フルテン

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フルテン(Fullten)とは、音楽演奏時に使用するアンプのコントロールツマミを全て最大値(10)にセッティングした状態を指す用語。語源は「全て(full)10(ten)」にすることから。

概要[編集]

特にエレキギター用のアンプに対して使われることが多い。広義には、マスターボリュームのみ必要となる音量に設定した状態も含む。

エレキギターの真空管アンプは、多くの場合、特定の周波数をカットすることによってトーン回路が構成されている。したがってフルテンにセッティングすることにより、トーン回路がバイパスされる。これは回路構成がよりシンプルになることを意味し、フルテンをして「もっとも音がよい、アンプ本来の状態」である根拠とされる。この広義の「フルテン」とは、音量を問題にしているのではなく、あくまでもアンプのトーン回路を使わないことを指している。

狭義のフルテン(マスターボリュームも最大)にこだわる演奏者の場合、各種の出力の異なるアンプを一式揃え、演奏会場の大きさに応じて使い分けるとされる。必要な音量やトーンの調整は、もっぱらギター本体で行う。ただし、こうした演奏スタイルは、アンプの保守や楽曲ごとの音量調整に困難があり、実際にはほとんど行われていない。

そのため音楽用語としての「フルテン」は、もっぱら「出し惜しみしない」「全力で取り組む」といった態度を表す、比喩としての利用がほとんどである。ある程度エレキギターやポピュラー音楽に通じていないと解らない用語であるため、そうした事情通のみに通じる符丁としての側面もある。

関連項目[編集]