ペルソナシリーズ

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ペルソナシリーズ
ジャンル ロールプレイングゲーム
開発元 アトラス
発売元 アトラス
主な製作者 岡田耕始
金子一馬
里見直
副島成記
目黒将司
橋野桂
1作目 女神異聞録ペルソナ
(1996年9月20日)
最新作 ペルソナQ2 ニュー シネマ ラビリンス
(2018年11月29日)
公式サイト ペルソナチャンネル
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ペルソナシリーズは、アトラスより発売されている、コンピュータRPGシリーズ作品。『女神転生』シリーズの派生作品。シリーズの全世界累計出荷本数は2017年12月時点で890万本に達している[1]

概要[編集]

本シリーズは異変によって悪魔やシャドウといった異形の存在が出現するようになった現代日本の街や高校を舞台に「ペルソナ能力」に目覚めた主人公たちが協力して事態を解決に導くRPGである。このため回復施設が学校の保健室や町の開業医だったり、回復アイテムをドラッグストアで購入したり、防具屋がブティックだったりと背景の舞台装置が現代風になっている。特徴として学校の怪談都市伝説といったオカルト的なテイストを盛り込みつつも、友情や恋愛といった若者にとって身近なテーマを扱っている。

本シリーズと前後して展開された『真・女神転生デビルサマナー』が従来の『真・女神転生』の延長線上のシステムだったのに対し、本シリーズは従来の女神転生の枠に捕われず、新しいシステムを数多く採用しているが、やり込み要素の多さや奥に秘められたテーマ性などは同シリーズを継いでいる。生みの親の一人である岡田耕始によると、「物語のドラマ性」を導入、そこに更にキャラクター性を強めたのが本シリーズであるとのこと。魔法やアイテムの名前、悪魔およびペルソナのデザインなどは『真・女神転生シリーズ』と共通している。また、一部キャラクターがゲスト出演しているなどのクロスオーバー要素もある。

『真・女神転生シリーズ』と大きく異なる点は、仲魔の存在がなく、パーティーメンバーが人間や動物などで構成されていること、主人公たちが「ペルソナ」と呼ばれる特殊能力を行使して悪魔たちと戦っていくこと、キャラクターにボイスがつくこと、戦闘画面でも味方が表示されることなどが挙げられる。『真・女神転生if...』の「ガーディアンシステム」(守護霊によってキャラクターの能力が変化するシステム)を基に昇華させ、表題にも入っている「ペルソナ」がこの作品の最大の特徴である。ただし、その位置づけや作成・召喚方法は作品によって細かな差異がある(各作品の項を参照のこと)。

元はRPGとして生まれているが、人気の拡大に伴って漫画、小説、ドラマCD、テレビアニメ、劇場アニメ、演劇などのメディアミックスが行われたり、ゲーム作品でも対戦格闘ゲーム、ダンジョンRPG、ダンシングアクションなど別ジャンルの派生作品が発売されたりしている。

システム[編集]

ペルソナ[編集]

人の心の奥底にある「もう一人の自分」、別人格が具現化した特殊能力のことを指す。精神力を現すスピリットポイント(SP)を消費して発動し、火炎や電撃を操る魔法、傷ついた仲間の回復、ペルソナの持つ剣や槍などによる攻撃など様々な能力を使うことができる。ペルソナは悪魔やシャドウといった異形の存在に対抗できるが、これを使えるものは「ペルソナ使い」と呼ばれ限られている。ペルソナは全部で100-180種類あり、それぞれに神話や伝承にちなんだ名前がついている。タロットカードのアルカナによって大きく22種類(+α)に分類され、同じアルカナのペルソナはある程度似た性質を持つ。

ペルソナには固有のランク(レベル)が存在しており、それに伴い能力値の上昇、新しい魔法・スキルを習得していく。また、成長システムやステータス設定に関しては作品によって大きく異なる。

ペルソナは何体かストックしておくこともでき、付け替えることも可能(ペルソナチェンジ)。ペルソナによって使えるスキル(魔法)や能力値、防御相性などが異なるので、同じキャラクターでもペルソナを付け替えるだけで全く異なる能力にすることができる(ただし、ペルソナにもレベルがあり、使用者のレベル以上のペルソナは原則として扱うことができない)。戦闘を有利に進めるには敵との相性を考えてペルソナを使うことが重要。『3』からは、ペルソナの変更は主人公特有の能力となった。

また、ペルソナ使いの中でも限られた者のみが訪れることのできる「ベルベットルーム」では、新しいペルソナを合体で作りだすことができる。同じペルソナでも合体の方法によって、習得するスキルや能力が変わってくる。

シリーズ一覧[編集]

ゲーム[編集]

発売の年表
1996女神異聞録ペルソナ
1997
1998
1999ペルソナ2 罪
2000ペルソナ2 罰
2001
2002
2003
2004
2005
2006ペルソナ3
2007ペルソナ3 フェス
2008ペルソナ4
2009ペルソナ(PSP)
ペルソナ3 ポータブル
2010
2011ペルソナ2 罪(PSP)
2012ペルソナ2 罰(PSP)
ペルソナ4 ザ・ゴールデン
ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ
2013
2014ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス
ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド
2015ペルソナ4 ダンシング・オールナイト
2016ペルソナ5
2017
2018ペルソナ3 ダンシング・ムーンナイト
ペルソナ5 ダンシング・スターナイト
ペルソナQ2 ニュー シネマ ラビリンス

ナンバリング作品[編集]

  • 女神異聞録ペルソナ(PS、Win95/98) 1996年9月20日発売。
    • ペルソナ(PSP) 2009年4月29日発売。
  • ペルソナ2 罪(PS) 1999年6月24日発売。
    • ペルソナ2 罪(PSP) 2011年4月14日発売。
  • ペルソナ2 罰(PS) 2000年6月29日発売。
    • ペルソナ2 罰(PSP) 2012年5月17日発売。
  • ペルソナ3(PS2) 2006年7月13日発売。
    • ペルソナ3 フェス(PS2) 2007年4月19日発売。
    • ペルソナ3 ポータブル(PSP) 2009年11月1日発売。
  • ペルソナ4(PS2) 2008年7月10日発売。
    • ペルソナ4 ザ・ゴールデン(PS Vita) 2012年6月14日発売。
  • ペルソナ5(PS3、PS4) 2016年9月15日発売。

派生作品[編集]

アニメ[編集]

作品解説[編集]

詳細は各作品の項目を参照。

女神異聞録ペルソナ[編集]

1996年、女神転生シリーズの新作として発表された。あらゆる年齢層のユーザーが楽しめると謳われつつも、高いゲーム難易度やシステムの複雑さなどから、決して初心者向けとは言えないタイトルであった。しかし、「ペルソナの育成」や合体法則、キャラクター、そして人間の心理をテーマとしたストーリーからファンを獲得し、50万本のヒット(ベスト版含む)を達成した[2]

2009年4月29日に、PlayStation Portableにてリメイク作品『ペルソナ』(Persona)が発売された。

ペルソナ2 罪・罰[編集]

1999年6月にPlayStationで『ペルソナ2 罪』が、2000年6月に『ペルソナ2 罰』が発売。前作で初心者向けを謳いながらもシステムをよりマニアックに進化させ[3]複雑になった部分を、今作は簡略化させている。新たに噂が現実になる「噂操作」が導入された。

シナリオ面は「本当の理想とは何か?」といったテーマが提示された。ストーリーは『ペルソナ2 罪』で一応の完結を見せつつも謎を残し、続編の『ペルソナ2 罰』で真の完結を見せる二部構成となっている[4]。『女神異聞録』のキャラクターも登場し、シリーズ3作の完結編的な位置づけの作品となっている。

2011年4月14日に、PlayStation Portableにてリメイク作品『ペルソナ2 罪』が、2012年5月17日にリメイク作品『ペルソナ2 罰』が発売された。

ペルソナ3[編集]

2006年7月13日にPlayStation 2で発売。『ペルソナ2 罰』から6年の時を経て発売された本作では、従来のシリーズのシステム・設定を一新した[5]。時間の経過や人間関係の概念が導入され、学園での日常生活の部分にもスポットが当てられるようになった。ダークかつシリアスな世界観の『女神異聞録』『罪・罰』から一新され、ポップで明るい演出により新規ユーザーの取り込みを成功している。暗い過去を抱える少年少女達の心の葛藤が描かれ、終盤ではこれまでのシリーズにない暗澹とした展開を現している。製作は『真・女神転生III-NOCTURNE』チームが担当し、「プレスターンバトル」の派生型「ワンモアプレスバトル」や「ペルソナ全書」など『真III』のシステムが多く反映された。追加要素を加えたソフトの『ペルソナ3 フェス』が2007年4月に発売された。

