ホワイトチョコレート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ホワイトチョコレート[1]
100 gあたりの栄養価
エネルギー 2,460 kJ (590 kcal)
50.9 g
食物繊維 0.6 g
39.5 g
飽和脂肪酸 22.87 g
一価不飽和脂肪酸 11.92 g
多価不飽和脂肪酸 1.32 g
7.2 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(6%)
50 μg
(0%)
38 μg
チアミン (B1)
(7%)
0.08 mg
リボフラビン (B2)
(33%)
0.39 mg
ナイアシン (B3)
(1%)
0.2 mg
(21%)
1.05 mg
ビタミンB6
(4%)
0.05 mg
葉酸 (B9)
(2%)
8 μg
ビタミンE
(5%)
0.8 mg
ビタミンK
(9%)
9 μg
ミネラル
ナトリウム
(6%)
92 mg
カリウム
(7%)
340 mg
カルシウム
(25%)
250 mg
マグネシウム
(7%)
24 mg
リン
(30%)
210 mg
鉄分
(1%)
0.1 mg
亜鉛
(8%)
0.8 mg
セレン
(7%)
5 μg
他の成分
水分 0.8 g
コレステロール 22 mg
水溶性食物繊維 0.6 g
ビオチン(B7 4.4 µg

ビタミンEはα─トコフェロールのみを示した[2]。 
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。

ホワイトチョコレートは、砂糖ココアバター乳固形分で作られる菓子である。ココアバターの融点はホワイトチョコレートが室温で固体を保つには十分高く、口の中では溶ける温度である。そのため、ホワイトチョコレートは、ミルクチョコレートと似た外見を持つ。

特徴[編集]

カカオマスに含まれている口溶けのよい油分を主体とし、ココアバターから苦味のある褐色部分を除去して作られている。そのため、味は普通のチョコレートと比べかなり甘さが目立ち、添加される脱脂粉乳のためにややミルキーでもある。褐色原料の除去により、チョコレートのもつ抗酸化成分も取り除かれているため、保存性は普通のチョコレートよりも低い[3]

その色から、ホワイトデーのお返しの贈り物として用いられることも多い。

歴史[編集]

1930年、初めて製造された[3]

米国での販売[編集]

米国では、ヒーバート・キャンディーズ(Hebert Candies)[4]1955年に最初に大規模に発売したが、この製品が欧州でちょうど1年前に作られ始めているのをみて、最初に生産したのはマース(MARS)である。米国では、ホワイトチョコレートとアーモンドの粒を含むネスレのアルペンホワイトチョコレートの販売で一般的となった。

日本での販売[編集]

1967年日本で最初のホワイトチョコレートが六花亭(当時の社名は「帯広千秋庵(札幌千秋庵製菓)」)より製造開始される。

英国での販売[編集]

英国では、キャドバリー(Cadbury)で販売された。

成分と規格[編集]

ホワイトチョコレートは通常のチョコレート同様、ココアバター、牛乳、および砂糖で作られるが、成分の相違がある。

菓子コーティング用のものは、安価な液体または水素添加植物脂肪で作られるため、ココアの成分は全く含まれない。これらのコーティング用チョコレートは、ホワイトチョコレートの象牙色と比べ、より白に近いが、ココアバターの風味は損なわれる。

ホワイトチョコレートの利点の一つは、ココアパウダーを含まないため、テオブロミンを含まないことであり、医学的または宗教上の理由でテオブロミンを避ける人が食べることができる点がある。テオブロミンはココアおよびチョコレートの他の原料にのみ含まれ、独特の茶色の色を与える。ホワイトチョコレートと対照的に、ダークチョコレートは多量のココアパウダーを含むため、多量のテオブロミンが含まれる。ミルクチョコレートに含まれるテオブロミンは、チョコレートの色の濃さに依存する。

「ホワイトチョコレート」として販売するための規格は次のとおり定められる。

米国および欧州の規格[編集]

米国では、2004年以降、ホワイトチョコレートは20%以上(重量)のココアバター、14%以上の乳固形分、3.5%以上の乳脂肪、および55%未満の砂糖や他の甘味料でなければならない。欧州連合は、砂糖および甘味料の制限を除いて同じ標準を採用した。

日本の規格[編集]

日本では、「カカオ分」はカカオニブ、カカオマス、ココアバター、ココアケーキおよびココアパウダーの水分を除いた合計量を示す。[5]このため、ココアバター以外を含まないホワイトチョコレートも次の純ミルクチョコレート生地規格に該当する。

カカオ分21%以上(うちココアバター18%以上)、乳固形分14%以上(うち乳脂肪3.5%以上)、糖分(蔗糖)55%以下・レシチン0.5%以下、水分3%以下

菓子作りでの使用[編集]

ホワイトチョコレートは使用が難しい。ココアバターは、溶かして分離して油性化合物を生成させ、再乳化で元に戻すことができる。再乳化は、少量のバターまたはチョコレートを溶かして油性化合物を素早く動かして行う。チョコレートと同様に、溶かした状態に水分を加えるとすぐに、急速に粒状に固まり、すなわち分離する。再乳化をもう一度行うことでこれを救うことができる。いくつかのブランドでは菓子作りが他より優れている。いくつかでは工程で褐色になる傾向がある。

ホワイトチョコレートは、チョコレートのように、大きな、または小さな固まりで販売されるが、ナイフで塊を切り分けなければならないため不正確な分量となることがある。小片がホワイトチョコレートを使用するためのより正確な方法である。ホワイトチョコレートは、ミルクチョコレートまたはダークチョコレート菓子の装飾に、チョコレートを使用する方法と同様に、使用することができる。

ホワイトチョコレートを使用した製品[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 文部科学省 「日本食品標準成分表2015年版(七訂)
  2. ^ 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2015年版)
  3. ^ a b S.T.ベケット、p.7。
  4. ^ Hebert Candies
  5. ^ チョコレート類について | チョコレート類の表示に関する公正競争規約 | 日本チョコレート・ココア協会

参考文献[編集]

  • S.T.ベケット 『チョコレートの科学 - その機能性と製造技術のすべて』 古谷野哲夫(訳)、2007年7月、193頁。ISBN 978-4771207042