マキシム・スタビスキー

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マキシム・スタビスキー
Maxim STAVISKI
フィギュアスケート選手
生誕 (1977-11-16) 1977年11月16日(46歳)
ロシアの旗 ロシア ロストフ・ナ・ドヌ
居住地 ソフィア
身長 173 cm
選手情報
代表国  ブルガリア
パートナー アルベナ・デンコヴァ
所属クラブ SC Ice Dance Denkova/Staviski
開始 1981
ISUサイト バイオグラフィ
ISUパーソナルベストスコア
ダンス210.442003 GPラリック杯
CD41.052004 GPスケートカナダ
OD62.792005 世界選手権
FD108.032003 GPラリック杯
大会成績
国際スケート連盟主催大会 1 2 3
世界選手権 2 1 1
欧州選手権 0 2 1
グランプリファイナル 1 1 2
合計数 3 4 4
国内大会 1 2 3
ブルガリア選手権 10 0 0
フィギュアスケート
世界選手権
2003 ワシントンD.C. アイスダンス
2004 ドルトムント アイスダンス
2006 カルガリー アイスダンス
2007 東京 アイスダンス
欧州選手権
2003 マルメ アイスダンス
2004 ブダペスト アイスダンス
2007 ワルシャワ アイスダンス
グランプリファイナル
2002 サンクトペテルブルク アイスダンス
2003 コロラドスプリングス アイスダンス
2004 北京 アイスダンス
2006 サンクトペテルブルク アイスダンス

マキシム・スタビスキーブルガリア語Максим Стависки, ラテン翻字Maxim Staviski, 1977年11月16日 - )は、ブルガリア代表の男性フィギュアスケートアイスダンス選手。1998年長野、2002年ソルトレイク、2006年トリノアイスダンスブルガリア代表。2006年2007年世界フィギュアスケート選手権アイスダンスチャンピオン。

人物[編集]

ロシアロストフ・ナ・ドヌ生まれのユダヤ系で、現在はブルガリア国籍を取得している。趣味は車。アルベナ・デンコヴァは公私ともに彼のパートナーである[1][2]。身長は173センチと小柄であるが、それを補って余りあるその卓越した技術は高く評価されている。

経歴[編集]

ロシアのロストフ・ナ・ドヌに生まれ、1981年からスケートを始めた。ジュニア時代にはアナスタシア・ベロワとカップルを結成し、1996年世界ジュニア選手権にロシア代表として出場し、9位。その後アナスタシア・ベロワとのカップルを解消し、アルベナ・デンコヴァとカップルを結成した。

1997-1998年シーズンからISUグランプリシリーズにブルガリア代表として参戦、初出場の長野オリンピックでは18位に終わった。1999年にはスパルカッセン杯でグランプリシリーズ初表彰台の3位、2度目のオリンピックとなったソルトレイクシティオリンピックでは7位となる。

2002-2003年シーズン、ボフロスト杯でグランプリシリーズ初優勝を飾り、初進出のグランプリファイナルでは3位となる。2003年欧州選手権で2位、迎えた2003年世界選手権では初表彰台の3位となり、ブルガリアに世界選手権初のメダルをもたらした。

3度目のオリンピックとなったトリノオリンピックでは、コンパルソリーダンスで3位スタートとなったものの、オリジナルダンスフリーダンスで5位、総合でも5位に終わった。しかし、トリノオリンピック後に行われた2006年世界選手権においてブルガリア選手として初めての優勝を果たす。翌2006-2007年シーズンには、グランプリファイナルで優勝し、2007年世界選手権でも2連覇を果たした。この実績により、2007年4月にはデンコヴァとともにブルガリアの国家勲章では最高位のスタラ・プラニナ章を受勲している[3]

2007年8月5日にブルガス近郊で飲酒のうえ、死者を出す交通事故を起こしたと報道された[4][5]。事故当日には安全運転キャンペーンに参加していたという[6]。2008年1月30日に地方裁判所から執行猶予付き禁固2年6ヶ月の有罪判決を受けたが[6]、最高裁判所から審理を差し戻され、2009年1月5日には同地裁から懲役2年6月の実刑判決を受けた[7]。2009年5月12日、最高破棄裁判所から懲役2年6ヶ月執行猶予5年、および被害者とその家族に対する賠償金14万5000ユーロ(約1900万円)の支払いが言い渡された[8]

主な戦績[編集]

大会/年 96-97 97-98 98-99 99-00 00-01 01-02 02-03 03-04 04-05 05-06 06-07
オリンピック 18 7 5
世界選手権 19 17 11 棄権 10 5 3 2 5 1 1
欧州選手権 17 16 9 棄権 8 6 2 2 棄権 3
ブルガリア選手権 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
GPファイナル 3 2 3 1
GPスケートアメリカ 1
GPエリック杯 7 4 1 2 1
GPNHK杯 6 3 1 1 2
GPスケートカナダ 8 5 4 2 1
GPロシア杯 5 3
GPボフロスト杯 6 3 1 1
フィンランディア杯 1 1 1 1 1
スケートイスラエル 2 2
ゴールデンスピン 2
KSM 4 1
ネーベルホルン杯 3

詳細[編集]

