マツダ・ロンパー

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ミャンマーのマツダ・D1500

ロンパーROMPER)は東洋工業(現マツダ)が、かつて生産・販売していた小型四輪トラックである。 本項では車名改称後のD1100(ディー せんひゃく)、およびD1500(ディー せんごひゃく)、D2000(ディー にせん)についても記述する。

概要[編集]

1958年昭和33年) - 発表・発売。

短いボンネットを持つキャブオーバー[注釈 1]1トン積みで、同社の既存の3輪トラックTシリーズ」をベースに4輪トラックとして再設計し、発売当初は1,105 cc、32.5馬力空冷V型2気筒OHVガソリンエンジン、および1,400cc、42馬力の空冷V型2気筒OHVガソリンエンジンを搭載。小柄なエンジンを座席下に完全に収めることで乗車定員を3名としている[注釈 2]

  • 1959年(昭和34年) - 水冷直列4気筒OHVガソリンエンジンに変更。同時に車名をロンパ―からD1100/D1500に改称し、更にD1100にはトラックのほか、3人乗り、および3/6人乗りのライトバンが設定された。
  • 1962年(昭和37年) - 1960年(昭和35年)10月に実施された小型自動車規格の上限の改正に伴い、車体サイズ、および排気量をそれぞれ拡大。D1500/D2000となり、D1100が廃止。D1500の発売当時の価格は、標準型/505,000円、平床三方開放型/525,000円、だった。
  • 1964年(昭和39年) - D1500トラックに1.5 t積シリーズを追加。
  • 1965年(昭和40年) - 事実上の後継車種となるクラフトと入れ替わる形で販売終了。

車名の由来[編集]

ロンパー(ROMPER)には、英語で腕白・悪戯好き・やんちゃといった意味がある。転じて「軽快に走る車」の意を込め車名とされた。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ボンネットの中(前車軸付近)にエンジンが無いため、構造上セミキャブオーバーとはならない。
  2. ^ それまでのキャブオーバーやセミキャブオーバー車は、室内に張り出したエンジンに空間を取られ、どれも定員は2名であった。小型キャブオーバートラックでエンジン寸法の小ささを活かして3人乗りとしたのは、前年(1957年〈昭和32年〉)に発売されたくろがね・NA(後のマイティ)が初であった。

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]