ホリプロタレントスカウトキャラバン

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ホリプロタレントスカウトキャラバン
主催 ホリプロ
日本の旗 日本
授賞式会場 ステラボール(2015年/第40回)
報酬 賞金100万円
初回 1976年昭和51年)
最新回 2015年平成27年)
最新受賞者 木下彩音(グランプリ)
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ホリプロタレントスカウトキャラバンは、日本の業界大手芸能事務所であるホリプロが主催する、新人発掘を目的としたオーディションである。略称「(ホリプロ)TSC」。芸能界への有力な登竜門として、また最も歴史と伝統を有することで知られているコンテストである。「スカウトキャラバン」の名のとおり“全国にスターの卵を探しに行く”というコンセプトで1976年にスタートし、1988年までは時代を彩るアイドルを発掘してきたが、1989年からは年齢やテーマを毎年変えて募集するようになった[1]

概要[編集]

  • 1970年代中頃、『スター誕生!』などのオーディション番組では他社との競合により新人を希望通りに獲得できない事が多く、また「当時はそれほど高くなかったホリプロダクション(当時)の知名度と芸能事務所の社会的評価を向上させたかった」という堀威夫(ホリプロ創業者、現・ファウンダー最高顧問)の思いから、自ら全国を回ってスカウトするかたちを立案企画し、スタートした。
  • 初期の数回においては堀威夫が選考に直接関わり、意見が分かれた際の最終的な決定権を持っていた。
  • 第1回グランプリの榊原郁恵が活躍したことによりホリプロのスカウト活動の中心的イベントとなった。また、芸能事務所が新人発掘をテレビ番組に頼らず自社でオーディションを開催する形式が定着化するきっかけとなった。一方、『スター誕生!』の応募者が徐々に減少していくひとつの要因ともなった。
  • アイドルブームが去り当コンテスト自体にもマンネリ感が出た時期に「そろそろ止めたらどうか?」という声がホリプロ社内で上がり堀威夫に提言したところ「本当に原石は掘り尽くしたのか?止めるのは簡単だが我々は今後どこに鉱脈を求めるのか?」と問われて再検討し、継続が決まったという経緯がある。[要出典]
  • 通常はグランプリ受賞者には優勝賞金が送られるが、その回の後援企業からCM出演など何らかの副賞が付く場合もある。
  • 第1回から4回のグランプリ受賞者(榊原郁恵、西村まゆ子、能瀬慶子比企理恵)は、事務所の先輩である山口百恵主演の正月映画に助演した[† 1]
  • 第16回(第1回飛び出せ!日本男児)を除いて基本的に女性対象だが、初期は特に男女の限定はなかった模様で、第3回では男性の東寿明(あずま としあき)が審査員特別賞を受賞し、後に歌手デビューを果たしている。
  • 当初は正統派アイドルを発掘する感のみが強かったが、近年の芸能界そのものの多様化に対応するため、グランプリ受賞者のマネジメントを担当する予定の若手・中堅社員をコンテスト実行委員長に据え、回毎のコンセプトを明確に定め、より幅広い分野からのタレント発掘を目指すものに改善が図られている。このため、年度によりお笑いタレント発掘が主眼となった年もあった。
  • 基本的に書類選考を経て夏休み期間中に順次各地で地方予選を行い、東京で選抜者による本選(決選大会)を行うが、近年は本選前に事前審査を兼ねた合宿やレッスンを課すケースが多い。
  • また公開オーディションとして第1回大会からコンテストの模様をテレビ朝日が放送しており(初期は『水曜スペシャル』で放送。第15回のみテレビ東京)、同局の系列局ANN、但しクロスネット局福井放送テレビ宮崎を除く)がしばしば地方の予選会場に使われている。ただし一般公募しなかった回と非公開の回があり、これらについては放送されなかった。第35回(2010年)では本選がニコニコ生放送Ustreamでライブ配信された。
  • グランプリ受賞者は事務所の先輩である和田アキ子が司会の「アッコにおまかせ!」(TBS)にてお披露目として出演するのが恒例となっている。
  • 2005年度には、パルコ各店において、ホリプロ スカウト隊やパルコ内のテナントスタッフからスカウトされて「スカウトパスポート」を受け取った者は1次審査が免除となる制度が実施された[2]
  • 2008年度は「女優、ビューティー、ワイルド、元気」をコンセプトに、初めてアクションもできる本格派女優の発掘を目的に行われ、ファイナリスト8名には殺陣などの演技審査も行われた[3]
  • 2009年度はあえてノーテーマで“おしゃれで、かわいく、感じのいい子”の発掘を目的に実施。書類審査を行わず、ファイナリスト11名が最終審査に臨んだ[4]
  • 2010年度は「スターオーディション2010」と銘打ち、史上初の女性実行委員長のもと実施、『PARCO』『[[資生堂 マジョリカマジョルカ]]』などの協賛を得て、女性に支持されるモデルや女優の発掘を目的に実施、10名がファイナルに進出した[5]
  • 2011年度は「第36回ホリプロタレントスカウトキャラバン 次世代声優アーティストオーディション」と銘打ち、ホリプロ初の声優アーティストの募集を行っている。
  • 2012年度は「37th ホリプロタレントスカウトキャラバン2012 〜夢をつかめ! あなたもディズニープリンセス〜」と銘打って、「スーパーアイドルを探せ!」をコンセプトにディズニーとのタイアップで展開、決勝には予選大会を勝ち抜いた10人のファイナリストが登場し、歌唱審査と演技審査が行われた[6]。コンセプトはディズニープリンセスのような女性の発掘[6]。この模様は地区予選後の合宿から決勝大会までを追ったドキュメンタリー形式にまとめ、2012年9月30日Dlifeで放送された[7][8]
  • 2013年度は「モデルをめざせ!」をコンセプトに、自分自身を表現できるセンスを持ち被写体としての魅力を伝えることができる皆に愛される将来性豊かなモデルを発掘するために女性向けファッション雑誌ノンノ」、「セブンティーン」と初のコラボを行い、14歳から20歳の女性を対象に行われ、12人がファイナリストとなってウォーキング審査などが行われた[9]
  • 2014年度は「Singer☆Actress Audition〜美唱女〜」と題して16歳から25歳までの“歌える女優”を募集、予選を通過したファイナリスト8人には演技審査、課題曲「Little Sunshine」と自由曲の歌唱審査が課された[10]
  • 2015年度は「#(ハッシュタグ)Kawaii」と題して「『かわいい』を発信できる女の子」をテーマに、決勝大会には10人が出場し、漫才やコントなどの特技による自己PRをしたほか、ウォーキングやダンスの審査などが行われた[11]
  • 2016年度は原点回帰を狙い、「PURE GIRL 2016」と題して10代でブレイクする「王道」で「主演級」の女優の発掘を目指して10歳から16歳までの女性を募集[12]

