プロピオンアルデヒド

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プロピオンアルデヒド
プロピオンアルデヒド分子模型
一般情報
IUPAC名 propanal
別名 プロパナール
分子式 C3H6O
分子量 58.08 g/mol
形状 無色液体
CAS登録番号 [123-38-6]
SMILES CCC=O
性質
密度 0.8071 (20 ℃) g/cm3,
融点 −81 °C
沸点 48 °C
屈折率 1.36460 (19 °C)

プロピオンアルデヒド (propionaldehyde) とは、脂肪族アルデヒドに分類される有機化合物のひとつ。示性式は C2H5CHO あるいは CH3CH2CHO、IUPAC命名法ではプロパナール (propanal) と表される。CAS登録番号は [123-38-6]、分子量は 58.08。

製造[編集]

オキソ法(ヒドロホルミル化)によって、金属触媒の存在下でエチレンガスに合成ガス一酸化炭素水素の混合ガス)とを作用させることで得られる。

CO + H2 + C2H4 → CH3CH2CHO

1-プロパノールの脱水素による合成法も知られる。硫酸酸性条件下に二クロム酸カリウムで1-プロパノールを酸化すると得られる[1]

性質[編集]

室温では無色の液体。融点 −81 °C沸点 48 °C。甘酸っぱさの中に焦げたような臭気を有し、刺激性が強い。日本の悪臭防止法では、特定悪臭物質に指定されている。

引火性が高く、重合して過酸化物を作ることがある。アルデヒド基の還元力のため、銀鏡反応を起こす。

用途[編集]

主にメタノールとの縮合によってトリメチロールエタン (CH3C(CH2OH)3) の製造に用いられる。トリメチロールエタンはアルキド樹脂の原料となる。

tert-ブチルアミンとの縮合によりイミン CH3CH2CH=N-t-Bu を与える。この化合物は3炭素の構成要素として、リチウムジイソプロピルアミド (LDA) でリチオ化したあとアルデヒドと縮合させるなど、有機合成で用いられる[2]

出典[編集]

  1. ^ Hurd, C. D.; Meinert, R. N. (1932), “Propionaldehyde”, Org. Synth. 12: 64, http://www.orgsyn.org/orgsyn/orgsyn/prepContent.asp?prep=cv2p0541 ; Coll. Vol. 2: 541 .
  2. ^ Peralta, M. M. (2004), “Propionaldehyde t-Butylimine”, in Paquette, L., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, New York: J. Wiley & Sons, doi:10.1002/047084289 .