マツダ・サバンナ
| マツダ・サバンナ S102/124型 | |
|---|---|
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クーペ 前期型 GT クーペ 後期型 セダン 後期型 | |
| 販売期間 | 1971年9月 - 1978年 |
| 乗車定員 | 5人 |
| ボディタイプ |
2ドアクーペ 4ドアセダン 5ドアステーションワゴン |
| 駆動方式 | FR |
| 全長 | 4,065mm |
| 全幅 | 1,595mm |
| 全高 | 1,335mm |
| ホイールベース | 2,310mm |
| 車両重量 | 885kg |
| 姉妹車 | マツダ・グランドファミリア |
| 備考 | サバンナクーペGTのデータを記載している |
| 先代 | ファミリアロータリークーペ(クーペの場合) |
| 後継 | サバンナRX-7(クーペの場合) |
| -自動車のスペック表- | |
サバンナ(Savanna )は1971年(昭和46年)から1978年(昭和53年)にかけてマツダが生産していた乗用車である。
概要[編集]
名の由来は熱帯の草原地帯に因む。コスモ、ファミリア、ルーチェ、カペラに次ぐマツダ第5弾のロータリーエンジン搭載車として、1971年9月から発売された。開発コードはX808。サバンナRX-7の前身にあたる。ボディタイプは「セダン」とファミリアロータリークーペの実質的後継車種となる「クーペ」が用意され、後にステーションワゴンの「スポーツワゴン」が追加された。またマツダのロータリーゼーション政策の一環としてライトバンも試作されたが、経済性に難があり、発売はされなかった。輸出名RX-3。ロータリーエンジン専用車であったが、レシプロエンジン版として姉妹車のグランドファミリアがあった。
歴史[編集]
前期型 S102系(1971年-1973年)[編集]
最初のモデルは10A型エンジン搭載で、トランスミッションは4速フロアMTのみ。最高出力は105馬力ではあるものの、ロータリーパワーに対応するべく、リヤのショックアブソーバーをバイアスマウントしていたのが特徴。これにより、トルクロッドを省略していた。また、燃料タンクは、航続距離の問題からこのクラスでは異例に大きい65Lタンクを採用していた。発売直後のグレード展開は
- スポーツセダン
- 標準車
- RX
- GR
- スポーツクーペ
- 標準車
- SX
- GS
- GSII
の7種で、GSIIは8トラックカーステレオを標準装備したシリーズの豪華モデル。それ以外のグレードはグランドファミリアに準じていたが、ロータリーエンジンを搭載するという性格上、全車にディスクブレーキを標準装備していた。なお、セダンGRには国産初のガラスプリントアンテナを採用している。
1972年1月にはグランドファミリアバンをベースにロータリーエンジンを搭載して乗用登録としたスポーツワゴンと、10A型搭載車では初となるREマチック(3速AT)を追加。さらに9月に発売された「日本GP」優勝車の市販バージョン「サバンナGT」で最高出力120馬力の12Aエンジンを搭載した。エンジンのパワーアップに伴いサスペンションも強化され、トランスミッションは5速タイプとなった(『絶版日本車カタログ』三推社・講談社、73頁参照)。前年12月の富士ツーリストトロフィー500マイルで10A搭載モデルがスカイラインGT-Rの連勝記録を止めた事、値段が比較的安価であった事で、コストパフォーマンスに優れたスポーティーカーとして人気があった。
後期型 S124系(1973年-1978年)[編集]
その一方で、低公害車であることを積極的にアピールし、1973年6月にはサーマルリアクターを装着した12A型を搭載した、昭和50年度排出ガス規制適合車のAPをシリーズに加えた。
1974年11月には10A型エンジン搭載車がカタログ落ちし、12A型に換装。GTを含めた全車が昭和50年度排出ガス規制に適合する。
1975年10月にマイナーチェンジを受けて昭和51年度排出ガス規制に適合するが、後継のサバンナRX-7が登場する形で1978年に製造中止となった。
モータースポーツ[編集]
サバンナを使用したドライバーとして最も有名なのは片山義美であり、「ロータリー使い」とも呼ばれていた。なお1971年のデビューと同時にスポーツキットの開発が進行していたので、モータースポーツへの参戦は早かった。各年毎の成績を記載する。日本国外では1975年のル・マン24時間レースにジャン・ロンドーが唯一のロータリー車として出場している。
- 1971年:
- TS仕様のサバンナのサーキット試走を開始しスポーツキットの開発に着手。
- なおFISCOでのサーキットテストの時にスキー連盟からの依頼により屋根の部分にスキーヤーを載せてストレートを走行し、スキーヤーに実際にかかる風圧の体験試験を実施。
- 10月10日
- 富士グランチャンピオンシリーズ(富士GC)第5戦のツーリングチャンピオンレースBにマツダワークスから3台が参戦。寺田が4位入賞.