沿革[編集]

  • 名義は現在のもの(現在ホリプロ所属でない者はこの限りではない)。受賞時の名義とは異なる場合もある。
  • 審査員特別賞は「審特」と表記。
副題 1次審査 2次審査 3次審査(決勝) 典拠
応募総数 地方予選会場 グランプリ 特別賞 ほか
1 1976年   約18,000通   榊原郁恵 審特:荒木由美子 [1]
2 1977年       西村まゆ子 審特:あいあい[† 2]、高田橋久子[† 3]  
3 1978年       能瀬慶子 審特:東寿明  
4 1979年   約46,000通   比企理恵 なし [1]
5 1980年       林紀恵 なし  
6 1981年       堀ちえみ なし  
7 1982年   95,312通   大沢逸美 審特:渡辺桂子 [1]
8 1983年       田中久美 なし  
9 1984年   112,358通   井森美幸 審特:鈴木保奈美 [1]
10 1985年   約110,000通   山瀬まみ なし [1]
11 1986年 アクターアクトレス賞 73,158通   伊藤美紀 アクトレス賞:仁藤優子
ボーカリスト賞:千葉美加
グラビアスター賞:小林明子
[1]
12 1987年       坂井順子 なし  
13[† 4] 1988年       山口裕子 なし  
14 1989年       田中陽子 井森賞:東恵子  
15 1990年 ホリプロTHE 1990オーディション 32,526通   戸田菜穂 なし [1]
16 1991年 第1回飛び出せ!日本男児     北地大良 審特:工藤兄弟  
17 1992年 (上の娘部門グランプリ)
(下の娘部門グランプリ)
43,645通   菊池あゆみ
馬渕英俚可
なし [1]
18 1993年       木下菜緒子[† 5] ミスフライングレディ賞:楓由香
演技賞:前田つばさ
 
