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マズルカ (ショパン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

フレデリック・ショパンマズルカは、ポーランド各地方の民俗舞踊に基づいて作曲された50曲以上の作品群。

概要

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ショパンは楽曲の中で、主にマズル・オベレク・クヤヴィヤクの3つの踊りの型を組み合わせて作曲している[1][注釈 1]。付点リズム・強調拍・三連符という元来の特徴をもちながら、転調や和声進行、マジャール音階教会旋法の使用などに、作曲者の斬新な取り組みが随所に確認でき、彼の作曲語法を知る上で不可欠の素材となっている。また、元々マズルカはバグパイプの伴奏のうえで踊られたという歴史があり、このバグパイプは主音と属音の5度を保続させることができるが、それはショパンのマズルカの伴奏音型にも表れている[1]

ショパンは作品を出版する際に必ず3つから4つのセットで出版しており、これらのセットをまとめて演奏することを意図していたのではないかと思われている[2]

作品番号一覧

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作品番号作品タイトル
Op.6
[注釈 2]
1マズルカ 第1番 嬰ヘ短調
2マズルカ 第2番 嬰ハ短調
3マズルカ 第3番 ホ長調
4マズルカ 第4番 変ホ短調
Op.7
[注釈 3]
1マズルカ 第5番 変ロ長調[注釈 4]
2マズルカ 第6番 イ短調[注釈 5]
3マズルカ 第7番 ヘ短調[注釈 6]
4マズルカ 第8番 変イ長調[注釈 7]
5マズルカ 第9番 ハ長調[注釈 8]
Op.171マズルカ 第10番 変ロ長調
2マズルカ 第11番 ホ短調
3マズルカ 第12番 変イ長調
4マズルカ 第13番 イ短調
Op.241マズルカ 第14番 ト短調
2マズルカ 第15番 ハ長調
3マズルカ 第16番 変イ長調
4マズルカ 第17番 変ロ短調
Op.301マズルカ 第18番 ハ短調
2マズルカ 第19番 ロ短調
3マズルカ 第20番 変ニ長調
4マズルカ 第21番 嬰ハ短調
Op.331マズルカ 第22番 嬰ト短調
2マズルカ 第23番 ニ長調
3マズルカ 第24番 ハ長調
4マズルカ 第25番 ロ短調
Op.411マズルカ 第26番 嬰ハ短調[注釈 9]
2マズルカ 第27番 ホ短調[注釈 10]
3マズルカ 第28番 ロ長調[注釈 11]
4マズルカ 第29番 変イ長調[注釈 12]
作品番号作品タイトル
Op.501マズルカ 第30番 ト長調
2マズルカ 第31番 変イ長調
3マズルカ 第32番 嬰ハ短調
Op.561マズルカ 第33番 ロ長調
2マズルカ 第34番 ハ長調
3マズルカ 第35番 ハ短調
Op.591マズルカ 第36番 イ短調
2マズルカ 第37番 変イ長調
3マズルカ 第38番 嬰ヘ短調
Op.631マズルカ 第39番 ロ長調
2マズルカ 第40番 ヘ短調
3マズルカ 第41番 嬰ハ短調
Op.671マズルカ 第42番 ト長調[注釈 13]
2マズルカ 第43番 ト短調[注釈 14]
3マズルカ 第44番 ハ長調[注釈 15]
4マズルカ 第45番 イ短調[注釈 16]
Op.681マズルカ 第46番 ハ長調[注釈 17]
2マズルカ 第47番 イ短調[注釈 18]
3マズルカ 第48番 ヘ長調[注釈 19]
4マズルカ 第49番 ヘ短調[注釈 20]
作品番号なし
作品タイトル
マズルカ 第50番 イ短調
「ノートル・タン」[注釈 21]
マズルカ 第51番 イ短調
「エミール・ガイヤール」[注釈 22]
マズルカ 変ロ長調[注釈 23]
マズルカ ト長調[注釈 24]
マズルカ ニ長調[注釈 25]
マズルカ ニ長調[注釈 26]
マズルカ 変ロ長調[注釈 27]
マズルカ ハ長調[注釈 28]
マズルカ 変イ長調[注釈 29]
マズルカ 変ロ長調[注釈 30]

脚注

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注釈

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  1. それぞれの舞曲の型の詳細についてはマズルカを参照。
  2. ナショナル・エディション版では5つのマズルカとして出版。
  3. ナショナル・エディション版では4つのマズルカとして出版。
  4. ナショナル・エディション版では第6番。
  5. ナショナル・エディション版では第7番。
  6. ナショナル・エディション版では第8番。
  7. ナショナル・エディション版では第9番。
  8. ナショナル・エディション版では第5番で作品6の5として出版。
  9. ヘンレ版ではOp.41-4 第29番。
  10. ヘンレ版ではOp.41-1 第26番。
  11. ヘンレ版ではOp.41-2 第27番。
  12. ヘンレ版ではOp.41-3 第28番。
  13. パデレフスキ版では第44番。
  14. パデレフスキ版では第45番。
  15. パデレフスキ版では第46番。
  16. パデレフスキ版では第47番。
  17. パデレフスキ版では第48番。
  18. パデレフスキ版では第49番。
  19. パデレフスキ版では第50番。
  20. パデレフスキ版では第51番。
  21. パデレフスキ版では第43番。ヘンレ版では第52番。
  22. パデレフスキ版では第42番。ヘンレ版では第53番。
  23. パデレフスキ版では第52番。ヘンレ版では第51番。
  24. パデレフスキ版では第53番。ヘンレ版では第50番。
  25. パデレフスキ版では第54番。
  26. パデレフスキ版では第55番。ヘンレ版では第54番。
  27. パデレフスキ版では第56番。ヘンレ版では第55番。
  28. パデレフスキ版では第57番。ヘンレ版では第56番。
  29. パデレフスキ版では第58番。ヘンレ版では第57番。
  30. KK番号はVe/4。ドンブロフスキのマズルカ(ポーランドの国歌)の後半リフレイン部分をピアノ用に編曲したもの。

出典

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  1. 1 2 湯浅 2020, pp. 48.
  2. 湯浅 2020, pp. 49.

参考文献

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  • 湯浅玲子「ショパンのポロネーズ、マズルカとは。」『ショパン』第37巻第8号、株式会社ハンナ、2020年8月、46-49頁。