ボーグ・クイーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search

ボーグ・クイーン(Borg Queen)は、アメリカのSFテレビドラマ『スタートレック』シリーズに登場する架空の人物。女性。初登場は劇場版『スタートレック ファーストコンタクト』で、演じたのはアリス・クリーグ(日本語版の声優野沢由香里)。『スタートレック:ヴォイジャー』では、スザンナ・トンプソンが演じた(ただし、最終話では再びアリス・クリーグが演じている。日本語版の声優:榊原良子)。

ボーグの支配者[編集]

ボーグ・クイーンは、『新スタートレック』で初登場した敵役、機械生命体ボーグの支配者として描かれている。個人と言う概念が存在しないはずのボーグ社会において唯一、一人称で喋り、個性や感情を持っているかのように振舞う特異で矛盾に満ちた存在である。

シリーズ内においては、現在までの所『ファーストコンタクト』に登場したクイーンと、『ヴォイジャー』に登場したクイーンの2人の存在が確認されている。この2人が同一人物なのか、あるいは別個の存在なのかは判然としない。また、ボーグの支配者と言う位置付けではあるが、ボーグ全体の頂点に君臨する唯一無二の存在であるのか、それともボーグ艦ごとに、同時にクイーンが何人も存在しているのかどうかもはっきりしていない。ただ『ファーストコンタクト』と『ヴォイジャー』は同時代のエピソードのため、時期的に重なる部分も多く、またそれぞれ別領域でのエピソードのため(アルファ宇宙域、デルタ宇宙域)、両作品に登場したクイーンは、少なくとも肉体的な意味では別の存在と思われる。

一方で『ファーストコンタクト』に登場したクイーンは、ピカードに対して「あなたは三次元レベルでものを考えている」と、自らを肉体を超えた存在であるかのように発言している。また『ヴォイジャー』に登場したクイーンは、自らを元は「生命体125だった」と発言しており、元々は別の種族だったが、同化されてクイーンとなったことを仄めかしている。

こうしたことから察するに、クイーンは言わばボーグの集合意識が肉体を借りて具現化した存在であり、肉体そのものはあくまで仮のものに過ぎない、と言う見方も出来るかも知れない。「私は始まり。そして終わり。多くの者である一人」「私こそがボーグ」と言うセリフに、それが象徴されているようにも思われる。少なくとも、個人のようには見えるが、人間の感覚で言う所の単純な一個人とは違う、特異な存在であるのは確かである。

いずれにしても、ボーグ自体の生体や社会構成に関する情報が未だ謎の部分が多いため、クイーン自身の正体も十分に明らかとはなっていない。

外見、性格[編集]

全身をサイボーグ化されてはいるが、ドローンのように無骨な外見ではなく、柔らかで、一見すると華奢にも見える外見をしている。物腰や喋り方は女王らしく優美かつ高慢であり、ある意味エキゾチックで魅力的とも言える雰囲気を漂わせている。『ファーストコンタクト』で誘惑されたデータは、一瞬とは言え彼女に魅力を感じたようだ。また、データを誘惑した言葉から察すると、性行為も可能なようである。

その行動はボーグの中枢を担う存在だけに、極端なまでに合理的かつ冷徹である。集合体全体を救うためであれば、たとえそれが万単位の人数であっても、ためらうことなく一部のボーグを犠牲にし、目的のためにはどんな手段を取る事も厭わない。そこに人間的な感情が入り込む余地は全くない。彼女と話をするのは、言わばボーグ集合体そのものを相手にしていると解すべきであり、一筋縄ではいかない難敵である。

一方で、『ファーストコンタクト』においてはピカードやデータに対して激高したり、『ヴォイジャー』ではセブン・オブ・ナインが自分の前から逃走した際には悔しそうな表情を見せたりと、感情的とも思える一面を度々見せている。

ボーグ・クイーンが登場するエピソード[編集]

劇場版『スタートレック ファーストコンタクト』(Star Trek: First Contact

『スタートレック:ヴォイジャー』

  • 第109話/110話「ボーグ暗黒フロンティア計画」(Dark Frontier, Part I/Part II
  • 第146話/147話「聖域ユニマトリックス・ゼロ」(Unimatrix Zero, Part I/Part II
  • 第171話/172話「道は星雲の彼方へ」(Endgame, Part I/Part II