19 1994年 放課後の決選〜カラオケ・バトルロイヤル 27,654通   上原さくら なし [1]
20 1995年 20th THE1995オーディション 43,723通   佐藤仁美 審特:新山千春 [1][13]
21 1996年 PURE GIRLオーディション 19,130通   深田恭子 審特:酒井彩名
ピュアガール賞:大森玲子野村恵里
[1][14]
22 1997年       古川小百合 なし  
23 1998年 女優誕生 38,127通   平山あや なし [1]
24 1999年       西端さおり なし  
25 2000年   40,211通   藤本綾 審特:岩科麻由子綾瀬はるか [1]
26 2001年 美・笑・女 43,325通   浜口順子 なし [1]
27 2002年 ピュアガール2002 32,109通   石原さとみ なし [1]
28 2003年 ラブミュージックオーディション 34,911通   大竹佑季 なし [1][15]
29 2004年   42,816通   佐藤千亜妃 審特:近藤あゆみ東亜優
ベストグラビア賞(ヤングサンデー賞):水崎綾女
[1]
30 2005年 メモリアルオーディション2005 52,547通   緑友利恵 準グランプリ:中別府葵 [1][16]
31 2006年   38,224通   石橋杏奈 なし [17]
32 2007年 国民みんなDEスカウトキャラバン! 51,923通 東名阪札仙広福金沢愛媛 足立梨花 審特:入来茉里 [18][19]
33 2008年   36,312通 沖縄 高良光莉 審特:桃瀬美咲 [20][21]
34 2009年   33,910通 東名阪・札仙広福・横浜熊本・沖縄 小島瑠璃子 ファイナリスト(横浜地区代表):宮澤智 [22][23]
35 2010年 スターオーディション2010 24,212通 東名阪・札仙広福・松本大分 安田聖愛 なし [24][25][26]
36 2011年 次世代声優アーティストオーディション 12,745通 東名阪・札仙広福・新潟LA・「東北キャラバン[† 6] 田所あずさ なし [27][28]
37 2012年 夢をつかめ! あなたもディズニープリンセス 29,521通 東名阪・札仙福・岡山 優希美青 審特:唯月ふうか [29][30]
38 2013年 non-no Seventeenモデルをめざせ 20,216通 東名阪・札仙福 佐藤美希   [31][32]
39 2014年 Singer☆Actress Audition〜美唱女〜 38,628通 東名阪・札仙福・沖縄 栞菜智世 審特:なし [10][33]
40 2015年 #kawaii 39,702通 東名阪・札仙広福・沖縄 木下彩音 ソフトバンク賞:井上咲樂 [34][35]
41 2016年 PURE GIRL 2016 24,794通 東名阪・札仙広福 柳田咲良 審特:三浦理奈 [36][37]

その他のホリプロ主催コンテスト等[編集]

同じくホリプロ主催のコンテストに「夏のお嬢さんコンテスト」や「NEW STAR AUDITION」等が存在するが、TSCほどには知られていない。以下は主な受賞者を記す。

