ボディスラム

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ケン・ケネディによるボディ・スラム。

ボディ・スラムBody Slam)は、プロレス技の一種である。日本名は抱え投げ(かかえなげ)。

概要[編集]

向かい合った相手の左脇に頭を潜り込ませて相手の股を右手で右肩を左手を、それぞれ抱え込み、上下逆さまにするような感じで持ち上げた相手の体から腕を離して前方に投げ捨てた相手の背中を叩きつける。

プロレスにおける基本的な技の1つ。ただ、技をかける側の技術が未熟な場合は、かけた相手を受け身が取れない角度で頭から落としてしまう可能性があるため、それなりに危険性のつきまとう技である。事実、スタン・ハンセンブルーノ・サンマルチノに対してボディ・スラムを使用した際に急角度で落下させたことにより、首を骨折させてしまった。

現在ではボディ・スラムで試合の勝敗が決するようなことはなく、試合の中での、つなぎに用いる技という位置づけになっているが1960年代までは試合の勝敗を決める技(フィニッシュ・ホールド)と成り得る技であった。また、投げるのが難しいとされる巨漢レスラーを、この技で投げることで投げた側のレスラーとしての名声が高まることもあった。

アンドレ・ザ・ジャイアントは巨漢であるため、投げることが最も困難なレスラーの1人だったがアントニオ猪木、スタン・ハンセン、ハルク・ホーガンローラン・ボックハーリー・レイスブラックジャック・マリガン長州力らがボディ・スラムを成功している(なかでもハンセンは1981年9月23日に新日本プロレス田園コロシアム大会で行われた試合でボディ・スラムで投げた上に一本背負いのような形で投げている)。

「相手をボディ・スラムで投げれば勝ち」という試合形式のことをボディ・スラム・マッチと呼んでいる。巨漢レスラーが対象になることが多い。

派生技[編集]