本作を原案としたテレビアニメ『ペルソナ トリニティ・ソウル』が2008年1月より放映された。

2009年11月には、女性主人公などを新たに追加した『ペルソナ3 ポータブル』がPlayStation Portable用に発売された。

2013年11月から本作を原作とする劇場用アニメシリーズ『ペルソナ3 THE MOVIE』が公開された。2014年1月には、本作を原作とする舞台『PERSONA3 the Weird Masquerade 〜青の覚醒〜』がシアターGロッソにて上演された。

2016年3月5日には、劇場版『ペルソナ3』のフィナーレイベントである『ペルソナ3 THE MOVIE Finale Event』が品川テラスホールで開かれ、ライブビューイングにより、全国の各劇場に中継された。

ペルソナ4[編集]

2008年7月にPlayStation 2で発売。キャラクターデザインは『3』から引き続き副島成記、主要開発スタッフも前作と同一となっている。時代設定は『3』の2年後で、都会を舞台にした今までの作品とは異なり、田舎が舞台となっている。抑圧された「もう一人の自分」の存在と向き合い、新たな「自分」を確立させるシナリオとなっており『罪・罰』を彷彿させる部分もある。基本システムは『3』とほぼ同一だが、本作から時間経過の他に天気の概念も加わった。また前作のゲームシステム(ペルソナ育成や武器属性、コミュニティシステム関連など)も再構築され、遊びやすくなった。

2011年10月からテレビアニメ版『Persona4 the ANIMATION』が放送。

2012年6月14日には新キャラクターなどを追加した『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』がPlayStation Vita用として発売され、2014年7月からはこれも『Persona4 the Golden ANIMATION』としてアニメ化された。

また、ペルソナ4のキャラクターを使った対戦格闘ゲーム『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』、この続編にあたる『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』、ダンジョンRPGの『ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス』、ダンシングアクションの『ペルソナ4 ダンシング・オールナイト』など、多方面で展開される。

ペルソナ5[編集]

2016年9月発売。『ペルソナ4』からおよそ8年ぶりとなる完全新作で、ペルソナシリーズ20周年記念作品。PlayStation 3PlayStation 4で同時発売された。ハード性能が上がったことにより副島のイメージイラストと同じ等身のキャラクターを操作できるようになった。ゲームシステムは『3』、『4』の発展型だが、『2』以来となる敵との会話交渉が復活。主人公たちは高校生だがペルソナ能力を生かした「心の怪盗団」という裏の顔を持ち、歪んだ欲望を持つ人間の心に侵入して改心させるピカレスク・ロマンとなっている。パッケージ版とダウンロード版を合わせてシリーズ最大の200万本の出荷を達成した[1]

ゲーム発売直前の2016年9月3日には単発テレビアニメ『PERSONA5 the Animation -THE DAY BREAKERS-』が放送。2018年4月から、連続テレビアニメ『PERSONA5 the Animation』が放送中。

登場人物[編集]

