ペニョン・デ・ベレス・デ・ラ・ゴメラ
ペニョン・デ・ベレス・デ・ラ・ゴメラ(スペイン語: Peñón de Vélez de la Gomera)は、北アフリカのモロッコ沿岸にあるスペインの領土。スペインがモロッコ領内に抱える軍事的な飛地の1つである。スペイン軍兵士のみが駐留しているが、補給は、ヘリコプターもしくはスペイン海軍によって行われている[1][2]。
セウタとメリリャの2つの自治都市、チャファリナス諸島、ペニョン・デ・アルセマスと共にプラサス・デ・ソベラニアを構成する[2]。
地理
[編集]セウタの東約125km[3]、メリリャから約200㎞の地点にある[4][5]。北西から南東にかけて全長400m、面積は約1万9000平方メートル、最高地点は標高87mである[1][4]。peñón とは、スペイン語で岩を意味する。定住人口は、駐屯地に駐留するスペイン軍兵士のみである[1]。
1930年まで島であったが、1930年に7度の地震が起き[1][5][6]、大陸と島の間に短く狭い地峡が生まれた。これ以後は半島の様相となり、モロッコ沿岸と85mの砂の地峡で繋がっている(世界最短の国境である)[7]。国境部は青いケーブルの線で国旗が示されており、モロッコ側にはモロッコ兵がいる[6]。
歴史
[編集]この岩だらけの島がスペインに占領されたのは1508年7月である[2]。1522年、島の領主であったムーレイ・ムハンマドは島を自らの手中に収めた。1564年、フェリペ2世の命令で、カタルーニャ副王であったビリャフランカ侯爵ガルシア・アルバレス・デ・トレドは島を奪還した[2]。これ以降、ペニョン・デ・ベレス・デ・ラ・ゴメラはスペインの支配下にある。1921年のスペイン・モロッコ戦争では、駐留スペイン軍が強化された。
1871年、スペイン国会においてペニョン・デ・ベレス・デ・ラ・ゴメラが軍事的役割が失われていたため、放棄が提案されていたが最終的には撤回されている[2]。
2012年8月29日、セウタ・メリリャ解放委員会の活動家が岩の上にモロッコ国旗を掲げる事件が発生し、スペイン兵が活動家4人を逮捕したもの、残りの3人が逃亡した[2][5]。
2021年、同地にあった墓地を墓地の老朽化を理由に、埋葬された遺骨を移動させることを決定した[6]。
2024年、スペイン国防大臣が同地を訪問した[6]。
ギャラリー
[編集]- モロッコ側からみたペニョン・デ・ベレス・デ・ラ・ゴメラ
- 1920年に撮影されたまだ島の状態のペニョン・デ・ベレス・デ・ラ・ゴメラ
脚注
[編集]- 1 2 3 4 vietnam.vn (2024年4月3日). “驚くべきことに、世界最短の国境線はわずか85メートルしかない。”. vietnam.vn. 2026年6月28日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 “Peñón de Vélez de la Gomera” (英語). Barry's Borderpoints (2023年8月15日). 2026年6月28日閲覧。
- ↑ “Peñón de Vélez de la Gomera” (英語). INNOVANDO NEWS. 2026年6月28日閲覧。
- 1 2 Spain, Fascinating (2021年11月18日). “Peñón de Vélez de la Gomera, the smallest border in the world” (英語). Fascinating Spain. 2026年6月28日閲覧。
- 1 2 3 Robin (2024年4月18日). “Peñón de Vélez de la Gomera – a short history of the world’s smallest national border” (英語). RANDOM Times •. 2026年6月28日閲覧。
- 1 2 3 4 Innovando.News, Redazione (2026年2月21日). “Peñón de Vélez: A Micro-Territory for Border Innovation - INNOVATING NEWS” (英語). INNOVANDO NEWS. 2026年6月28日閲覧。
- ↑ “モロッコ北岸のスペイン飛び領土、世界最短級の国境”. www.afpbb.com (2017年7月16日). 2026年6月28日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Peñón de Vélez de La Gomera | donde - www.zapadores.es - ウェイバックマシン(2008年6月5日アーカイブ分)
| 形状 | 領土 | 実効支配している国 | 領有権を主張している国 |
| 土地: | ハラーイブ・トライアングル・ワジハルファ突出 | エジプト | エジプト・スーダン |
| ビル・タウィール | 無主地 | なし(エジプトはスーダン領であると主張、スーダンはエジプト領であると主張) | |
| イレミ・トライアングル | ケニア | ケニア・南スーダン・エチオピア | |
| バドメ | エチオピア | エチオピア・エリトリア | |
| バカシ半島 | カメルーン | カメルーン・ナイジェリア・南カメルーン | |
| 北東州 | ケニア | ケニア・ソマリア | |
| ヘグリグ | スーダン | スーダン・南スーダン | |
| アビエイ(アビエイ地区) | 不明 | スーダン・南スーダン | |
| ブーホードレ | 住民による自治 | ソマリランド・プントランド | |
| アオゾウ地帯 | チャド | チャド・リビア | |
| 西サハラ | サハラ | サハラ・モロッコ | |
| プラサス・デ・ソベラニア(セウタ・メリリャ・チャファリナス諸島・ペニョン・デ・アルセマス・ペニョン・デ・ベレス・デ・ラ・ゴメラ・ペレヒル島) | スペイン | スペイン・モロッコ | |
| 島・水域: | アブドゥルクーリー島 | イエメン | イエメン・ソマリア |
| ミギンゴ島 | ケニア | ケニア・ウガンダ | |
| チラン島 | エジプト | エジプト・サウジアラビア | |
| コリスコ島 | 赤道ギニア | 赤道ギニア・ガボン | |
| マヨット | フランス | フランス・コモロ | |
| ユローパ島・フアン・デ・ノヴァ島・グロリオソ諸島 | フランス(フランス領南方・南極地域) | フランス・マダガスカル | |