ブルーデビルス

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ブルーデビルスBlue Devils Drum and Bugle Corps)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州コントラコスタ郡コンコードを拠点とするドラムコーマーチングバンド)である。 ドラムコーインターナショナル(DCI)では最多の19回の優勝記録を誇り、またDCI史上最高スコアも保持している(2014年に99.65点)。

概要[編集]

1957年に『The Blue Devils』結成。当初は50人に満たない編成の男性のみによるドラムコー(Drum Corps=ここでは鼓隊の意)と、女性のみのマーチングチームに分かれていた。 翌1958年には鼓隊にグロッケンが加えられ、『Drum & Bell Corps』となる。また、バトントワラー・チームも別組織として加えられた。1961年にはカラーガードが加えられ、男女混合の組織となる。

その後、1970年にはカラーガードライン、ドラムラインから10人のブラスプレイヤーが募られ、1971年2月14日、カリフォルニア州ダウニーにおいて『Drum & Bugle Corps』として大会に初参戦。1972年春には70名を超える編成となり、初めて夏のツアーに参加。北西部チームと善戦を繰り広げ、同年にはBクラスからAクラスに格上げ。

1973年には初めて全国レベルの大会に参加。ホワイトウォーターにおいて23位という成績を残す。

1976年には初優勝。翌1977年には二連覇を果たす。

2014年のショーで2002年のキャバリアーズ・2005年のキャデッツがともに保持していた最高スコアを0.5ポイント上回り99.65点の最高スコアを樹立した。

その後、2019年大会までの間にDCIでは19回という驚異的な優勝回数を誇る。最高得点および最多優勝記録は2020年現在も破られていない。

ウインター・ガード[編集]

1960年代中盤からは、冬季限定でカラーガードのみでのショウも行うようになる。The Blue Devils Winter Guardは、1988年から1992年までワールドクラスで活動。休止後1995年には復活するや否や1998年まで怒涛の4年連続チャンピオンとなる。

1996年の99.55というスコアは未だ破られていない過去最高得点である。

歴代のショー(2008年~2021年)[編集]

出典:https://bluedevils.org/programs/a-corps/seasons/?module=info

テーマタイトル 使用楽曲 点数 順位
2008 Constantly Risking Absurdity 映画「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」メインテーマ/スティーブン・ソンドハイム

フリギアの門/ジョン・アダムス

2声のインベンション第4番ニ短調/ヨハン・セバスティアン・バッハ

セレナーデ・シゾフラナ/ダニー・エルフマン

アイ・ウィル・ウェイト・フォー・ユー/ミシェル・ルグラン

映画「アンタッチャブル」テーマ/エンニオ・モリコーネ

98.100 2位
2009 1930 ゲット・ハッピー/ジュディ・ガーランド  幸せな日よ再び/バーブラ・ストライサンド

愛を奏でて/エンニオ・モリコーネ  ピアノ変奏曲/アーロン・コープランド

リアルト・リップルズ/ジョージ・ガーシュウィン  アイ・ガット・リズム/ジョージ・ガーシュウィン

ピアノ協奏曲/ジョージ・ガーシュウィン  キャラバン/ファン・ティゾール

ラプソディ・イン・ブルー/ジョージ・ガーシュウィン

99.050 1位
2010 Through a Glass Darkly シティ・オブ・グラス/ロバート・グレイティンガー  コンフリクト & ミラージュ/ピート・ルゴロ

トラジェクトリーズ/フランクリン・マークス  インシデント・イン・ジャズ/ロバート・グレイティンガー

ローラ/デイヴィッド・ラクシン  愚か者の運/ジョニー・リチャーズ

98.900 1位
2011 The Beat My Heart Skipped ハウス・イズ・ノット・ホーム  Summer of 77  ウォーク・オン・バイ