- 11月7日
- 全日本鈴鹿ゴールデントロフィーレースにマツダワークスから参戦。増田が総合4位/クラス2位に入賞。(総合優勝は、Rクラスの田中のニットラシェブロン)
- 12月12日
- 富士ツーリストトロフィ500マイル(富士TT)に参戦。マツダワークス サテライトチームから出場した。増田/加茂組が総合優勝を獲得し、GT-Rの50連勝を阻止。
- 1972年:
- 3月18日
- RX3のTS認定完了(TSの規定生産台数をクリアしJAFの認定取得)以降サバンナは、12Aエンジン搭載車のRX3でのTSレース参戦が可能となる。
- 5月3日
- 72日本グランプリTS-bレースにRX3で出場し、1 - 3位まで表彰台を独占。ワークスGTRを撃破する。マツダは、ワークスチームとしてMMS(マツダモータースポーツ)を結成した最初の参戦。片山は、ポールtoフィニッシュで優勝。(1位片山RX3/2位武智カペラ/3位従野RX3)
- 7月2日
- 8月20日
- 9月3日
- 10月18日
- 11月23日
- 12月頃
- 1973年
- TS規定が変更となり、最低50台の生産でシリンダヘッド交換(OHCをDOHCへの変更)が認可された。これに伴い、REはペリフェラルポートの使用が認可される。マツダは、12Aのスポーツキットにペリフェラルポートを追加市販を実施。
- 1月14日
- 全日本鈴鹿新春300kmレースのII部門に片山マツダから従野が参戦し総合優勝を獲得。このレースでは、日産ワークスのフェアレディ240Zの北野と戦う。
- 3月17日
- 富士GCシリーズ富士300kmスピードレースのTS-bレースで片山マツダの片山が優勝。12Aペリフェラルポート使用車の初参戦で初優勝。
- 5月3日
- 日本グランプリTS-bレースでマツダオート東京の岡本安弘が優勝
- 7月29日
- 富士1000kmレースにMMSから2台参戦。雨の中片山/岡本組が総合2位/クラス優勝を獲得。
- 11月4日
- 富士TT500マイルに片山マツダとマツダオート東京が参戦。ヨーロッパツーリングカー選手権のチャンピオンのワークスフォードカプリRS2台と対戦し、マツダオート東京(MSCC)からエントリの森部/河野組が総合2位に終わる。総合優勝は、Jマス/DグレムザのワークスカプリRS。この2位は、国産車で最上位であった。
- 11月23日
- 富士GCシリーズ富士ビクトリ200kmのTS-bレースにMMSが参戦し予選で増田がTS-bのコースレコードを更新。メインレースでのバンクでの大事故(富士GC最終戦中野雅晴死亡事故)のためTS-bレースは中止。スーパーツーリングカー部門のチャンピオンを獲得。
- 1974年:
- TS規定が改定され、FIAのグループIIとほぼ同等の規定となった。市販車のイメージを残すためフロントグリルの改造が禁止される。(ヘッドライトの装着が義務化)
- 3月24日
- 富士ツーリングチャンピオンレースで宮口が優勝。この年からスーパーツーリングは、GTSのフェアレディ240Zと混走で同一クラスとなる。
- 4月14日
- 富士ツーリングチャンピオンレースのTC-C部門で寺田が優勝。
- 6月2日:
- 富士GCシリーズ第2戦富士グラン200kmのスーパーツーリング>レースで片山が優勝。富士ツーリングチャンピオンと同じくGTSのフェアレディ240Zと混走で同一クラスとなる。スーパーツーリング>レースは、第2戦から開催(第1戦は、休止)
- 7月28日
- 全日本富士1000kmレースで猪原/中嶋悟組が総合4位/クラス優勝獲得。総合1 - 3位までは、GC用の2座席レーシングマシン。
- 8月18日
- FUJI500レースで中島悟が総合2位/クラス優勝獲得。総合1位は、マツダオート東京の岡本/寺田組のGC用の2シーターレーシングのシグマGC73で12A搭載。
- 9月1日
- 富士GC富士インタ200マイルのスーパーツーリング&GTレースで猪原が優勝。片山はリタイヤしたが、このレースから黄色/緑/黒に白ストライプのカラーリングに変更。カラーリングは、マツダ本社のデザイナーの手による。
- 9月29日
- 10月
- 富士ツーリングチャンピオンレースでマツダオート東京の寺田陽次郎が初代チャンピオンを獲得。
- 1975年:
- 1月26日
- 新春富士ツーリングオールスターレースで中嶋悟が優勝。
- 春頃(?)
- 片山マツダがサファリラリー用の車両を海外からの依頼により作成。
- 5月4日
- 日本グランプリTS/GTS-Bレースに出場し、片山が総合1位を獲得。RX3は、1 - 5位までを独占。
- 7月6日
- 鈴鹿で石油ショック後に初めて開催された全日本500kmに片山マツダから片山/従野組が参戦し総合優勝。この時のマシンは、フロントグリルを改造したためRクラスで参戦。
- 11月23日
- 富士GCシリーズ富士ビクトリ200kmのスーパーT>レースで片山マツダの猪原が優勝。RX3が富士GCシリーズのスーパーT>レース部門のチャンピオンを獲得。
- 1976年:
- 2月(?)
