ポートサイド地区

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
日本 > 神奈川県 > 横浜市 > 神奈川区 > ポートサイド地区
ポートサイド地区(2011年10月)

ヨコハマポートサイド地区(ヨコハマポートサイドちく、YOKOHAMA PORTSIDE)は、神奈川県横浜市神奈川区における再開発地区の愛称で、同区栄町・大野町・金港町からなる。

概要[編集]

ポートサイド地区は水辺に面している、みなとみらい大橋下より(2011年12月)

当地区は新田間川、帷子川下流・港湾部(東京湾に接する)と首都高横羽線国道15号に囲まれ、横浜駅きた東口A出口から徒歩5〜15分圏内に位置する(ペデストリアンデッキ「ベイクォーターウォーク」開通後は徒歩2〜12分と更に短縮された)。また、横浜市中央卸売市場本場とも比較的近距離となっており、港湾部の水際線を挟んで対岸にはみなとみらい地区を望める。

一方で川や道路に取り囲まれているので、横浜駅に程近い立地でありながら、ニチレイトーヨーカネツなどの工場倉庫が立ち並び、開発から取り残されてきた。しかし、1985年都市計画道路栄本町線」の整備計画が決定すると、これを契機として翌1986年には「ヨコハマポートサイド地区第二種市街地再開発事業」の都市計画が決定された[1]。そして1990年頃よりスタートした「アート&デザインの街」をコンセプトとする再開発により、幅員の広い歩道歩道橋が整備され、オフィスビルや高層マンションなどが林立する地区となった。

地区内の帷子川下流・港湾部沿いには横浜ベイクォーターシーバス乗り場、横浜そごう第一駐車場、ポートサイド公園、横浜ディスプレイミュージアムなどがあり、主軸動線としてギャラリーロード(詳細は後述)が整備されている。また、ベイクォーターの3階より栄本町線を横断し当地区の各方面へアクセスする歩行者デッキとして「スカイウェイ」が整備されており、さらに同施設付近からはみなとみらい地区と接続する栄本町線の橋梁としてみなとみらい大橋が架かっている。一方、横羽線沿いには大塚商会、神奈川トヨタ myX、ポートサイドビル、神奈川公園などがある(「#地区内の施設」も参照)。

前述の開発コンセプトにもある通り、地区内には奇抜なアート作品・建造物などが多く存在する。

歴史[編集]

