ブランパンGTシリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
ブランパンGTシリーズ
Blancpain GT Series Logo.jpg
カテゴリ グランツーリスモ
国・地域 国際
開始年 2014年
タイヤ
サプライヤー
ピレリ
公式サイト BLANCPAIN GT SERIES

ブランパンGTシリーズ(Blancpain GT Series)とは、グループGT3を管轄するSRO(ステファン・ラテル・オーガニゼーション)が主催する、GTカーのレースシリーズ。ブランパンスイスの高級時計ブランドで、シリーズ開幕時からタイトルスポンサーを務めている。

概要[編集]

ハローキティの描かれたマクラーレン・650S GT3

アマチュア向けのグループGT3耐久レースとして、2011年にスパ24時間を含む「ブランパン耐久シリーズ(Blancpain Endurance Series)」が開催された。同時期はコストの高騰や世界経済の不況を背景にグループGT1FIA GT1世界選手権の崩壊が進んでいたが、安価なグループGT3を用いるブランパンは多くのエントラントを集めた。

2014年には世界選手権から格下げされたFIA GTシリーズがブランパンスプリントシリーズに発展。耐久とスプリントを合わせて「ブランパンGTシリーズ」となり、欧州GT3レースの最高峰としてその地位を確立した[1][2]。2016年には両シリーズは「ブランパンGTシリーズ耐久カップ (Blancpain GT Series Endurance Cup」・「ブランパンGTシリーズスプリントカップ (Blancpain GT Series Sprint Cup」へと名称が変更された。

またブランパンは2009年から始まったワンメイクレース『ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ』の他、2015年には古いLM-GTEやGT3マシンを用いるアマチュアドライバー限定の『ブランパンGTスポーツクラブ』と、ブガッティ・ヴェイロンマクラーレン・P1のようなハイパーカーを走らせることのできる『ブランパンウルトラスポーツクラブ』も誕生させており、その活動範囲はGT3だけに留まらない[3]

2017年にはブランパンGTシリーズアジア (Blancpain GT Series Asiaを発足。アジアではすでにモータースポーツ・アジアの運営するGTアジアが展開していたが、ブランパンのブランドネームと豊富な賞金、欧州で培った運営ノウハウにより[4]、たちまち大勢のエントラントを引き寄せた。

また北米でもPWC(ピレリ・ワールド・チャレンジ)と提携し、選手権上位チームを相互に招待参戦させるなど幅広く活動を行っている[5]

前述の通り元々はアマチュア・プライベーターのためのレースであったが、FIA-GTシリーズの消滅後に欧州メーカーたちは当シリーズに大挙してセミワークスチーム・プロドライバーを送りこんでおり、ランボルギーニベントレーのようにブランパンを主戦場とするメーカーも少なくない。近年はSROもマニュファクチャラーの参戦を公式に認めている。日本からは日産自動車が育成プログラムの一環でセミワークス参戦し、千代勝正高星明誠を欧州に送り込み、千代が耐久シリーズのドライバーズタイトルを獲得している。またジェントルマンドライバーの石川資章や森義治も参戦しており、森の車両はハローキティのカラーリングで話題を呼んだ[6]

早くからメディアを活用しており、YouTubeでは無料でフリー走行・予選・決勝を生配信している他、全て動画としてもアップされる。

レギュレーション[編集]

ブランパンが刻印されたランボルギーニ・ムルシエラゴ

車両は欧州・アジアともにグループGT3で、タイヤはピレリ。またグループGT4も2011年のブランパン耐久、2017年以降のブランパンGTアジアで、アマチュアに限り参戦可能。

ドライバーはスプリントとアジアは2人、耐久は3人(スパ24時間は4人も可)一組で、一人がFIAの規定上シルバー・ブロンズに属する場合はプロ-アマカップ、二人が属する場合はアマカップも争うことができる。

スプリントとアジアは1時間の時間制で、1イベント2レースが行われる。スタートから25分から35分までの10分の間のみピットインでき、ドライバーを交代する義務がある。なお事故で両脚を無くしたアレックス・ザナルディはドライバー交代が難しいため、特例で一人のみのエントリーが認められている。耐久は3時間以上で、伝統のスパ24時間の他、ニュルブルクリンクでは1000kmレースもある。

耐久カップとスプリントカップ両シリーズにフルエントリーするドライバー・チームは、ブランパンGTシリーズのタイトルを争う権利を得る。

アマチュアも参加するレースとしては多額の賞金が用意されており、2014年スプリント最終戦バクーでは総額17万5000ユーロ(2200万円以上)が用意された[7]。またアジアではGT3の優勝者に1万ドル(110万円)が与えられる他[8]、2017年アジアではチームの輸送費サポートとして25チームに総額40万ドル(4400万円)を支払った[9]

歴代チャンピオン[編集]

ドライバー[編集]