- ナイトスポーツがデイトナ24時間レースに参戦するがリタイヤ。
- 5月3日
- JAFグランプリTS/GTS-Bレースに片山マツダの片山が参戦し優勝を獲得。サバンナのレース参戦通算100勝を達成。
- 7月
- 7月4日
- 11月21日
- 12月5日
- 1977年:
- 3月20日
- 富士GCシリーズ富士300kmスピードレースのスーパーT>レースで中嶋悟が優勝。
- 6月5日
- JAF富士グランプリのTS/GTSチャンピオンレースで片山が優勝。片山のRX3での富士での最終レース。
- 8月28日
- 10月9日
- 1978年:
- 1月15日
- 新春鈴鹿500kmレースに中嶋悟/杉山栄一組が参戦し総合2位を獲得。
- 2月
- マツダオート東京がル・マン24時間レースチャレンジの予行演習としてデイトナ24時間レースに参戦するがリタイヤ。
- 5月3日
- JAF富士グランプリのTS/GTSチャンピオンレースBで長坂が優勝。
- 10月8日
- 富士GCシリーズのスーパーT>レース部門のチャンピオンを獲得。
- 1979年:
- 富士グランドチャンピオンシップのスーパーT>レース部門が参加者の減少により廃止。スーパーT>レース部門の代わりにG5のスーパシルエットシリーズ(富士SS)に変更開催。
- RX3でスーパーT>レース部門に参戦していた参加者は、エンジンを13Bに/エアロパーツの形状を変更して参戦を継続した。
- 3月25日
- 富士GCシリーズ富士300kmスピードレースのスーパーシルエット(SS)で猪原が優勝
- 1981年:
- 8月30日
- 鈴鹿1000km自動車レースに参戦し入賞。以降、鈴鹿でのRX3の参戦なし。
- 1982年:
- 富士GCシリーズのスーパーシルエット(SS)に参戦。以降、富士でのRX3の参戦なし。
参考文献[編集]
- 『RX-8蘇ったロータリー』(光人社・小田部家正) ISBN 4769810938
関連項目[編集]
- マツダ・RX-7 - 後継車
- マツダ・RX-8
- マツダ・コスモ
- マツダ・グランドファミリア - 姉妹車
外部リンク[編集]
マツダ車種年表 1950-1980年代 (1990年代以降 →)
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種類 | 1950年代 | 1960年代 | 1970年代 | 1980年代 | |||||||||||||||||||||||||||||
| 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
| 軽乗用車 | R360クーペ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| キャロル360 | シャンテ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| コンパクト | キャロル600 | Mazda121 (フェスティバ) | |||||||||||||||||||||||||||||||
| ファミリア | ファミリア | ファミリアプレスト | ファミリア | ファミリア | ファミリア | ファミリア | |||||||||||||||||||||||||||
| グランドファミリア/サバンナ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| ミドル | カペラ | カペラ | カペラ | カペラ | カペラ | ||||||||||||||||||||||||||||
| ルーチェ | ルーチェ | ペルソナ | |||||||||||||||||||||||||||||||
| ラージ | ルーチェ(レガート) | ルーチェ | ルーチェ | ||||||||||||||||||||||||||||||
| コスモ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| ロードペーサー | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| ミニバン | ボンゴコーチ | ボンゴマルチワゴン | ボンゴワゴン | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ボンゴブローニイワゴン | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| MPV | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| クーペ オープン | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| ファミリアクーペ | ファミリアクーペ | ファミリアプレストクーペ | エチュード | ||||||||||||||||||||||||||||||
| グランドファミリア/ サバンナクーペ | サバンナRX-7 | サバンナRX-7 | |||||||||||||||||||||||||||||||
| カペラクーペ | カペラクーペ | カペラハードトップ | カペラクーペ | カペラC2 | |||||||||||||||||||||||||||||
| ルーチェロータリークーペ | ルーチェハードトップ | コスモL | コスモ | ||||||||||||||||||||||||||||||
| コスモスポーツ | コスモAP | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| 商用車 | B360 | ポーター | |||||||||||||||||||||||||||||||
| ポーターキャブ | スクラム | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| ファミリアバン/トラック | ファミリアバン/トラック | ファミリアバン | ファミリアバン | ||||||||||||||||||||||||||||||
| グランドファミリアバン | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| ルーチェバン | ルーチェバン | ルーチェバン | カペラカーゴ | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ボンゴ | ボンゴ | ボンゴ | |||||||||||||||||||||||||||||||
| ロンパー→Dシリーズ | クラフト | ボンゴブローニイ | |||||||||||||||||||||||||||||||
| B1500 | Bシリーズ/プロシード | Bシリーズ/プロシード | Bシリーズ | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Eシリーズ | タイタン | タイタン | タイタン | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ボクサー | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| ライトバス | パークウェイ | パークウェイ | |||||||||||||||||||||||||||||||
| カスタムキャブ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| オート三輪 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| K360 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| T600 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 3輪トラック | T1100 | T1500 | |||||||||||||||||||||||||||||||
| 3輪トラック | T1500 | T2000 | |||||||||||||||||||||||||||||||
| 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |