ポストマン (1997年の映画)

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ポストマン
The Postman
監督 ケビン・コスナー
脚本 エリック・ロス
ブライアン・ヘルゲランド
製作 ケビン・コスナー
ジム・ウィルソン
スティーヴ・ティッシュ
出演者 ケビン・コスナー
ウィル・パットン
ラレンズ・テイト
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
撮影 スティーヴン・ウィンドン
編集 ピーター・ボイル
配給 ワーナー・ブラザース
公開 アメリカ合衆国の旗 1997年12月12日
日本の旗 1998年3月21日
上映時間 177分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $80,000,000[1]
興行収入 $17,626,234[1]
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ポストマン(原題: The Postman)は、1997年アメリカ映画。原作はデイヴィッド・ブリンSF小説ポストマン』。

概要[編集]

ダンス・ウィズ・ウルブズ』以来7年ぶりとなるケビン・コスナーの第二回監督作品。原作小説の第1部にあたる部分を映画化したものだが、大幅に改変翻案されており、原作が扱った国家やジェンダーにまつわる複雑な主題は映画からは取り除かれており、ほぼ別の作品となっている。

なお、郵便配達夫が全力疾走する馬上から、少年が掲げた手紙を受け取るシーンで登場する少年はコスナーの息子。他に2人の娘も登場する。

あらすじ[編集]

