マイクロ波加熱

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マイクロ波加熱(マイクロはかねつ)とは、マイクロ波物質相互作用による、物質の加熱[要出典]誘電加熱の一種で、特にマイクロ波を使うものを指す[要出典][注 1]

誘電加熱誘電体である不導体を加熱するものである。誘導加熱導体電磁誘導で電流を起こして加熱するものである。マイクロ波による誘導加熱を「マイクロ波加熱」とするのは一般的でない。

誘電加熱、誘導加熱のどちらも電磁(波)加熱である。電波を使う電磁波加熱を電波加熱、マイクロ波加熱など高周波を使うものを高周波加熱という。

特徴[編集]

誘電損失により、マイクロ波が物質に吸収され、エネルギーが熱になることによる加熱である。外部熱源による加熱と異なり、熱伝導対流の影響がほとんど無視できること、特定の物質のみを選択的かつ急速・均一に加熱できること、などの特徴がある。

加熱に利用されるマイクロ波の周波数には非通信用のISMバンドが利用されており、国際規格では 2.45 GHz に統一されているが、アメリカ合衆国などでは 915 MHz 帯も使用されている。

電子レンジによるマイクロ波加熱は水分を多く含む材料の加熱に特に有効である。また、ゴムなどの熱伝導性の悪い絶縁体の加熱にも適している。ただし、氷になるとマイクロ波をほとんど吸収しなくなるため、冷凍品の解凍には向かない。

利用[編集]

マイクロ波加熱を利用した装置としては、電子レンジが一般に用いられている。焜炉などによる加熱に比べ、容器に入った食品であっても、内部から均一に急速加熱することができる。ただし、レトルト食品のように、マイクロ波を反射してしまう素材でパッケージされたものには使用できない。

マイクロ波加熱によって水分を蒸発させるマイクロ波乾燥と呼ばれる技術は、食品から建材、廃棄物処理まで、工業的に広く利用されている。減圧下でマイクロ波を照射するとより効率的に乾燥が行える。

化学反応にもマイクロ波加熱は利用されている。マイクロ波の波長に応じて特定の物質のみを内部から急速に選択加熱できるため、反応速度が早くなり、また副反応が抑制され収率が向上する場合がある。この方法はマイクロ波合成と呼ばれ、環境親和性の高いグリーンな化学として期待されている。

生体組織にマイクロ波を照射すると、発熱によってタンパク質などが変性し、凝固する。この現象はマイクロ波凝固と呼ばれ、止血治療に応用されている。

脚注[編集]

  1. ^ マイクロ波を使うマイクロ波加熱に対し[要出典]、物質に交番電場を直接かける方式を特に誘電加熱に区別する場合もある)。


関連項目[編集]