マクドナルドの都市伝説
ファストフードチェーンのマクドナルドを中心とした複数の都市伝説が存在する。これらの伝説には、食品に関する主張や、同社による差別の疑いなどが含まれている。
奇妙な原材料
[編集]大企業には、コスト削減のために製品に奇妙または非倫理的な物質を使用しているという噂が立つことがある。マクドナルドもそのような主張から無縁ではない。
100%ビーフ
[編集]根拠はないが広く流布している主張として、マクドナルドは「100%ビーフ」という名前の会社から肉を仕入れており、そのためマクドナルドは牛肉の副産物や大豆製品を「100%ビーフ」と呼ぶことができるというものがある[1][2]。
チャヨテによる偽アップルパイ説
[編集]オーストラリアでは、マクドナルドのアップルパイはリンゴではなくチョコ(チャヨテ)で作られているという根強い都市伝説が存在する[3]。このことから、マクドナルドはパイに実際のリンゴを使用していることを強調するようになった。この伝説は、缶詰のナシがしばしばチャヨテに偽装されているとする以前の信念に基づいている。噂の説明としては、オーストラリアにはチャヨテを缶詰リンゴの部分的な代用品として使用し、アップルパイをより多く作るためのレシピがいくつか存在することが挙げられる。この考えは大恐慌時代の「代用」食品の経済性[4]、第二次世界大戦後の缶詰果物の不足、そしてオーストラリアの熱帯・亜熱帯地域ではリンゴが育ちにくく希少であるという事実に起因すると考えられる。一方でチャヨテはオーストラリア全土で広く栽培されており、多くの郊外の家庭の庭では塀や物置沿いにチャヨテのツルが伸びている。
菓子分類チーズバーガー説
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マクドナルドのチーズバーガーにはピクルスが入っていなければ、そのチーズバーガーは菓子類に分類されるという話がある。この説は、バンズの糖分が多いという考えに基づき、ピクルスを加えることで全体の糖分の割合を下げ、菓子扱いを避けているというものである。マクドナルドはこの話を都市伝説であると述べている[5][6]。
ウシの眼球
[編集]マクドナルドが製品にウシの目を使用しており、それによって「100%ビーフ」と表記できるという説がある[7]。しかし、アメリカ合衆国農務省(USDA)は、ウシの眼球を含むすべての牛の副産物に対して適切な表示を義務づけている。マクドナルドは、自社製品には「USDA検査済みの100%純粋な牛肉のみを使用しており、添加物・つなぎ・増量剤は一切使用していない」と主張している。さらに、ウシの眼球は科学機関の実験用途で需要があるため、一般的に食用とされる部位よりも高価である[7]。
ミミズ肉
[編集]少なくとも1978年には、マクドナルドのハンバーガーにはミミズが使われているという噂が存在していた[8][9]。この「ハンバーガーにミミズを混ぜている」という噂は、もともとはウェンディーズのバーガーに関するものだった[8]。
人肉
[編集]2014年以降、マクドナルドがハンバーガーに人肉を使用しているという主張が動画などで広まった。この主張は風刺ブログに由来する[10][11]。
変異実験肉
[編集]2000年3月から4月ごろ、ブラジルで、マクドナルドの肉は実際には遺伝子組み換え動物から作られたものであり、研究所で飼育されているという内容のインターネット上の噂が電子メールで広まった。この噂はミシガン州立大学の研究結果に基づくとされていた。メールには、その生物は「脚も角もなく、胃にチューブを接続して給餌され、骨はなく、少量の軟骨しか持たない」「それらを見た人は皆、非常に不快なものだと証言している。というのも、それらは一生動くことはなく、目も尾もほとんど毛もない。実際、頭部はテニスボールほどの大きさしかない」と記されていた[12]。
メールにはさらに、「この肉を食べると取り返しのつかない健康被害が生じ、エイズに似た形で現れる病気やアルツハイマー病に関連した症状を引き起こす可能性がある」と述べられており、読者に対して本物の牛肉を販売するまでマクドナルドをボイコットするよう呼びかけていた。この都市伝説は、KFCや「突然変異したニワトリ」など、ほかのファストフードチェーンや動物製品にも当てはめられている[12]。
豚脂
[編集]マクドナルドがミルクセーキ、アイスクリーム、フライドポテトに豚脂を使用しているという根拠のない主張がある。マクドナルドは各地域の公式ウェブサイトで、すべての製品の原材料一覧を公開しており、その中にはソフトクリームコーンやサンデーに使用されるアイスクリーム中の種類不明の脂肪も含まれている。マクドナルドの乳製品に豚脂が含まれているという主張について、同社はこれを繰り返し否定している[13][14]。
ピンクスライム
[編集]2014年前後、「ピンクスライム」または「ピンク色のどろどろした物質」と呼ばれる写真が広まり、それがチキンマックナゲットの材料であると主張された[15][16]。これを受けてマクドナルド・カナダは実際にチキンマックナゲットがどのように作られているかを紹介する動画を公開した[17][18]。
文化関連
[編集]テロ資金提供
[編集]1980年代後半、イギリスではマクドナルドがNORAIDを通じて、テロ組織に指定されていた暫定IRAに秘密裏に資金提供を行っているという噂が広まった。この噂の発端は、CNNのトーク番組で、マクドナルドが従業員のためにIRA(アイルランド共和軍のIRAではなく、個人退職勘定の略称のIRA)を提供する寛大さを称賛されたことに由来しているとされる[19]。
人種差別
[編集]2011年、アフリカ系アメリカ人の客に対して1.50ドルの追加料金を課すとするマクドナルドの掲示があるという画像が出回り、この噂が広まった。しかし、これは虚偽であることが証明された[20]。
薬物
[編集]2015年以降、偽ニュースサイトによって、マクドナルドがコロラド州の店舗で子供向けプレイグラウンドを店内での大麻の使用用ラウンジに改装しているという話が流布した。この話は偽ニュースサイトのNow 8 Newsが発端である[21][22]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ “Are McDonald's Hamburgers 100% Beef?” (英語). Snopes (2011年1月24日). 2022年7月5日閲覧。
- ^ “FAQS | Is '100% beef' a company owned by McDonald's (and therefore your beef products are not actually 100% beef)?” (英語). McDonald's UK. 2022年7月5日閲覧。