GT 耐久 スプリント アジア
2011 Not held ベルギーの旗 グレッグ・フランキー
アウディ・R8 LMS
Not held Not held
2012 ドイツの旗 クリストファー・ハッセ
ドイツの旗 クリストファー・ミーズ
モナコの旗 ステファン・オルテッリ
アウディ・R8 LMS ultra
2013 ドイツの旗 マキシミリアン・バーク
メルセデスベンツ・SLS AMG GT3
モナコの旗 ステファン・オルテッリ
ベルギーの旗 ローレンス・バンスール
アウディ・R8 LMS ultra
2014 ベルギーの旗 ローレンス・バンスール
アウディ・R8 LMS ultra
ベルギーの旗 ローレンス・バンスール
アウディ・R8 LMS ultra
ドイツの旗 マキシミリアン・ゴッツ
メルセデスベンツ・SLS AMG GT3
2015 オランダの旗 ロビン・フラインス
アウディ・R8 LMS ultra
イギリスの旗 アレックス・バンコム
日本の旗 千代勝正
ベルギーの旗 ウォルフガング・ライプ
日産・GT-R GT3
フランスの旗 ヴィンセント・アブリル
ドイツの旗 マキシミリアン・バーク
ベントレー・コンチネンタルGT3
2016 オーストリアの旗ドミニク・バウマン
ドイツの旗 マキシミリアン・バーク
メルセデスベンツ・AMG GT3
イギリスの旗 ロブ・ベル
フランスの旗 コム・レドガー
ニュージーランドの旗 シェーン・ヴァン・ギスバーゲン
マクラーレン・650S GT3
ベルギーの旗 エンツォ・イデェ
アウディ・R8 LMS
2017 イタリアの旗 ミルコ・ボルトロッティ
ドイツの旗 クリスチャン・エンゲルハート
ランボルギーニ・ウラカン GT3
イタリアの旗 ミルコ・ボルトロッティ
イタリアの旗 アンドレア・カルダレッリ
ドイツの旗 クリスチャン・エンゲルハート
ランボルギーニ・ウラカン GT3
オランダの旗 ロビン・フラインス
イギリスの旗 スチュアート・レオナルド
アウディ・R8 LMS ultra
イギリスの旗 ハンター・アボット

メルセデスベンツ・AMG GT3
2018 イタリアの旗 ラファエル・マルチェロ
メルセデスベンツ・AMG GT3
オランダの旗 イェルマー・バーマン
ドイツの旗 マロ・エンゲル
ドイツの旗 ルカ・シュトルツ
メルセデスベンツ・AMG GT3
イタリアの旗 ラファエル・マルチェロ
イギリスの旗 マイケル・メドウズ
メルセデスベンツ・AMG GT3
クロアチアの旗 マーティン・コドリック
デンマークの旗 デニス・リンド
ランボルギーニ・ウラカンGT3

チーム[編集]

GT 耐久 スプリント アジア
2011 Not held ベルギーの旗 WRTベルギアン・アウディ・クラブ
アウディ・R8 LMS
Not held Not held
2012 ベルギーの旗 ベルギアン・アウディ・クラブ・チームWRT
アウディ・R8 LMS
2013 ドイツの旗 マルクVDSレーシングチーム
BMW・Z4 GT3
ベルギーの旗 ベルギアン・アウディ・クラブ・チームWRT
アウディ・R8 LMS
2014 ベルギーの旗 ベルギアン・アウディ・クラブ・チームWRT
アウディ・R8 LMS ultra
ベルギーの旗 ベルギアン・アウディ・クラブ・チームWRT
アウディ・R8 LMS ultra
ベルギーの旗 ベルギアン・アウディ・クラブ・チームWRT
アウディ・R8 LMS ultra
2015 ベルギーの旗 ベルギアン・アウディ・クラブ・チームWRT
アウディ・R8 LMS ultra
ベルギーの旗 ベルギアン・アウディ・クラブ・チームWRT
アウディ・R8 LMS ultra
ベルギーの旗 ベルギアン・アウディ・クラブ・チームWRT
アウディ・R8 LMS ultra
2016 ドイツの旗 HTPモータースポーツ
メルセデスベンツ・AMG GT3
イギリスの旗 ガレージ59
マクラーレン・650S GT3
ベルギーの旗 チームWRT
アウディ・R8 LMS
2017 オーストリアの旗 GRTグラッサー・レーシングチーム
ランボルギーニ・ウラカンGT3
イギリスの旗 ベントレーMスポーツ
ベントレー・コンチネンタルGT3
ベルギーの旗 ベルギアン・アウディ・クラブ・チームWRT
アウディ・R8 LMS
香港の旗 グループM

メルセデスベンツ・AMG GT3
2018 フランスの旗 AKKA ASP
ロシアの旗 SMPレーシング by AKKA ASP
メルセデスベンツ・AMG GT3
ドイツの旗 ブラックファルコン
メルセデスベンツ・AMG GT3
ベルギーの旗 ベルギアン・アウディ・クラブ・チームWRT
アウディ・R8 LMS ultra
香港の旗 FFFレーシング・チーム by ACM
ランボルギーニ・ウラカンGT3
  • 2013年スプリントシリーズはFIA GTシリーズとしての開催。

脚注[編集]

関連項目[編集]