  • この物語の舞台は、第三次世界大戦の終結後、十数年のとしつきが流れ過ぎたアメリカ合衆国。そこは、平均寿命が30歳程度、50歳も生きれば長寿だとされるような世界。人々は、小さな集落を形成し生き永らえていた。石油資源も枯渇し、交通手段は、馬に頼るしかなかった。集落と集落の間には、サバイバリストと呼ばれる略奪者が、はびこっていた。 そして、中でも最も勢力を誇っていたのが、指導者ベスリヘム将軍が率いるホルニストと呼ばれる集団であった。彼らは、集落を襲ったり、脅したりして金品や食料・女を奪っていた。
  • そんな中、馬1頭を引き連れて、独り旅を続けていた男が、とある集落へやって来た。彼は、愛馬と共に演劇を披露し、人々を楽しませることで食料や水をもらっていた。 だが、そんな時、集落へ将軍ベスレヘムがやって来た。各村から兵隊として3人の男を徴兵して回っていた。 対象者は、16歳から50歳までの純粋な白人。旅の男は、村人たちから促され、密かに村からの脱出を試みるも、発見され捕縛されてしまった。 連れて行かれた場所は、山奥の採掘場。集められた男達は、一列に並ばされたが、なぜか旅の男だけが、将軍に目をつけられたようで、初日から手酷く痛めつけられてしまった。 3日後、ホルニスト軍団のマークを腕に入れるため、将軍は新兵たちに座れと命令するが、用意された椅子が1つ足りなかった。座れなかったものは、命令に不服従だとされ、将軍の手により、その場で殺されてしまった。 旅の男は、元劇作家で、シェイクスピアのセリフを口にしたことから、シェイクスピアと呼ばれるようになった。将軍は、彼の知的な面を気に入ったらしく、有能な部下になれと言うのだった。 シェイクスピアは、同じ村から連れて来られた男に脱出を持ちかけた。 次の日、この先の山に、危険なライオンがいるとの報告により、シェイクスピアは、将軍からナイフを渡され、ライオンの被害に遭った兵士の救出へ向かうことになった。しかし、兵士を助けたシェイクスピアは、吊り橋の真ん中で川へ転落してしまった。 川からうまく逃れたシェイクスピアは、追って来た仲間の男と協力し、兵士の1人を殺そうとしたが、失敗に終わった。仲間の男は銃殺され、シェイクスピアだけが逃亡に成功した。
  • さて、月日は流れ、この物語の主人公は、もうすぐ雪にとざされようとしているオレゴンの山の中を、独りさまよっていた。寒さで震えながらも、一台の老朽化した車をみつけた。運転席には、郵便屋(ポストマン)のジャケットと帽子をかぶった白骨化した死骸があるだけだった。そのジャケットを着用し、近くにあった手紙を燃やして暖をとった。 翌日は、白骨化した死骸を埋め、徒歩で、パインビューを目指した。男は、政府からの仕事で来たと、出まかせを言い、村長と面会。 そして、信じさせるために、宛先がパインビューの手紙を探しだし、宛名の女性に15年前の手紙を届けてやった。 こうして、彼はポストマンと呼ばれるようになった。彼の世話は、黒人の少年フォード・リンカーン・マーキュリーが行い、宿へも案内してくれた。ポストマンは、宿に集まってきた村人たちに、世界は良い方向へ向かっていると語りかけ、希望を与えるのだった。 夕食の後、アビーという黒髪の女性と出会った。彼女には夫がいたが、子供ができずに悩んでいた。故に、ポストマンから子種をもらいたいと願った。どうにか言い訳をして彼女から逃れるポストマン。 その後、彼は、村人から新たな手紙を預かり、その夜の内に村を出て行こうとした。 しかし、ある村人にパインビューの郵便局の場所を示され中へ。 そこで、後をつけて来たフォードから、ポストマンになりたいと懇願された。ポストマンは、フォードに誓いを唱えさせ、彼を配達人に任命した。 宿へ戻ると、ドアの前に大量の手紙が置いてあった。手紙を1枚ずつ見ていたところに、アビーが訪れた。彼女は、どうしても、妊娠したいらしく、説得されたポストマンは、仕方なく・・・。 翌朝、ドアの前にあった最後の手紙を鞄に入れたポストマンは、村人から馬や毛布、食糧をもらい、彼らをはげまして出発した。
  • しかし、その直後、将軍がパインビューに訪れ、郵便局に揚げられているアメリカの旗に激怒。旗を燃やすよう、アビーの夫に命じた。そして、旗を燃やした後は、郵便局へも火をかけさせた。中には、村長とフォードが隠れていたが、どうにか脱出。 その後、将軍は、美しいアビーに目を付け、アビーの夫を殺害。その横暴に村人は、一斉に騒ぎ出し、村長は村を守るためにポストマンのことを白状するのだった。将軍はその話を聞き、ポストマンがシェイクスピアだと推察。男の後を追うことにした。 そして、使命に燃えるフォードは、焼け残った手紙を持って馬に乗り、配達に向かうのであった。 その頃、オレゴン州のベニングを訪れていたポストマンは、村人達に預かった手紙を渡していたが、将軍に追いつかれてしまった。 ポストマンは、村人達の安全を考え、将軍と会うことにした。だが、将軍は、ポストマンの交渉には応じず、攻撃の命令を出すのであった。 夫を殺され、将軍によって連れて来られたアビーは、どうにか拘束から逃れ、銃を入手。彼女は、素晴らしい射撃の腕前を披露し、ポストマンを救出。ポストマンは、馬に乗って、アビーを連れて逃走した。 山小屋を発見し、身を寄せた2人。アビーは、ポストマンの腕にホルニストのシンボルを発見し、彼にカミソリを向けるも、説得された。二人の隠遁生活は続いた。 数日後、川に落ちたアビーを助けたことで和解。彼女は、ポストマンに自分が妊娠していることを告げた。 季節は巡り、雪解けの時期。アビーは、山小屋を燃やしてポストマンを急かし、旅路に着いた。
