ホームグロウン・テロリズム

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ホームグロウン・テロリズムもしくは自国産テロリズム(En: Homegrown terrorism)とは、国外の組織が起こすテロリズムでは無く、国外の過激思想に共鳴した、国内出身者が独自に引き起こすテロリズムのこと[1]

概要[編集]

一般的に、国内での居住歴が十分にあり、イスラーム過激派メンバーではないものの、その過激思想に共鳴して、それら過激派と同様の方向性のテロ行為を、国内で独自活動として引き起こすことを示す[1][2]ロンドン同時爆破事件ボストンマラソン爆弾テロ事件もホームグロウン・テロとされる[1]

2006年にはカナダで、移民第二世代の若者が、イスラーム過激派思想に共鳴し、テロ計画を企て逮捕に至ったケースがあり[3]、同様にアメリカ合衆国では2009年から2011年にかけて、32名が起訴されている[4]

2013年に起きたアルジェリア人質事件にはカナダ人2名がテロリスト側に加担していたとされている[5]

ホームグロウン・テロリストの多くは特定の組織に属さず個人行動(ローンウルフ)である事が多く、動向把握は困難性が指摘されている[1]

過激思想の有力なプロパガンダ媒体として、インターネットが用いられており、対抗手段の必要性も指摘されている[6]

移民と自国産テロリスト[編集]

移民の子孫が自国社会に適応できず疎外され、自国に敵意を抱く事例がある。

移民二世の学校への帰属意識をOECDシンクタンクが調査したところ、ベルギーでは移民二世の約60%が帰属していると答え、フランスでは4割にとどまった[7]。 移民二世の問題解決能力や読書力や算数は平均未満だった。学校という人生最初の社会生活の場で移民二世は疎外感をうける事態となっている。パリ郊外に群をなして居住する移民とその子孫らは、社会的に疎外されているだけでなくフランス国家に敵意を抱いている[8]。移民とその子孫らがゲットーを形成しフランス表社会と断交する事例では、移民社会と表社会との結合が難しい [9]

2015年1月にフランスで発生したシャルリー・エブド襲撃事件の実行犯はフランス国籍のアルジェリア系移民であった[10]。その後の追悼に際しても表社会と移民社会とでは態度が大きく異なる。パリの移民の子孫が多い地域の学校では、実行犯に共感するような言動がしばしばみられた。児童の4分の3が黙祷を拒否した学校も存在した[10]。とある学校のクラスではムスリム系児童が33%を占めるが、それらの児童が 「預言者をあざわらうなよ。あのジャーナリストらはその罰をうけたのだ」などとも言っている[11]。 先生が学校の正面玄関に貼っておいたJe suis Charlieのポスターが破られ、つばがかけられていたこともあった[11]

関連項目[編集]

脚注[編集]