ペル数

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ペル数(ぺるすう、Pell number)は自然数で、n番目のペル数を Pn とおいて以下の式で定義される数列にある項のことである。

P_1 = 1 , P_2 = 2 \,
P_n = 2P_{n-1} + P_{n-2} \quad (n \ge 3)

ペル数を1から小さい順に列記すると

1, 2, 5, 12, 29, 70, 169, 408, 985, 2378, 5741, …

ペル数は前項を2倍した数と前々項との和になっている。なお0番目のペル数を0と定義する場合もある。

n番目のペル数は

P_n=\frac{(1+\sqrt2)^n-(1-\sqrt2)^n}{2\sqrt2}

という式で表される。\scriptstyle \left\vert 1-\sqrt 2 \right\vert <1 であるため、nが大きくなるにつれて隣接するペル数の比 Pn+1/Pn白銀数 \scriptstyle 1+\sqrt 2 に限りなく近付く。

行列では以下のように表現される。

\begin{pmatrix} P_{n+1} & P_n \\ P_n & P_{n-1} \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix}^n

ここから以下の恒等式が導かれる。

P_{n+1}P_{n-1}-P_n^2 = (-1)^n

この式はペル数をフィボナッチ数に入れ替えても当てはまる。

\displaystyle x^2-2y^2=\pm 1 の自然数解 x,y を小さい順に並べるとyはペル数となる。またその x/y の値は

\frac{P_{n-1}+P_n}{P_n} = \frac11, \frac32, \frac75, \frac{17}{12}, \frac{41}{29}, \frac{99}{70}, \dots とだんだん√2の値に近付く。

ペル数の内累乗数は1と169のみである。

ペル数を使った以下の式で平方三角数を計算できる。

\bigl((P_{k-1}+P_k)\cdot P_k\bigr)^2 = \frac{(P_{k-1}+P_k)^2\cdot\left((P_{k-1}+P_k)^2-(-1)^k\right)}{2}.

左辺は平方数、右辺は三角数を表している。

また以下の式で a2+b2=c2 を満たすピタゴラス数を表すこともできる。

(a,b,c)=(2P_{n}P_{n+1} , P_{n+1}^2 - P_{n}^2 , P_{n+1}^2 + P_{n}^2=P_{2n+1})

関連項目[編集]