ポートアーサー (テキサス州)

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ポートアーサー市庁舎の前に停泊するデルタ・クイーン
 
左: ジェファーソン郡におけるポートアーサーの市域
右: テキサス州におけるジェファーソン郡の位置

ポートアーサーPort Arthur)は、アメリカ合衆国テキサス州南東端に位置する都市。ボーモントの南東約28kmに位置し、テキサス・ルイジアナ州境に広がるサビーン湖に面している。また、市中心部の南東にはサビーン・ネッチ運河が掘られ、この運河をへだててプレジャー・アイランドという人工島が浮かんでいる。人口は53,818人(2010年国勢調査[1]。ボーモントや近隣のオレンジと共に形成している、「ゴールデン・トライアングル」と呼ばれる都市圏はジェファーソン郡を中心に4郡にまたがり、人口403,190人(2010年国勢調査)を抱えている[1]

ポートアーサーは北緯29度53分6秒西経93度56分24秒に位置し、市域面積は214.8km²である。気候はメキシコ湾の暖流の影響を受けている亜熱帯性で、ケッペンの気候区分では温暖湿潤気候Cfa)に属する。テキサス州内では最も降水量の多い地域であり、夏は非常に蒸し暑く、ハリケーンにも見舞われやすい。2005年9月には、ハリケーン・リタが市南端のサビーン・パス地区に上陸した。

テイラー・バイユーがサビーン湖に注ぐこの地には、1837年には既に、オーロラという名の町が形成されていた。1840年頃にはアルマンゾン・ハストンらによってオーロラの土地が宣伝されたが、プロジェクトは失敗に終わった。やがてジョン・スパークスが家族と共にこの地に移り住んでくると、この地はスパークスという名で知られるようになった。南北戦争の開戦直前に開通した、ボーモントとサビーン・パスを結ぶ東テキサス鉄道は、スパークスの4マイル西を通っており、この鉄道の通過点がかつてのハストンのプロジェクトにちなんでオーロラと呼ばれるようになった。南北戦争中に鉄道が撤去されると、このオーロラも次第に寂れていき、残った住民も1886年にハリケーンの襲来を受けてボーモントへ移住した。1895年頃には、このオーロラはゴーストタウンになっていた[2]。その後、カンザス・シティ・サザン鉄道を建設したアーサー・エドワード・スティルウェルはこの地に新しい街を造り、自らの名を冠してポートアーサーと名付けた。20世紀に入り、ボーモントで油田が見つかって石油ブームに沸きあがると、それ以来、ボーモントと同様、ポートアーサーは石油精製の中心地へと成長してきた[3]。しかしその一方で、石油化学産業による深刻な大気汚染が取りざたされたり[4]、ポートアーサー港で原油流出事故が起こったりという問題も抱えてきた[5]

ポートアーサーに最も近い商業空港は市の中心部から北西へ約12km、ポートアーサーとボーモントの中間に立地するジャック・ブルックス地域空港(旧名称: サウスイースト・テキサス地域空港、IATA: BPT)である。この空港にはコンチネンタル航空によるヒューストンジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港からの便のみが就航している。ポートアーサーには州間高速道路は通っていないが、国道69号線が北西に隣接するネダーランドから高速道路規格になっており、ボーモント市内でI-10と接続している。

ポートアーサーには1999年にテキサス州立大学システムに編入された2年制のコミュニティ・カレッジ、レイマー州立大学ポートアーサー校が置かれている[6]K-12課程については、ポートアーサー市域の大部分はポートアーサー独立学区に、サビーン・パス地区はサビーン・パス独立学区にそれぞれ属している。

また、ポートアーサーはロックの歴史にその名を刻む女性ボーカリスト、ジャニス・ジョプリンや、「女子スポーツの母」と称されるベーブ・ディドリクソン=ザハリアスを生んだ地でもある。

以下にポートアーサー市における1900年から2010年までの人口推移をグラフおよび表で示す。都市圏の人口についてはボーモント (テキサス州)#都市圏人口を参照のこと。

統計年 人口
1900年 900人
1910年 7,663人
1920年 22,251人
1930年 50,902人
1940年 46,140人
1950年 57,530人
1960年 66,676人
1970年 57,371人
1980年 61,251人
1990年 58,724人
2000年 57,755人
2010年 53,818人

[編集]

  1. ^ a b American FactFinder. U.S. Census Bureau. 2011年2月4日.
  2. ^ Wooster, Robert. Aurora, TX (Jefferson County). Handbook of Texas Online.
  3. ^ Hunt, Herschiel. The History of Port Arthur. Southern Publishing Concern. 1926年.
  4. ^ Rhor, Monica. Texas toxic town lures industry while residents wheeze. Associated Press. 2007年10月20日.
  5. ^ Gonzalez, Angel. Oil Spill Hits Texas Port. The Wall Street Journal. 2010年1月24日.
  6. ^ History. Texas State University System.

外部リンク[編集]