詳細は「横浜市都市整備局のページ」も参照。

  • 1981年7月 - 「都心臨海部総合整備基本計画」を発表。
  • 1985年12月 - 都市内幹線道路栄本町線」の都市計画が決定する。
  • 1986年
    • 3月 - 「特定住宅市街地総合整備促進事業」が建設大臣(当時)に承認される。
    • 12月 - 「ヨコハマポートサイド地区第二種市街地再開発事業」の都市計画が決定する。
  • 1988年7月 - 「第二種市街地再開発事業の事業計画」が決定する(E-1〜3街区/約4.0ha/用途:業務・住宅・商業等)。
  • 1989年
    • 5月 - C-2街区:IDC横浜国際通信センター(現・ソフトバンクテレコム横浜国際通信センター)竣工。
    • 12月 - ヨコハマポートサイド街づくり協定を締結する。「ヨコハマポートサイド街づくり協議会」設立。
  • 1990年
    • 7月 - 第二種市街地再開発事業の管理処分計画が決定する。
    • 8月 - 「ヨコハマポートサイド地区再開発地区計画[2]の都市計画が決定する。
  • 1991年2月 - 帷子川水際公園(現・ポートサイド公園)の都市計画が決定する。
  • 1992年12月 - D-2街区:アルテ横浜竣工。
  • 1993年 - E-1街区:横浜クリエーションスクエア竣工。
  • 1994年4月 - E-2街区:ヨコハマポートサイド・ロア壱・弐・参番館竣工。
  • 1996年
  • 1997年7月 - 栄本町線(みなとみらい大通り)が暫定開通する。
  • 1998年
    • 「ヨコハマポートサイドF-1街区第一種市街地再開発事業」開始(約2.0ha/用途:業務・住宅・商業等)。
    • 3月 - 歩行者デッキ「スカイウェイA・Cルート」、横浜市営ポートサイド地下駐車場が竣工。宝川埋め立て事業が完了。
    • 9月 - F-1街区第一種市街地再開発事業の都市計画が決定する。
  • 1999年
    • 3月 - D-3街区:ポートサイドサクラビル竣工。
    • 11月 - 歩行者デッキ「スカイウェイA・Cルート」の暫定供用を開始。
  • 2000年
    • 4月 - 歩行者デッキ「スカイウェイBルート」竣工、供用開始。
    • 12月 - 歩行者デッキ「栄町グリーンウォーク」竣工、供用開始。
  • 2001年11月 - F-1街区:ザ・ヨコハマ・タワーズ タワー・ウエスト竣工。C-1街区:結婚式場「アート・グレイス・ポートサイド・ヴィラ」(暫定施設)開業。
  • 2003年
    • 3月 - 栄11街区:ポートサイドパーク竣工。
    • 11月 - F-1街区:ザ・ヨコハマ・タワーズ タワー・イースト竣工。
  • 2002年5月 - 栄本町線(みなとみらい大通り)が全面開通する。
  • 2004年春 - F-2街区:アミティ横浜竣工。
ポートサイド地区とベイクォーター
(2011年12月)
  • 2005年
  • 2006年8月 - A-3街区:横浜ベイクォーター開業。
  • 2007年2月 - A-3街区:ナビューレ横浜 タワーレジデンス竣工。
  • 2008年
    • 3月 - B-1街区:コンカード横浜竣工。
    • 4月 - A-2街区:横浜イーストスクエア竣工。
    • 5月 - B-2街区:パークタワー横濱ポートサイド竣工。
  • 2009年
    • 11月 - C-3街区:横浜ポートサイドプレイス タワーレジデンス竣工。
    • 12月 - A-3街区:横浜ダイヤビルディング竣工。横浜駅とベイクォーターを結ぶ歩行者デッキ「ベイクォーターウォーク」(横浜駅ポートサイド人道橋)供用開始。
  • 2010年3月 - A-3街区:横浜ベイクォーターANNEX開業。B-2街区:横浜プラザビル竣工。
  • 2011年4月 - B-1街区:大塚商会横浜ビル竣工。
  • 2013年8月 - F-2街区:プレミスト横浜ポートサイド竣工。
今後の計画

地区内の施設[編集]

ポートサイド地区全景、みなとみらい橋より(2011年12月)
パークタワー横濱ポートサイド
中央に結婚式場「アート・グレイス・ポートサイド・ヴィラ」、上部に横浜クリエーションスクエア(2011年12月)
マイケル・グレイブス作『THE WINDOW』(ソフトバンクテレコム横浜国際通信センター)

本節では地区内の施設(建築物公園等)を街区ごとに記述する。街区位置や開発状況等の詳細は「横浜市都市整備局のページ」を参照。

A街区[編集]

B街区[編集]

  • B-1
    • コンカード横浜(オフィスビル/低層部:店舗・飲食店)
    • 大塚商会横浜ビル(オフィスビル/低層部:店舗)
  • B-2

C街区[編集]

なお、C-1およびC-2街区は「ヨコハマポートサイド地区地区計画」の対象外となっている[2][11]

D街区[編集]

(アルテ横浜の建物デザインはマイケル・グレイブスによる[12]
  • D-3 ポートサイドサクラビル(集合住宅・オフィス/低層部:店舗)

C街区からD-2街区の海沿いにはポートサイド公園がある[6]

E街区[編集]

  • E-1
    • 横浜クリエーションスクエア(YCS)(オフィスビル/低層部:店舗・カフェ)
    • ヨコハマポートサイドレイナ(集合住宅/低層部:店舗・レストラン
  • E-2 ヨコハマポートサイド・ロア(以下の建物が2階レベルの人工地盤で接続[10]
    (ロア参番館の建物デザインは長谷川逸子による[10]
  • E-3
    • ヨコハマポートサイドビル(オフィスビル)
    • ファンテ(集合住宅)
  • E-4 神奈川トヨタ myXビル(オフィスビル/低層部:店舗)

F街区[編集]