悲しみは鐘の音とともに  小さな願い  素晴らしき恋人たち

ゴッド・ギヴ・ミー・ストレング /バート・バカラック

97.800 2位
2012 Cabaret Voltaire 調和/ジョン・アダムス  アポロ13のテーマ/ジェイムズ・ホーナー

子供の夢の時間/チャールズ・ミンガス  Symphonies:Ⅴ/アンドレ・スーリー

バード・アンド・ベラ 変ロ調/ドン・セベスキー  ジムノペディ/エリック・サティ

バレエ・メカニック/ジョージ・アンタイル  ペピー・アンド・ジョージ/ルドヴィック・ブールス

ドクター・ボーンズ/チェリー・ポッピン・ダディーズ

新参者/ダニー・エルフマン  テヴォット/トーマス・アデス

ラプソディ・イン・ブルージョージ・ガーシュウィン

98.700 1位
2013 The Re:Rite of Spring 春の祭典イーゴリ・ストラヴィンスキー  春の祭典/ドン・セベスキー

The ReWrite of Spring(ストラヴィンスキー作曲『春の祭典』アレンジ版)

/ダリル・ブレンゼル

98.050 2位
2014 Fellinisque Act 1 - フェリーニの宗教 : 古いおもちゃ/ダニー・エルフマン

映画「道」メインテーマ/ニーノ・ロータ

Act 2 - フェリーニのサーカス : ピエロ/ニーノ・ロータ

サーカス・カンパニー/ゴードン・グッドウィン

Act 3 - フェリーニのファンタジー : ビー・イタリアン/モーリー・イェストン

映画スタジオ/ダニー・エルフマン

99.650 1位
2015 Ink スウィーニトッドのバラード/スティーブン・ソンドハイム

巨人の攻撃(映画「イントゥ・ザ・ウッズ」より)/スティーブン・ソンドハイム

マッドハッターのティーパーティー/ゴードン・グッドウィン  アイ・ライク・ユー/J.Y.Park(GOT7)

子供たちは聴いている/スティーブン・ソンドハイム  最後の真夜中/スティーブン・ソンドハイム

97.650 1位
2016 As Dreams Are Made On ケープ・フィアー/バーナード・ハーマン  ストーミー・ウェザー/ハロルド・アレン

アリエル・アタック/ゴードン・グッドウィン  ウェア・アー・ユー・ナウ/ディプロ, スクリレックス

映画「インポッシブル」メインテーマ/フェルナンド・ベラスケス

ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズフィリップ・グラス

97.250 2位
2017 Metamorph 時間の勝利/ピーター・グレイアム  熊蜂の飛行ニコライ・リムスキー・コルサコフ

エブリシング・マスト・チェンジ/バーナード・イグナー

S.T.A.Y(映画「インターステラー」より)/ハンス・ジマー  クリスタル/シモン・ドブソン

98.538 1位
2018 Dreams and Nighthawks ローラ/デイヴィッド・ラクシン  ハーレム・ノクターン/アール・ヘイゲン

スムース・クリミナル/マイケル・ジャクソン  ナチュラル・ウーマンアレサ・フランクリン

ジェイコブズ・ベーカリー(映画「ファンタスティック・ビースト」より)/ジェームズ・ニュートン・ハワード

シティ・ノイアー/ジョン・アダムス  ブレイド・ホークス/シモン・ドブソン

ナイト・ランナー/ポール・ラバット・クーパー

コナコル・デュエット/V Shivapriya & BR Somasheker Jois

愛を奏でて/エンニオ・モリコーネ

97.350 2位
2019 Ghostlight シャーロック・ホームズのテーマ/ハンス・ジマー  ドント・シンク/スラム

リズム・ソング/ポール・スマドベック  サイクル・ソング/イモージェン・ヒープ

真の情熱/ローン・バルフ  天才的発想/ローン・バルフ

交響曲第3番/アラム・ハチャトゥリアン  サーカス/ブリトニー・スピアーズ

98.325 1位
2020 新型コロナウイルス感染拡大のためDCI2020年シーズンがキャンセル
2021 2021年シーズンは不参加

日本との関係[編集]

過去に『ブラスト!』のキャストである石川直も在籍していた。

最近ではマーチングインオカヤマにゲストとして出場。

関連項目[編集]