ペイントソフト

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KDEのペイントソフトKolourPaint

ペイントソフト和製英語:PaintSoft;)とは主にポインティングデバイスを用いてコンピュータ上で画像を描く2次元コンピュータグラフィックス用のグラフィックソフトウェアである。内部表現は通常ラスタ形式である。ラスターグラフィックスエディタ(: Raster graphics editor)とも呼ばれ、ラスターグラフィックス編集に使われるソフトウェアである。

概要[編集]

ペイント系」「画像編集ソフト」とも呼ばれるが、これはMacintosh初期のグラフィックソフトであったMacPaintが由来である説が有力である。道具としての使いやすさを強調するときや、DTPなど他のアプリケーションソフトの一部機能として使うときには、「ペイントツール」という呼び方もある。

Adobe PhotoshopCorel Paint Shop Proなど、写真修正や加工を目的とした「画像編集ソフト」もペイントツールの一種だが、「フォトリタッチ」という言葉が普及してからはCorel Painterなど、イラスト作画用アプリケーションを呼ぶことが多くなってきている。

通常はパソコンにインストールするタイプのソフトウェアを指すが、お絵かき掲示板お絵かきチャットなどコミュニケーションツールとしてWEBブラウザ上で動作する簡略なペイントアプリも登場している。また、Windows7のタッチ機能に対応したPaint ItYouPaintなど、モニターをキャンバスにして指で直接描くことが可能なソフトウェアも登場してきている。

特徴[編集]

ポインティングデバイスとしてはマウスなどが利用できるが、高機能なものでは筆圧を感知するペンタブレットを使用して、筆でディスプレイ上に色を塗るように絵を描くことができる。

現実に紙やキャンバスを使って描く絵と違うのは、コンピュータ上の仮想キャンバスを使えるため、失敗のやり直しや塗り重ね、修正が無制限に可能なこと、筆やペンから絵具が尽きないこと、設定次第で画材の特性を変更できること、一度作った色や画材を永久に使うことができること、などである。(紙や筆の設定に関してはCorel Painterが設定項目や筆自体の多さで有名である)

一般的な機能[編集]

ペイントソフトとドローソフト[編集]

ドローソフトベクタ形式のグラフィックソフトウェア)はよくペイントソフト(ラスタ形式、ここでは画像編集ソフトも含む)と対比され、両者の能力は互いに補い合うものである。ドローソフトはグラフィックデザインレイアウトタイポグラフィロゴタイプ、鋭角的な芸術的イラストレーションカートゥーンクリップアート、複雑な幾何学模様など)、テクニカルイラストレーションダイアグラムフローチャートなどにより適している。ペイントソフトはリタッチ、写真加工、写真のようにリアルなイラストレーション、コラージュ、そしてペンタブレットを用いた手描きのイラストレーションにより適している。今日の多くのイラストレーターはCorel PHOTO-PAINTやPhotoshopを用いてありとあらゆるイラストレーションをこなす。

GIMPやPhotoshopなどのペイントソフトの最近のバージョンは(編集可能なパスのような)ベクタ系のツールもサポートしており、またCorelDRAWAdobe Illustratorのようなドローソフトも徐々にラスタ系のソフトウェアにしかなかった機能やアプローチを取り入れるようになってきている(ぼかしなど)。

歴史[編集]

Smalltalk BitRectEditor

ペイントソフトの始祖的な存在は1975年にテッド・ケーラーらが暫定ダイナブック環境Xerox Altoで動作していたSmalltalk)に組み込んだBitRectEditorである[1]。MacPaintがQuickDrawのリージョン(不定形クリッピングおよび描画)機能により初めて実現した投げ縄ツールによる選択やペンキツールによる塗りつぶし機能を除けば、ツールパレット(グループ内の排他的選択を可能とする広義の“ラジオボタン”はこのソフト向けに初めて命名・実装された)やBitBlt機能を活用したスタンプ機能、ドット拡大編集機能(MacPaintのファットビット・ツールに相当)などのMacPaintの特徴的な機能の多くはすでにこのソフトで実現されていた。なおケーラーはAppleに移籍後、HyperCardの開発に携わっている。

日本ではMacintoshが紹介される以前に、既にPC-9801があり、早い段階からいわゆる「ドット絵」を編集するソフトがあった。特に同機種のアナログ16色表示に対応したゲームソフトの開発の為に、かなり高機能なソフトも市販されていた。その後Microsoft Windows3.1が登場し、アクセサリソフトとして「ペイントブラシ」が備えられたが、このころまではやや自虐的に「お絵描きソフト」と販売サイドも開発サイドも呼んでいた。色数が16色又は256色しかなく、「子供だましのレベル」というニュアンスが込められていたのである。「ペイントソフト」という呼び方が定着したのは、パソコンのグラフィック機能が強化され、フルカラーで処理できるMacintosh IIのアプリケーションが登場してからのことである。

脚注[編集]

  1. ^ Ted Kaehler - A Technical Tour of Ted's Projects”. 2017年8月28日閲覧。

関連項目[編集]