて、1992年4月21日より開始された。万博開催期間中はサンタ=フスタ駅手前より分岐線が設けられ、仮設駅が設置された。

他の交通機関からの転移[編集]

高速新線の開業によってマドリード・セビリア間の輸送シェアに占める鉄道の割合が急速に高まった。1991年と1994年を比較して航空輸送の割合は40%から13%に、バスや自動車も44%から36%に低下したが、鉄道は16%から51%にシェアを伸ばしている。全体の交通量も35%増加したとされている。[1]

参考資料・脚注[編集]

  1. ^ Spanish To Build More High-Speed Lines. International Railway Journal, Sept. 1999.
  • 鉄道ファン2008年2月号 世界の高速鉄道 スペイン/タルゴ・アルストム・ICEファミリー 佐藤芳彦 147頁