タワー・イースト(左)とタワー・ウエスト(右)
  • F-1 ザ・ヨコハマ・タワーズ(集合住宅を中心に以下の建物がある)[13]
    • タワー・ウエスト(集合住宅)
    • タワー・イースト(集合住宅)
    • サウス・コート(店舗棟)
    • ポートサイドダイヤビル(業務棟)
タワー・ウエストとタワー・イーストは、マンションの頭頂部に見える塔屋に青と緑の特徴的なデザインが施されている。
  • F-2
    • アミティ横浜(集合住宅)
    • プレミスト横浜ポートサイド(集合住宅)

栄街区[編集]

  • 栄11 ポートサイドパーク(集合住宅)

観光・催事・アート作品[編集]

帷子川下流・港湾部沿い(水際線)に造られたポートサイド公園

公園[編集]

当地区内には以下の3つの公園がある[6]

  • ポートサイド公園
  • 金港公園
  • 神奈川公園

ショールーム・ミュージアム[編集]

イベント[編集]

  • ヨコハマポートサイド アート縁日(毎年開催)[14]

アート作品[編集]

当地区の街中などには以下のように様々なアート作品が点在している。なお、以下の他にもF-1街区のザ・ヨコハマタワーズに6人の作家による10個のパブリック・アートが設置されている。アート作品の詳細については当地区の街づくり協議会公式サイト内にある「Public Artのページ」を参照。

ギャラリーロード[編集]

ギャラリーロード沿いの広場(中央付近に写っている三体の作品はエットーレ・ソットサス作『THE FAMILY』)

帷子川下流・港湾部沿いの市道高島台第306号線他は「ギャラリーロード」と呼ばれており、タイル敷きの歩道が整備されモニュメントやアート作品などが設置されている。また脇に所々設置してある様々な形の(岡本敦生による作品)は、解体された旧・横浜船渠ドック[注 2]から掘り起こされたものである[12]

ギャラリーロードの途中から中央卸売場方面へ接続していた市場大橋(市場関係者が利用)は、2011年東日本大震災の際に損傷したため通行禁止となり2013年より撤去工事を開始している[15]。元々、臨港大橋(臨港幹線道路のみなとみらい橋やコットン大橋)の完成後には市場大橋を撤去する計画となっていたが、ようやく実施されるに至った。橋の完全撤去後についてはギャラリーロードのスペースを十分確保できることから、当地区の開発当初からの計画(地区計画における整備方針[2])通り、歩行者優先のコミュニティ道路としてギャラリーロードの再整備を行う方針である[16]

道路の再整備および延伸計画[編集]

2015年には東高島駅北地区の再開発事業に関連して、この道路の整備方針とコットンハーバー地区および東高島駅北地区方面への延伸計画が公表されている(既存の道路と延伸部分を合わせた延長約1.2kmを都市計画道路栄千若線として整備[17][18])。計画(2015年8月時点)では、当地区内は現状の片側2車線から片側1車線に変更して自転車も通れるように歩道を拡張するとしており、さらにその先は中央市場通りの上を立体交差して直進(JR貨物高島線沿いを通る)しコットンハーバー地区および東高島駅北地区方面と接続、都市計画道路東神奈川線[19]まで延伸し2014年度に策定された横浜市都心臨海部再生マスタープラン[20]における「横浜駅周辺地区」と「東神奈川臨海部周辺地区」を結ぶ地区幹線道路(全線片側1車線道路)とすることを想定している。この道路の整備により現状ではアクセスに難がある当地区とコットンハーバー地区のアクセクも強化される見込みである。

YCAT跡地の開発[編集]

旧YCATの建物(2014年5月撮影) ※建物は2017年度に解体

1996年9月の移転(建物の完全閉鎖は2006年[21])以来、旧YCATC-4街区)の建物がそのまま取り壊されずに残され、跡地(公園としての利用が計画されている一部エリアを除く)の利用については公共施設とする整備方針はあるものの具体的な土地活用方法は未定のままであった[16][22]2014年12月に実施された民間事業者学校法人などへのニーズ調査では、カフェやシェアオフィス、住宅展示場などの意見も出されており、横浜市では市民団体の交流の場や防災機能拠点の確保などを前提とした上で、2016年6月より事業者の公募を実施していたが[21]、同年12月になって市内のインターナショナル・スクール鶴見区東寺尾にあるホライゾン学園の横浜キャンパス)が当地に移転することが明らかとなった[3](同年12月1日より22年間の定期借地権設定契約[23])。