2006-2007 シーズン
開催日 大会名 CD OD FD 結果
2007年3月19日-25日 2007年世界フィギュアスケート選手権東京 2
37.42
1
62.10
1
102.09
1
201.61
2007年1月22日-28日 2007年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ワルシャワ 3
38.56
3
56.56
3
98.61
3
193.73
2007年12月14日-17日 2006/2007 ISUグランプリファイナルサンクトペテルブルク - 2
60.12
1
101.12
1
161.24
2006年11月16日-19日 ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯パリ 1
38.32
1
61.15
1
97.78
1
197.25
2006年10月26日-29日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカハートフォード 1
39.19
1
62.27
1
100.12
1
201.58
2005-2006 シーズン
開催日 大会名 CD OD FD 結果
2006年3月19日-26日 2006年世界フィギュアスケート選手権カルガリー 1
38.46
1
60.94
3
99.74
1
199.14
2006年2月10日-26日 トリノオリンピックトリノ 3
37.65
5
55.85
5
96.03
5
189.53
2005年12月1日-4日 ISUグランプリシリーズ NHK杯大阪 2
35.10
2
52.57
2
85.56
2
173.23
2004-2005 シーズン
開催日 大会名 CD OD FD 結果
2005年3月14日-20日 2005年世界フィギュアスケート選手権モスクワ 4
40.81
4
62.79
5
104.86
5
208.46
2005年1月25日-30日 2005年ヨーロッパフィギュアスケート選手権トリノ 3
40.08
5
57.92
- 棄権
2004年12月16日-19日 2004/2005 ISUグランプリファイナル北京 - 4
59.73
3
107.89
3
167.62
2004年11月19日-21日 ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯パリ 2
41.03
2
61.26
2
106.01
2
208.30
2004年11月4日-7日 ISUグランプリシリーズ HK杯名古屋 2
39.80
1
60.56
1
104.26
1
204.62
2004年10月28日-31日 ISUグランプリシリーズ スケートカナダハリファックス 1
41.05
1
61.27
1
106.61
1
208.93
2003-2004 シーズン
開催日 大会名 CD OD FD 結果
2004年3月22日-28日 2004年世界フィギュアスケート選手権ドルトムント 1 2 2 2
2004年2月2日-8日 2004年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ブダペスト 2 3 2 2
2003年12月11日-14日 2003/2004 ISUグランプリファイナルコロラドスプリングス - 3
58.26
2
105.04
2
163.30
2003年11月27日-30日 ISUグランプリシリーズ NHK杯旭川 1
39.59
2
60.63
1
107.29
1
207.51
2003年11月14日-16日 ISUグランプリシリーズ ラリック杯パリ 1
39.83
1
62.58
1
108.03
1
210.44
2003年10月30日-11月2日 ISUグランプリシリーズ スケートカナダミシサガ 2
38.28
2
59.04
1
107.13
2
204.45
2003年10月9日-12日 2003年フィンランディア杯ヘルシンキ 1 1 1 1
2002-2003 シーズン
開催日 大会名 CD OD FD 結果
2003年3月24日-30日 2003年世界フィギュアスケート選手権ワシントンD.C. 2 3 3 3
2003年1月20日-26日 2003年ヨーロッパフィギュアスケート選手権マルメ 2 2 2 2
2002年11月21日-24日 ISUグランプリシリーズ ロシア杯モスクワ 2 4 3 3
2002年11月8日-10日 ISUグランプリシリーズ ボフロスト杯ゲルゼンキルヒェン 1 1 1 1
2002年10月31日-11月3日 ISUグランプリシリーズ スケートカナダケベック・シティー 3 3 4 4

脚注[編集]

  1. ^ World Skating Champions to Finally Tie the Knot” (英語). Sofia News Agency (2007年3月23日). 2007年8月7日閲覧。
  2. ^ Dimitrova, Maria (2007年4月13日). “Bulgaria's Favourites Keep Their Future Secret: Albena and Maxim still hesitate what to choose - a baby or new gold medals” (英語). Standart. 2007年8月7日閲覧。
  3. ^ Bulgaria Gives Highest State Order to World Skating Champions” (英語). Sofia News Agency (2007年4月10日). 2007年8月7日閲覧。
  4. ^ (Focus Information Agencyによる関連記事まとめ)” (英語). Focus (2007年8月). 2007年8月7日閲覧。
  5. ^ Bulgaria's World Skating Champ Staviiski Kills 1 in Drunk-Driving Crash” (英語). Sofia News Agency (2007年8月6日). 2007年8月7日閲覧。
  6. ^ a b マキシム・スタビスキーに執行猶予付きの判決が下るAFP BB news 2008年01月31日更新
  7. ^ 飲酒事故のスタビスキーに2年6月の実刑判決AFP BB news 2009年01月07日更新
  8. ^ アイスダンス元世界王者のスタビスキー 実刑を回避AFP BB news 2009年5月13日更新

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  1. ^ 2020/2021 ISUグランプリシリーズは非公認大会。新型コロナウイルスの影響で変則開催の為、ISUの公認記録に反映されない。また世界ランキングのポイントも付与されない 各大会の出場者を地元選手や開催国に拠点を置く選手らに制限しており、公平性を保つため。国際スケート連盟(ISU)2020年10月26日
  2. ^ “フィギュア、今季GPは得点非公認 変則開催で”. 日本経済新聞. (2020年10月27日). https://r.nikkei.com/article/DGXLSSXK20048_X21C20A0000000?s=6 2021年9月6日閲覧。