パワースラム
アルビン・スミスのオリジナル技。走ってきた相手の右肩に左手を股の間に右手を、それぞれ正面から回して抱えた相手の体を軽く宙に持ち上げて自身の体を左方向へと180度捻って相手の体を巻き投げて相手に体を浴びせかけるように倒れ込み、相手の背中を叩きつける。巨漢レスラーが好んで使用。
リフトアップ・スラム
ミリタリー・プレスとも呼ばれる。体を相手の懐に潜り込ませながら相手の胸のあたりに左手を腹部のあたりに右手を、それぞれ添えて重量挙げバーベルのように相手の体をリフトアップして相手の体を支えていた両手を離して、うつ伏せの状態で落下させた相手の体を叩きつける。巨漢レスラーが好んで使用。
ゴリラ・プレス・スラム
リフトアップ・スラムの要領で相手の体をリフトアップして相手の体を支えていた両手を離して、相手の体を右肩にうつ伏せの状態で担ぎ、前方に投げて相手の体を叩きつける。
デッドリー・ドライブ
コーナー最上段に登った相手の攻撃をブロックして相手の体に両手を添えて相手の体をリングに向かって放り投げる。
パンプハンドル・スラム
向かい合った相手の左腕を左手で掴み、掴んだ腕を相手の股の前へと持っていって相手の股の間に腿の裏の方から差し込んだ右手で相手の左手首を掴み直して自由になった左腕を相手の右脇に背中の方から差し込んで腕を相手の首の後ろに回して上下逆さまにひっくり返すように持ち上げた相手を右肩にうつ伏せの状態で着地させてオクラホマ・スタンピードの形で相手を背中から叩きつける。長身レスラーが好んで使用。
ノーザンライト・ボム
北斗ボムとも呼ばれる。北斗晶のオリジナル技。前屈みになった相手の首の後ろに正面から左腕を回して右手で掴んで持ち上げた相手の左腕を自身の首の後ろに引っ掛けて相手の股を右手で正面から抱えて相手の体を垂直になるまで持ち上げて相手を抱えたまま左半身から倒れ込み、上下逆さまの状態で落下させた相手の体を叩きつける。また、北斗は夫である佐々木健介に技を伝授している。ヘビー級男子レスラーが使用する場合は主にパワースラムのフォームから相手の体を叩きつける健介式で仕掛けることが多く、前述の北斗式とは違うと北斗は語っている。
ワンハンド・ボディ・スラム
ワンハンド・スラムゴリラ・スラムとも呼ばれる。ブルーザー・ブロディのオリジナル技。ボディ・スラムの要領で抱え上げた相手の首から左腕を離して相手の体を叩きつける。
ハイアングル・ボディ・スラム
ボディ・スラムの要領で相手の体をうつ伏せの状態で右肩に担ぎ、前方に投げて相手の背中を叩きつける。
全女式ボディ・スラム
女子式ボディ・スラムとも呼ばれる。全日本女子プロレス出身女子レスラーもしくは彼女たちにコーチされた女子レスラーが使用しているボディ・スラム。相手の首を左脇に抱えるようにして相手の左脇に自身の頭を差し込み、右手で相手の左腿を抱えて相手の首を右腕で相手を支えながら相手の体を上下逆さまになるように持ち上げて相手の肩に掛けた腕を支点にして相手の腰もしくは足を抱え上げて逆さまに持ち上げて前に相手の背中を叩きつける。この形で投げる理由は諸説あるが、この形のほうが比較的非力な女子レスラーでも持ち上げやすいこと等が一因とされている。
ギロチン・ホイップ
ボディ・スラムの要領で持ち上げた相手の体をロープに向かって放り投げて相手の喉をトップロープ叩きつける。
スタンガン
ストーン・コールド・スティーブ・オースチンのオリジナル技。向かい合った相手の右腿を左手で左腿を右手で相手の体を持ち上げて後ろに倒れ込み、落下させた相手の喉をトップロープに打ちつける。
オクラホマ・スタンピード
ボディ・スラムの要領で相手の体を右肩にうつ伏せの状態で担ぎ、相手の背中に右手を首の後ろに左手を、それぞれ回して相手に体を浴びせかけるように前のめりに倒れ込み、相手の背中を叩きつける。
みちのくドライバーII
TAKAみちのくのオリジナル技。厳密にはパイルドライバーの派生技であるがボディ・スラムの要素が盛り込まれている。ボディ・スラムの要領で相手の体を持ち上げて相手の右肩を抱えていた左手を相手の首の後ろへと添え直して相手を前方に落下させながら尻餅をつき、上下逆さまになった相手の体を自身の両足の間へ叩きつける。
リバース・ボディ・スラム
ハイアングル・ボディ・スラムの要領で相手の体を仰向けの状態で担ぎ、前方に投げて相手の顔や胸を叩きつける。
前方に放り投げるタイプを志賀賢太郎が相手の右脇に背中の方から頭を潜り込ませて左腕をリバースDDTの要領で相手の顎の下に巻きつけて腿の裏の方から相手の股の間に差し込んだ右手で相手の股を抱えて相手の体を上下逆さまにするような感じで抱え上げて相手の体を抱えたまま左半身から倒れ込み、うつ伏せの状態で落下させた相手の体を自身の左サイドへ叩きつけるのをSSS(スパイラル・シガ・シューター)T-Hawkが相手の背後に回り込んで相手の右脇に頭に潜り込ませて相手の股の間に右手を左肩の上に左手を、それぞれ持っていって相手の体を上下逆さまにするように抱え上げながら尻餅をつき、うつ伏せの状態で落下させた相手の顔面を自身の両足の間へ叩きつけるのをウラジゴクの名称で使用。
後方に反り投げるタイプを中邑真輔が相手の背後に回り込んで相手の左肩の上に左手を回して右手で掴んで持ち上げた相手の右腕を自身の首の後ろに引っ掛けて腿の裏の方から相手の両足の間に差し込んだ右手で相手の股を抱えて自身の体をブリッジさせる勢いで相手の体を宙に持ち上げて相手の体を270度後方回転させるように放り投げながら自身は背中から倒れ込み、うつ伏せの状態で落下した相手の顔や胸を痛打させるのをリバース・パワースラム後藤洋央紀が背中の方から相手の右脇に頭を潜り込ませて相手の股の間に右手を首の後ろに左手を、それぞれ回して持ち上げた相手の体をカナディアン・バックブリーカーのような形で右肩に担ぎ上げて相手の胴体を右腕で抱え直して上半身を左方向へと振りながら相手の体を支えていた右腕を離して左手で抱えた首を支点にして相手の体を振り子のように左方向へと旋回させて相手の首の後ろに左腕を引っ掛けたまま両膝をつき、うつ伏せの状態になった相手の体を自身の左サイドへ叩きつけるのを裏昇天、同じく後藤が相手の体をカナディアン・バックブリーカーの要領で右肩に担ぎ上げて抱えていた相手の上半身を下方向に引っ張ることで相手の体に180度後方回転を加えて相手の体を自身の正面へと落下させつつ自身は左膝をつき、うつ伏せの状態で落ちてきた相手の顔面を立てた右腿の上へ叩きつけるのをリバース牛殺しの名称で使用。
ビッグ・エンディング
ビッグ・E・ラングストンのオリジナル技。相手の体をオクラホマ・スタンピードの要領で肩に担ぎ上げて両足を前に投げ出すようにジャンプして相手の胴体を両手で抱え込み、背中から着地して、うつ伏せの状態で落下させた相手の顔や胸を叩きつける。

関連項目[編集]