フィレモン
- 堀内賢雄(PSP版) / 山野井仁(P2)
『女神異聞録ペルソナ』と『ペルソナ2罪・罰』に登場。
意識と無意識の狭間に住んでおり、絶えず人間を見守る高位の存在。心理学において神とも同一視される普遍的無意識の化身であり、陽の面を示す。フィレモンは時に人々に夢を介して啓示を与え、良き方向へ導く。「ペルソナ様」という特定の儀式(イニシエーション)を行うと、眠りの中でフィレモンが現れる。そこで最初の試練、自分が何者であるかを認識する(名前を言う)ことが出来れば、その者はペルソナ能力を開花させる可能性がある。人前では蝶をモチーフにした仮面を被る紳士の姿。蝶は精神の象徴である。素顔を見せても、その容貌は見た人によって異なる。彼自身も強力なペルソナ使いである。
従者にはベルベットルームを管理するイゴール、ナナシ、ベラドンナなどがいる。
なお、大昔に彼の存在があった様子でいずれのシリーズにも比麗文(ひれもん)および比麗文上人(ひれもんじょうにん)という人物が残した遺跡があり、鳴羅門火手怖(なるらとほてふ)という名も残っている。
ニャルラトホテプ
声 - 山野井仁(P2)
『女神異聞録ペルソナ』と『ペルソナ2罪・罰』に登場。
意識と無意識の狭間に住んでいる存在で、迷いのある者を破滅へと導く。フィレモンとは表裏関係にあり、大衆の熱狂を煽り、主義(イズム)を醸造させ大衆人間を生み出す。これがこの存在の人々に課す試練である。元型論によればイズムとは個人的無意識が集合的無意識との危険な同一化を図る過程であり、こうした同一化は破滅傾向を持つ大衆心理を否応なく生み出すとされ、また、人間精神の統合はその悪魔化に他ならないとする。この破滅傾向を持つ大衆心理こそが、この存在の本質である。モデルとなったのはクトゥルフ神話に登場する神性の一つで、「這い寄る混沌」「千の貌を持つ神」を意味する。心理学において神とも同一視される普遍的無意識の半化身であり、陰の面を示す。彼に立ち向かうただ一つの方法は「全てを受け入れた上で決して諦めない」ことである。
イゴール
声 - 青野武(P2ドラマCD版) / 田の中勇(P3 - P4U2) / 津嘉山正種(P5)
ベルベットルームの主で、ペルソナを管理する役目を担うフィレモンの従者。
何者かに造られた人形であり、秘技を施されて意志を持つようになった。自分が「人形」か「人間」なのかを常に考え続けている。
フィレモンが存在しない『ペルソナ3』以降にも登場し、新たにエリザベス(P3)、テオドア(P3P)、マーガレット(P4)、マリー(P4G)、カロリーヌとジュスティーヌ(P5)を従えている。
モデルは映画版フランケンシュタインに登場するフランケンシュタイン博士の助手イゴール(アイゴールと訳される場合もある)[6]
心理学では「影」の背後にはアニマがいて、それはしばしば少女のような姿をとり、そのさらに背後に、もっとも影響力のある「老人」タイプを隠しているという。

Webラジオ[編集]

ペルソナシリーズ20周年を記念したラジオ番組『ペルソナ20th ANNIVERSARY ペルソナラジオ』が、2016年11月25日から12月16日まで音泉にて配信された。毎週金曜日更新。パーソナリティは、ペルソナ2から5までの主人公役を演じた声優が週替わりで担当[7]

パーソナリティ
  • 第1回 - 子安武人(「ペルソナ2 罪・罰」周防達哉 役)
  • 第2回 - 石田彰(「ペルソナ3」主人公 役)
  • 第3回 - 浪川大輔(「ペルソナ4」主人公 / 鳴上悠 役)
  • 第4回 - 福山潤(「ペルソナ5」主人公 役)
ゲストパーソナリティ
  • 第2回 - 緑川光(「ペルソナ3」真田明彦 役)
  • 第3回 - 山口勝平(「ペルソナ4」クマ 役)、神田朱未(「ペルソナ4」堂島菜々子 役)
  • 第4回 - 悠木碧(「ペルソナ5」佐倉双葉 役)

参考文献[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b 『ペルソナ5』全世界での累計出荷数が200万本を突破! 副島氏による御礼イラストを公開”. ファミ通.com (2017年12月1日). 2018年2月24日閲覧。
  2. ^ http://www.hmv.co.jp/news/article/1010270063/
  3. ^ タイトルから『女神異聞録』の名を外したのも、独立したシリーズである事を明確化する為とのこと。
  4. ^ シナリオライターの里見によれば『罪』の開発途中から、もう一人異なった視点を持つ主人公に事態を追わせる構成の草案はあったらしく、『罰』の雛形のようなものと考えられる。また『罪』の方に『罰』のキャラクターを登場させるなどの伏線も張られていた。
  5. ^ 設定資料集に因れば、前作までと世界観は同一だが、時間軸が異なっていると解説がなされた。
  6. ^ ペルソナ3フェス 公式ファンブック -MyEpisode- 用語集イゴールの項より。
  7. ^ ペルソナ20th ANNIVERSARY ペルソナラジオ”. 音泉. 2016年11月29日閲覧。

外部リンク[編集]

シリーズポータルサイト(旧称「ペルソナ Portal」)。TOPからナンバリングタイトル及び派生作品を含め、ペルソナシリーズの個別ページへ移動出来る(アトラスwebサイトに現存するページ限定。同社が直接関わらないアニメーション作品などはリンクバナー画像などを置いている)。