上記の移転計画(新規開発)が決定したことに伴い、翌2017年にこれまで残されていた旧YCATの建物を解体[3][4]。跡地には地盤を掘り下げた上で3階建ての校舎(屋上にグラウンドを整備)[注 3]を建設し[3][4]2019年4月の開校を目指している[5]

交通[編集]

鉄道[編集]

バス[編集]

地区内にあるバス停

なお、141系統は土休日のみワンコインバスとして運行している。

航路[編集]

道路[編集]

周辺地域からの景観[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 2001年11月の開業だが、10年以上経過した2014年5月時点でも営業が継続されており、契約期限が延長されている。
  2. ^ みなとみらい地区の辺りにはかつて旧横浜船渠のドックが複数あり、ランドマークタワードックヤードガーデン(第2号ドック)など復元保存されているものもあるが、中には解体されたドックもあった。ギャラリーロードを含む当地区の岡本敦生による石材作品群は、ランドマークタワー(みなとみらい中央地区)の建設時に解体されたドックの廃材を使用している。
  3. ^ 横浜市の方針通り、コミュニティースペースや防災機能拠点として防災備蓄庫などもを備える。

出典[編集]

  1. ^ ヨコハマポートサイド地区(横浜市都市整備局)
  2. ^ a b c ヨコハマポートサイド地区地区計画(横浜市都市整備局)
  3. ^ a b c d 国際学校が移転へ 旧YCAT跡地に 横浜市(神奈川新聞:カナロコ 2016年12月2日)
  4. ^ a b c 旧YCAT解体へ…(Path to the Journey:今日のポートサイド 2017年5月20日)
  5. ^ a b Horizon Japan International School(公式サイト)
  6. ^ a b c d ヨコハマポートサイド地区内の公園(街づくり協議会公式サイト)
  7. ^ 電話局写真館 ソフトバンクテレコム横浜国際通信センター”. 2013年7月13日閲覧。
  8. ^ 専用回線サービス契約約款 (PDF)”. ソフトバンクテレコム. p. 30. 2013年7月13日閲覧。
  9. ^ 神奈川横浜データセンター”. IDCフロンティア. 2013年7月13日閲覧。
  10. ^ a b c YOKOHAMA PORTSIDE:STRUCTURE(建造物)(街づくり協議会公式サイト)
  11. ^ C街区(その1)(Road to Nabeaure 2005年10月13日)
  12. ^ a b YOKOHAMA PORTSIDE:Public Art(街づくり協議会公式サイト)
  13. ^ ヨコハマポートサイドF-1街区第一種市街地再開発事業(新日鉄興和不動産)
  14. ^ ヨコハマポートサイド アート縁日 - Facebook
  15. ^ 横浜市 中央卸売市場本場の市場大橋撤去へ(建通新聞 2012年9月24日)
  16. ^ a b 公聴会における公述意見の要旨と市の考え方 (PDF) (ヨコハマポートサイド地区地区計画等に関する都市計画公聴会 平成23年 (2011年) 8月21日)
  17. ^ a b 東高島駅北地区土地区画整理事業と関連する都市計画の決定及び変更を行いました! ! (PDF) (横浜市都市整備局都心再生課 平成29年 (2017年) 3月3日)
  18. ^ a b 東高島駅北地区の都市計画変更等に関する市素案説明会について(横浜市建築局 2016年5月2日)
  19. ^ 神奈川区の都市計画道路の優先整備路線 (PDF) (横浜市道路局 平成28年 (2016年) 3月版)
  20. ^ 横浜市都心臨海部再生マスタープラン(横浜市都市整備局 2014年3月20日作成、2015年4月2日更新、2015年9月12日閲覧)
  21. ^ a b 旧YCAT跡地活用へ 横浜市が民間事業者公募へ(神奈川新聞:カナロコ 2015年10月3日)
  22. ^ 旧YCAT建物は取り壊さないのですか(横浜市市民局:「市民の声」 2011年10月)
  23. ^ ヨコハマポートサイド地区C4街区事業者公募:二段階一般競争入札による事業用定期借地事業者公募について(横浜市都市整備局)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯35度28分03秒 東経139度37分42秒 / 北緯35.467449度 東経139.628272度 / 35.467449; 139.628272