夏のお嬢さんコンテスト

ホリプロ NEW STAR AUDITION 〜21世紀のリカちゃんはあなた!!〜

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ それぞれ、『春琴抄』、『霧の旗』、『炎の舞』、『天使を誘惑』。キャストのクレジットには「新スター」と表記。
  2. ^ 池田早苗・由美の双子姉妹。
  3. ^ 姓の読みは「こうだばし」。
  4. ^ 一般公募を中断し、全社員のスカウトのみから選考。
  5. ^ 姓の読みは「きした」。
  6. ^ 東日本大震災の影響を鑑み、東北地方では「東北キャラバン」と称する特別措置がとられた。すなわち、震災前から1次審査(書類)を通過した者が受ける2次審査(面接)が実施されることになっていた宮城県を除く東北5県において、1次審査無しで2次審査を受けられる機会が設けられた。東北5県における2次審査会場は、テレビ朝日系列青森朝日放送青森市)・岩手朝日テレビ盛岡市)・秋田朝日放送秋田市)・山形テレビ山形市)・福島放送郡山市)。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 第31回ホリプロタレントスカウトキャラバン”. Yahoo! JAPAN. 2006年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月22日閲覧。
  2. ^ PARCO PRESS (PDF) (2010年5月)
  3. ^ グランプリは史上初の小学生、高田光莉さん 『第33回ホリプロタレントスカウトキャラバン』”. ORICON STYLE (2008年10月26日). 2016年5月23日閲覧。
  4. ^ ホリプロTSCグランプリは、15才・高校1年生の小島瑠璃子さん「目標は深田恭子」”. ORICON STYLE (2009年10月18日). 2016年5月23日閲覧。
  5. ^ ホリプロTSCグランプリは14歳“秋田美人”の安田聖愛さん”. ORICON STYLE (2010年8月29日). 2016年5月23日閲覧。
  6. ^ a b 番組公式サイト
  7. ^ Dlife 2012年9月前半 月間番組表 (PDF)
  8. ^ ホリプロスカウトキャラバン:グランプリの菅野莉奈さん きっかけは「東北を元気にしたい」”. まんたんウェブ (2012年8月30日). 2016年5月23日閲覧。
  9. ^ ホリプロスカウトキャラバン:栃木県の20歳、佐藤美希さんがグランプリ 「頭真っ白」”. まんたんウェブ (2013年11月4日). 2016年5月23日閲覧。
  10. ^ a b ホリプロスカウトキャラバングランプリ”生田若菜”って?”. FAKEOUT magazine (2014年10月16日). 2016年5月23日閲覧。
  11. ^ ホリプロスカウトキャラバン:京都府出身の15歳・木下彩音さんがグランプリ”. まんたんウェブ (2015年9月23日). 2016年5月23日閲覧。
  12. ^ ホリプロTSC、今年は「原石を探す」 『PURE GIRL 2016』開催”. ORICON STYLE (2016年5月10日). 2016年5月23日閲覧。
  13. ^ 佐藤仁美(ホリプロ)
  14. ^ 「第21回ホリプロタレントスカウトキャラバン」 に関するテレビ情報 - あさチャン! ピンスポ”. TVでた蔵 (2014年10月21日). 2016年5月22日閲覧。
  15. ^ RADIO ON THE GO! イン ナゴヤドーム
  16. ^ 株式会社ホリプロ の有価証券報告書(有報リーダー)
  17. ^ 「うれしいばい」GPに中2石橋杏奈さんORICON STYLE 2006年11月13日)
  18. ^ 石原さとみらの“後輩”が決定 第32回ホリプロタレントスカウトキャラバンeltha 2007年11月25日)
  19. ^ 第32回ホリプロタレントスカウトキャラバン ~国民みんなDEスカウトキャラバン!~(KujiMag)
  20. ^ 第33回ホリプロ・タレントスカウトキャラバン
  21. ^ グランプリは史上初の小学生、高田光莉さん 『第33回ホリプロタレントスカウトキャラバン』ORICON STYLE 2008年10月26日)
  22. ^ 密着! ホリプロタレントスカウトキャラバンORICON STYLE 2009年10月18日)
  23. ^ 第34回ホリプロタレントスカウトキャラバン
  24. ^ 第35回ホリプロタレントスカウトキャラバン
  25. ^ 第35回ホリプロタレントスカウトキャラバン決選大会USTREAM
  26. ^ 第35回ホリプロタレントスカウトキャラバン「スターオーディション2010」ニコニコ生放送 2010年8月29日)
  27. ^ 第36回ホリプロタレントスカウトキャラバン|2次審査(地方予選)にて「東北 キャラバン」を追加実施!Lantis 2011年7月2日)
  28. ^ 初の声優アーティスト発掘 『ホリプロTSC』グランプリは17歳・田所あずささんに決定ORICON STYLE 2011年10月10日)
  29. ^ 「ホリプロTSC」グランプリは菅野莉奈さんサンケイスポーツ 2012年8月30日)
  30. ^ 「37thホリプロタレントスカウトキャラバン2012」、JOYSOUND 「うたスキ動画」でエントリースタートmodelpress 2012年6月1日)
  31. ^ 第38回ホリプロタレントスカウトキャラバン
  32. ^ “小野寺ちゃんもらい泣き! ホリプロタレントスカウトキャラバン、グランプリに栃木の20歳・佐藤美希さん”. ORICON STYLE (オリコン). (2013年11月5日). http://www.oricon.co.jp/news/2030525/full/ 2016年2月21日閲覧。 
  33. ^ 39th ホリプロタレントスカウトキャラバン
  34. ^ 第40回 ホリプロタレントスカウトキャラバン 「#kawaii」| NEXTSTAR (ネクストスター)
  35. ^ ホリプロTSC、京都府出身15歳木下彩音さんが頂点に”. ORICON STYLE (2015年9月23日). 2015年9月23日閲覧。
  36. ^ ホリプロタレントスカウトキャラバン”. ホリプロ. 2016年9月19日閲覧。
  37. ^ “ホリプロTSC:栃木県出身の12歳・柳田咲良さんがグランプリ 最年少で初の21世紀生まれ”. まんたんウェブ (毎日新聞デジタル). (2016年9月19日). http://mantan-web.jp/2016/09/19/20160919dog00m200002000c.html 2016年9月19日閲覧。 

外部リンク[編集]