フーツラ

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フーツラ
Futura
Futura Specimen.svg
書体 サンセリフ
分類 ジオメトリック・サンセリフ
開発者 パウル・レナー
発表メーカー Bauer Type Foundry

フーツラFutura)は、1923年ドイツバウハウスにおいて非常勤講師として勤めたパウル・レナー (Paul Renner) によって発表されたラテン文字サンセリフ書体。futuraとはラテン語で「未来」の意。

「フトゥーラ」がラテン語や西欧諸語の発音に最も近く、カナ表記には他に「フツラ」「フツーラ」などが見られる。"tu"の音節の"u"のみが長音であるため、厳密には「フーツラ」という表記は原音からすると誤りであるが、日本ではこの読みが幅広く浸透している。

いわゆるジオメトリック・サンセリフの一種で、幾何学的な造形が特徴的である。現在でもよく用いられているサンセリフのひとつで、ルイ・ヴィトンのロゴ等にも使用されている。

一時期、「ナチスを連想させる書体であり、使う文化圏には注意を払った方がよい」と日本で言われたことがあった(朗文堂の片塩二朗が書籍等でこのように主張している[1][2])。しかし小林章や立野竜一の調査によれば、「ナチスを連想させる書体」という話は、日本だけで流布していた誤解である[1][3]。フーツラは欧米諸国をはじめ世界中で広く使用される書体であり[3][4][1][2]、「使用には注意が必要」という記述は間違いである。むしろバウハウスは、ナチスによって退廃的だと見なされて迫害された側である。

脚注および参考文献[編集]

  1. ^ a b c 立野竜一「Futura の噂話を検証する」、『d/SIGN』第16号、太田出版2008年2016年2月29日閲覧。
  2. ^ a b Shoko Mugikura (2013年11月13日). “ナチスと書体について その1”. 2016年2月29日閲覧。
  3. ^ a b 小林章タイプディレクターが答える欧文書体Q&A」、『デザインの現場』第136巻、美術出版社2004年、 98-101頁、2014年9月3日閲覧。
  4. ^ 小林章. “ここにも Futura”. 2013年4月8日閲覧。