- ^ Rolfe, John (2009年12月6日). “Are there chokos in McDonald's Apple Pies?”. The Daily Telegraph. オリジナルの2024年5月27日時点におけるアーカイブ。 2014年8月21日閲覧。
- ^ “Food From the Source: "Secret Ingredient: the Outcast" article by Laura Venuto, Nov 19, 2010”. MiNDFOOD. 2010年11月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。 Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
- ^ “Are McDonald's cheeseburgers counted as confectionery?” (英語). YouTube. McDonald's. 2023年3月5日閲覧。
- ^ “Are gherkins added to a Big Mac® to offset the sugar content & avoid it being called a dessert?”. www.mcdonalds.com. 2023年3月5日閲覧。
- ^ a b Mikkelson, David (2015年4月15日). “McDonald's: World's Largest Purchaser of Cow Eyeballs?” (英語). Snopes. 2022年7月5日閲覧。
- ^ a b Mikkelson, David (1999年7月5日). “FACT CHECK: Is Worm Meat Used in McDonald's Hamburgers?” (英語). Snopes. 2022年7月5日閲覧。
- ^ Taylor, Kate (2016年1月21日). “A viral rumor that McDonald's uses ground worm filler in burgers has been debunked” (英語). Business Insider. 2022年7月5日閲覧。
- ^ “False claim of human meat in McDonald's factories stems from old hoax” (英語). AP News (2020年8月24日). 2024年7月8日閲覧。
- ^ Lee, Ella. “Fact check: No, McDonald's doesn't serve 'human meat'” (英語). USA TODAY. 2024年7月8日閲覧。
- ^ a b “As coisas da McDonald's: hambúrgueres são feitos de seres geneticamente modificados. (hoax).” (ポルトガル語). www.quatrocantos.com. 2022年7月5日閲覧。
- ^ Kelly, Debra (2020年7月16日). “The Untold Truth Of McDonald's Ice Cream” (英語). Mashed.com. 2022年7月5日閲覧。
- ^ “McSalads bring back health” (英語). The Sydney Morning Herald (2004年4月20日). 2022年7月5日閲覧。
- ^ Behr, Felix (2020年11月9日). “Don't Believe These Myths About Chicken Nuggets” (英語). Mashed.com. 2022年7月5日閲覧。
- ^ Mikkelson, David (2015年1月28日). “Pink Slime and Mechanically Separated Chicken” (英語). Snopes. 2022年7月5日閲覧。
- ^ “McDonald's Shows How Its McNuggets Are Made: No 'Pink Slime'” (英語). NBC News (2014年2月6日). 2022年7月5日閲覧。
- ^ Tuttle, Brad (2014-02-05). “McDonald's Made the Right Move in Response to Gross 'Pink Slime'” (英語). Time 2022年7月5日閲覧。.
- ^ “Topics of the Times - The IRA you say”. The New York Times. (1989年11月30日). オリジナルの2010年1月29日時点におけるアーカイブ。
- ^ “McDonald's racist Twitter message was hoax”. CBS News. (2011年6月15日). オリジナルの2012年5月3日時点におけるアーカイブ。 2012年7月29日閲覧。
- ^ “NOT REAL NEWS: McDonald's not adding pot-smoking centers” (英語). AP News (2018年4月18日). 2022年7月5日閲覧。
- ^ Evon, Dan (2015年10月8日). “McWeed” (英語). Snopes. 2024年7月8日閲覧。
参考文献
[編集]- Fine, Gary Alan (1980). “The Kentucky Fried Rat: Legends and Modern Society”. Journal of the Folklore Institute (Indiana University Press) 17 (2/3): 222–243. doi:10.2307/3813896. JSTOR 3813896.
- Koenig, Frederick (1985). Rumor in the Marketplace: The Social Psychology of Commercial Hearsay. Dover, MA: Auburn House, 180pp
外部リンク
[編集]- Make Up Your Own Mind - a site made by McDonald's, dedicated to clarifying myths and urban legends
- Articles tagged with McDonald's at Snopes