  • 山道を歩いていた2人は、馬に乗った少女と出会い、フォードが郵便配達人を増やして、手紙の配達をしているという話を耳にした。少女の案内でアジトへ向かったポストマンは、フォードと感動の再会をした。 アビーは一旦、故郷へ帰ることにし、ポストマンは、フォードに乞われ、アジトを拠点に手紙の配達に精を出した。 今や郵便配達人の存在は、各地の集落の知るところとなり、頻繁に手紙のやり取りがなされていた。 その後、ポストマンは、約束通りパインビューへも手紙を届け、村長との約束を果たした。 その後、配達人が戻って来ないことが続発した。その人数は、すでに5人となっていた。配達人は殆んどが若者で、彼らはポストマンと間違われて、将軍の命により、ホルニスト兵に殺されていたのだった。 将軍は、ポストマンを探すことに躍起となり、村や町を焼き払っていた。 その後、ポストマンは配達人たちの任を解くことにした。自分のせいで若者が無残に殺されるのは、許しがたいとの思いで、彼は将軍宛てに手紙を書き、自分で届けようと考えた。 しかし、ポストマンの行動に、フォードは引き下がらず、自分が将軍宛ての手紙を届けると言い張った。ポストマンは、仕方なく、フォードへ配達を頼むことにした。 将軍へ手紙を届けたフォードは、処刑されそうになるが、彼が配達人の班長だと知った将軍は、新たな作戦を思いつくのだった。配達人を全員見つけ出し、殺せと命令するのだった。 その頃、戻って来たアビーと共にアジトを捨て、旅に出たポストマンは、ブリッジシティに辿り着いた。代表者との会話で歓迎されたポストマン。後を追って来た若者3人も、一緒に中へ入れてもらえた。 しかし、この集落へもホルニスト兵がやって来た。代表者が、うまくあしらってくれたため、助かったが、ポストマンは今や、どの集落でも噂される有名人となっていた。 彼は、代表者の協力を得て、各地に散らばった配達人たちに立ち上がるように呼びかけた。
  • すると、ポストマンを目指し配達人が集結。彼は白旗を上げ、将軍と対決。 交渉により、将軍が作った掟に沿って、将軍への戦いに挑んだ。 これに勝利したポストマンは、新たに掟を作った。平和に生きて、相手を生かすこと。ただ、それだけだった。 だが、これに納得できない将軍は、ポストマンとフォードに銃を向けるが、自分の副官だった男に射殺されてしまうのであった。
  • その後、アビーは無事に子供を出産。ポストマンとアビーは、いつしか互いに愛し合うようになっていた。産まれた赤ん坊は女の子。アビーは、その子をホープと名付けた。 30年後、平和になったアメリカは復興が開始され、荒廃前の姿へと戻りつつあった。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
ソフト版 フジテレビ
ポストマン ケビン・コスナー 津嘉山正種
ベスレヘム将軍 ウィル・パットン 金尾哲夫 菅生隆之
フォード・リンカーン・マーキュリー ラレンズ・テイト 私市淳 浪川大輔
アビー オリヴィア・ウィリアムズ 田中敦子 山像かおり
アイダホ ジェームズ・ルッソ 諸角憲一 江原正士
ブリスコー保安官 ダニエル・フォン・バーゲン 山野史人 佐々木梅治
ブリッジシティ市長 トム・ペティ 小島敏彦
バンディット20 ジョヴァンニ・リビシ 坂口哲夫 後藤哲夫
演出 福永莞爾 松川陸
翻訳 中島多恵子 松崎広幸
調整 山下裕康 栗林秀年
制作 ワーナーホームビデオ
プロセンスタジオ
ムービーテレビジョン
初回放送 1998年9月1日
VHS発売
※BD・DVD収録
2001年9月8日
ゴールデン洋画劇場
(正味約96分)

スタッフ[編集]

  • 監督:ケビン・コスナー
  • 製作:ケビン・コスナー、ジム・ウィルソン、スティーヴ・ティッシュ
  • 原案:デイヴィッド・ブリン
  • 脚本:ブライアン・ヘルゲランド、エリック・ロス
  • 撮影:スティーブ・ウィンダン
  • 音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
  • 美術:アイダ・ランダム
  • 編集:ピーター・ボイル
  • 衣装:ジョン・ブルームフィールド

賞歴[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b The Postman (1997)” (英語). Box Office Mojo. 2011年2月6日閲覧。

外部リンク[編集]